アニメ「スケートリーディング スターズ」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「スケートリーディング スターズ」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


フィギュアスケートとシンクロナイズドスイミングを合わせた様な架空のスポーツを扱ったアニメ。

いわかける!」で感じたのと同じ様な感想を抱きました。
脚本はまぁ普通だけど(色々と細かい問題はありますが)、作画のレベルが足りてないアニメでした。
画からそのスポーツの技術の高さ・凄さ、主人公の凄さ、ライバルの凄さというのが全く伝わってきません。
スポーツものを描く上で重要なスピード感がなく動きがのぺぇ~っとしていて、ただアニメーションとして動いているだけという感じ…。
J.C.STAFFは老舗だけどスポーツアニメ駄目ね…、20年前のJ.C.STAFF全盛の頃のアニメ作品ならこのクオリティでも良かったのだろうけど、
今の時代のアニメの作画に求められてるのはもっと高いレベルだと思うのよね、特にスポーツなんかを扱うアニメはね。

 

「いわかける!」の時にも書きましたが、別に崩壊しているとかの話ではないけど、スポーツを扱う作品なんかは画に力がないと、説得力が全く生まれないのよね…だからこそ特に丁寧に力を入れて精密な描写が必要なんだけど、いつもと変わらぬ平常運転のJ.C.STAFFクオリティで作っちゃってんのよね。そこがダメ、分かっていないのがダメ。

「体操ザムライ」のMAPPAや「SK∞ エスケーエイト」のボンズが制作していたらもう少し評価は変わっていたのかも知れません(まぁそれで「可もなく不可もなく」レベルでしょうけど)。


作画、アニメーションについては以上で、次は脚本、構成についてです。
まずキャラが多い問題。5人組の団体競技の作品なので、当然キャラ数は多くなります。
1クールという限られた話数の中で「チームメイトキャラ、ライバルキャラ、ライバルのチームメイト、2番手3番手ライバルのキャラクター×4(チームメイト数)」なんて
描けようはずもありません。
スケート+シンクロのような「架空スポーツ物をやる」という構想・企画から始まったからなのか分かりませんが、
1クールのアニメで、そんなキャラ数が多くなりそうな設定のスポーツ作品でまともな構成できそうにない事、直ぐに分かりそうなものですが…、分かんなかったんだろうなぁ。。。
その結果、当然の様に、2番手3番手ライバルのチームメイトキャラはほぼモブになります。リーダーにのみ何とかスポットがあたるといった感じです(本当に申し訳程度に喋る程度の扱いです)
そもそも何故こんな団体競技物にしたんだろうね…、この競技の意味もよう分からんのよね。
スケート+シンクロと書きましたが、シンクロナイズドスイミング程、同調性が求められる物でもないらしく、周りがちょっとヘマしてもリーダーが凄い技を決めさえすれば、ミスする事なく演技を完遂したチームを抑え勝てる競技らしいです、よう分からんね。
リーダーだけで良いやん、個人競技で良いやんと思ってしまいます…これほんと谷口五郎関わってんの?何に関わってたんだろう?

 

キャラの話に戻りますが、ライバルキャラが無口クールキャラはほんと止めて欲しい。ただでさえ話数少ない1クールなのに「ろくに喋らない」ではキャラクターが全くないんですよね。
「無口、クール」という性格を張っ付けただけでキャラクターを作ったと思わないで欲しいのです。
「無口、クール」であっても何も考えていない訳ではないのです、心の中では「色々と考えてる」はずです。喋らせないのならその色々考えている事を、その思考をモノローグで語らせれば良いのに、ただ気だるそうに黙って突っ立ているだけ…それを「無口、クール」キャラとか言われても何だよそれ!、なのです。
こういう上っ面しかないキャラクター作り(作れてないけど)、嫌いなのよね…。


全く魅力を感じないライバルのキャラクターと作画の説得力のなさが相まって自分の中で凄まじく盛り上がりませんでした。チャンチャン♪

 

最初の企画・構想の駄目さはありますが、作品全体としての評価は可もなく不可もなくとなります。


以上