アニメ「A.I.C.O. Incarnation」 ~感想

A.I.C.O. Incarnation」

録り貯めしていた夏アニメを一気観しました。


以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 

可もなく不可もなくの作品。

基本的にシリアスでSF要素多めのちょっと重いテーマを扱ったりしていて、
KURAU Phantom Memory」(2004)や「ノエイン」(2005)などの2000年代('00年代)を思い出させる様な作風・作品でした。

 

全体の評価としては微妙。ちょっと説明不足感があります。
世界観、設定の説明(世界の情勢…バーストの影響がどれほどなのか?その危機が逼迫しているのかいないのか、アイコを救うプロセスが良く分からん等)が詳しく語られないまま話が進んでいきます。


制作側としては、観ていく内に分かるから理解しろというスタンスなのでしょうが、ちょっと置いてけぼり感が強いです。


盛り上がりどころも、う~ん探すの難しい…という感じで、それもこれも説明不足・情報不足のせいなのです。
説明・情報が足りないために、あぁここが盛り上がりどころだなと感じられないまま、流されるままに観てたって感じで終わってしまったのです。

 

終盤で明かされる主人公・アイコの脳は複製体であった、という驚愕の真実の仕掛けのために敢えて語ってこなかった部分もあるのでしょうが、その仕掛けのために視聴者が置いてけぼり食らったのかなと感じます。(視聴者を驚かすための「視聴者」のための仕掛けが結果、視聴者を置いてきぼりにしているのです)


バーストは愛子の脳を求めて体(マター)と脳が一つになろうとしてで起こる事と明かされ、だからこそプライマリーポイントで体(マター)と脳(複製体の脳)が一つになる事でバーストが収まると説明がなされます(つまり、もののけ姫のシシ神様と同じですね)。


そこは理解できたのですが、そのプライマリーポイントに到着してからの展開には「え?そういう事なの」と驚きました。
自分が想像していたのは、プライマリーポイントまで行くと勝手にアイコとマターがペカーッと光ってなんか体と脳が入れ替わる、みたいな展開を想像していたのですが、まさか外科的手術が始まるとは思っていませんでした。
終盤も終盤で世界観・設定が掴めていなかったのです。。。

 

世界観、設定以外のところで、
主人公やダイバー仲間のキャラクターは人数は多いながらも良く描けているなと感じました。神崎・由良のキャラクターの描き方については微妙ですがね…。


そして物語中盤で急に湧いて出たスーパーハカーの姉ちゃん。この手の作品には必ず登場する超絶ハッキング能力を持った主人公サイドにいる便利・有能人材。
この姉ちゃんをただの便利屋にしなかったのが良いですね。途中「大人が女の子の脳を取り合ってるのか!」と義憤に駆られ叫ぶシーンがありますが、これが後にアイコの後見人となるキャラクターへとつながっています。

 

世界観、設定の説明についてはマイナス、キャラクターについてはプラスで総じてプラマイゼロで可もなく不可もなくの作品となりました。


(2020年10月13日23:13mixi日記投稿分)