アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


史実ベース強いね、という「ウマ娘」シリーズですね。

 

ウマ娘」一期も面白かったのですが、自分が一期の感想を上げた後、他の人の感想を見ていたら、サイレントスズカの話が「史実」ベースであり、アニメ「ウマ娘」では
史実ベースでありながら史実とは違った結末を描いている事を初めて知りました。

 

なるほど…他のアニメ(昨今流行りの異世界転生や近未来SF)なんかの
完全な創作・フィクションにはない、「史実ベース」という深みが「ウマ娘」にはあるのですね…
と理解を新たにして2期を視聴したのでした。

 

話はトウカイテイオーメジロマックイーンを中心に描かれますが、
自分が心を激しく打たれたのは、中盤で2話(7、8話辺り?)ほどの話で描かれたライスシャワー編でした。

 

全身全霊でレースに臨み懸命に走って大舞台で一位を取って、それなのに誰にも祝福してもらえない…それどころかブーイングを浴びる事になる…
これが「史実」としてあったんだ…こんな馬が「実際」にいたのか…と競馬に詳しくない自分はこのエピソードで初めて知って、もうそこで涙腺が崩壊してました。
そして、ライスシャワー自身が語る「自分が勝っても誰も喜ばない」という哀し過ぎる告白…現実世界で騎手や馬主がライスシャワーの気持ちを想って語るのとは違う、
擬人化した馬自身に語らせるという「馬の擬人化」の意味を最大限に活かした物語に心を打たれました。

 

自分としてはトウカイテイオーメジロマックイーンの物語として話を締めるより、
ライスシャワーが1位を取って最後にブーイングではなく皆から喝さいを浴びて終わるというのが観たかったなという思いが強いです。

自分はまったく競馬ファンではないので馬同士の関係性は分からないのですが、
前編「トウカイテイオーメジロマックイーン」編、後編「ライスシャワー」編で構成し、
最終盤に3頭がメインでレースをしてライスシャワーが1位となり最後の最後、喝采を浴びるという展開だったら自分はもう声上げて泣いてたと思いますよ。
それほど、ライスシャワー編は良かったです。

 

それもこれも「史実ベース」があるからなんですよね。
もしこの作品の「史実ベース」を知らず、完全なフィクションだと考えてライスシャワー編を観ていたら、おそらく同じエピソードを観ても、自分の感想は「ふ~ん」そんな設定なんだ、程度で終わっていたと思います。

現実に、1位を取ってブーイングを浴びた競走馬が存在したという「史実」が物語を・キャラクター深くする…
この「史実ベース」がある「ウマ娘」はホント強いですねぇ。

 

他の多くのファンタジーアニメやSFアニメの様な完全フィクションにはない、
「史実ベース」のアニメ…たとえ競馬を知らず詳しい事は分からなくても、「史実ベース」の話作りをしている事を知っていれば・実際にこういう馬が居たんだと思わせる事が出来る…キャラクターに深みを与えるその強み、
それが「ウマ娘」を何倍も面白くしている…そんな強いアニメです。

 

3期あるなら楽しみにしたいけど、ライスシャワーより哀しい馬いるのかな?とそんな悲しいドラマを持った競走馬の話を期待しています。


以上