アニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界の始まる聖戦」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 

タイトルから正直あまり期待していなかったのですが、良い原画・作画で誰だろう?アニメーション制作どこだろう?と気になった作品でした。


昨今の大量生産大量消費されるアニメ作品が多い中、こちらの作品の作画・原画は描くべきところをしっかり丁寧に描いてる点が素晴らしく観ていてい嬉しくなりました。

 

アップになったキャラの顔の細かな動き~瞳の動き(この辺りは演出の仕事かも知れませんが)や髪の毛の細かな動き~や引きの画の中のキャラの顔やしぐさ等の細かな動きが丁寧に描かれているのです。

また、例えばキャラがあたふたするシーンで、多くのアニメ作品では2パターンのカットの繰り返しであたふた感を見せるのに対し、こちらの作品では3パターン4パターンでのひと手間加えたカットで見せてくれます。

2パターンの動きでも通用はするのですが、それをひと手間掛けて描いてくれる事に感嘆する思いなのです。


最近の傾向として、そういったところは省略されがちな低カロリー/省エネ作画・演出が多い中、本作品の様な細かな動きの作画や演出を大事にする作品造りに、良いなぁSILVERLINK作品…良い作画・演出もカッコ良いし~と大きくプラスとなる評価となりました。

 

後半ちょっとダレたかなと感じましたが(作監10人とかなるとスケジュール的にヤバいというのをアニメータ本で読みましたが、8人9人作監の回がありましたね)、
作品全体の感想としては、作品自体・原作の良し悪しはともかく、アニメーションとしての映像(作画・演出)が大きくプラス評価の作品で「良」作品となりました。

 

…作品の内容については可もなく不可もなくなのですが、シリーズ構成として、
良く言えば、今後の展開について謎や含みを持たせつつ終わったシリーズの構成…悪く言えば投げっぱなし、の終わり方にはちょっと疑問はあります、
が、原作小説の販促としてはまぁ良いのでしょうね。


以上