アニメ「呪術廻戦」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「呪術廻戦」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


期待値が高かっただけにちょっとガッカリした作品。
評価は可もなく不可もなくとなります。

 

色々と話題になっているのは知ってたので、乗り遅れないようにと2クール一気観しました。
作画については、その美麗さを褒める以外にはないのですが、肝心のお話やキャラクターがあまり自分の中で盛り上がらない作品だったのよね。
一時期は(SPY×FAMILYの日記参照)、呪術廻戦の原作コミックスを買おうかとも考えていた作品ですが、買わなくて良かったかもなという感想を抱きました。そんな作品。


アニメーションの画の美麗さについては本当に文句のつけようもないのですが、問題は肝心のお話やキャラクターがイマイチ面白くないのよね。
呪術廻戦のお話では、序盤から特級と呼ばれる最上位の敵が出てきて主人公達と何度か戦いますが、これを撃退しています。
まずここに面白みを感じない…強くなる過程や特級の敵を退ける主人公サイドの強さに説得力・納得が作れてないのよね。

特級の強さの描き方も微妙だしね…
普通は下位の敵から倒していって徐々にレベルを上げて行く~2級でも苦戦したのにさらにその上に1級が居る…そのさらに上に特級が…~みたいな
描き方をする事で敵の強さ・絶望感を表すのですが、最序盤から特級を出しちゃってるので強さの凄さが分からないのよね。

そしてそれを撃退しちゃう主人公サイドの強さの描き方も問題。
主人公サイドの仲間はみんな最初から特級を撃退できるほどの強さを持っていた訳ではないと思われますが、苦戦しならがも結果的に撃退する事に「納得」がありません。


こういうのは作者が自らの内にシッカリとした「強さ設定」を持っていないのが問題だと感じます。
別に表に出さなくて(裏設定として持っていて)良いので、例えば強さを数値化するなどしてたとえば「特級の敵は53万、主人公は139で、どう逆立ちしても特級には勝てない」
みたいな設定が作者の中にあれば良いのですが、その様な強さ設定が感じられません。…なんか頑張って戦ってたら主人公の強さが139→100万になってその結果勝ったでは納得がないのです。
~元々の主人公の強さが実は2万あって、そこに加え事前に準備していた色々な作戦・罠に嵌めて敵の力を10分の一まで落とし(53万→5.3万)、さらに主人公が特別な技を使って力が2倍になり(2万→4万)、そして仲間たちの助力を得てようやく特級の敵に辛勝する(5.3万 vs 4万+α)~
の様な数値化する事で主人公達の勝利に「納得」が作れていれば良いのですが、本作にはそれがなく死に物狂いで戦っていたら何とか勝った…みたいになっているのです。
え?主人公達は特級の敵を屠れるほどの強さを元から持っていたのか?勝てないものは勝てない、格下が格上に勝つのならばその理由・必然を描くべきだと考えています。
作画は素晴らしいけど、お話自体の展開や強さ設定に納得がない…という評価の作品。

 

以上の事から、作画の足を引っ張った原作そのものの構成・設定のために最終的な評価は可もなく不可もなくとなります。