アニメ「Fairy蘭丸 ~あなたの心お助けします~」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「Fairy蘭丸 ~あなたの心お助けします ~」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


この作品を2話まで観て思ったのは、「あぁこれは腐女子向けに少女革命ウテナをやろうとして失敗してんだなぁ」でした。
共通点として、
エンゲージ?する事で変身して(夭聖というらしい)、
歌いながら決闘場へ向かう(ウテナの場合は歌ってるのではなくBGMとして絶対運命黙示録が流れている訳ですが)、
バトルが観念的である事
などが挙げられると思います。
そう思うと、主人公が通うなんちゃら学園(高校)もウテナの鳳学園の様に見えてきます(全然違うけどね)。
まぁこの作品に関していえば学園設定ほぼ意味ないですけどね…。

 

(上記の歌ですが、歌詞の字幕ものすごっくダサいんだけどギャグとしてわざとやってんのかな?真剣にやってるとしたらセンスのかけらもない…)

 

で、序盤はウテナかと思って見てたら、中盤はクライアントと復讐対象者の関係が「地獄少女」の様にも見えてきました。
観念的なバトル展開は地獄送りにも見えますし、バトル決着(地獄送り後)もクライアントが幸せになるとは限らない物語の描き方も「地獄少女」感がありますね。

 

なんにしても、失敗していると感じるのですがその原因は、
変身後(夭聖体)のキャラデザの気持ち悪さ、です。
画・タッチが好きくないという話ではありません。
人間体と夭聖体のキャラデザがあまりにも違い過ぎて、自分の中で拒否反応を起こしているのです。

 

わざわざ人間体のキャラデザと夭聖体のキャラデザを別々に立てている様なのですが、それがそもそも意味が分からない。
一つの作品でなぜ画を統一しようとしないのか?もう前半と後半で別々のアニメですよ…(話は前半と後半で繋がっているので辛うじて同じ作品だとは分かるのですが)。
なんか、前半「おジャ魔女」とか「プリキュア」の魔法少女物やってたと思ったら、変身した後半は「ウィッチハンターロビン」やってる様な意味の分からなさが凄まじいです。

あと、夭聖化したらキャラクター(性格)が変わるのも訳わからん感を強めている原因です。外見はともかく中身(性格)は変わったらダメでしょう…。
人間体から夭聖体へ変わると、デザイン(外見)も違えば性格(中身)も違う…もう訳わからん造りですよ、ようこれでGOサイン出したなと思います。

 

設定、デザインについては以上で(キャラ(性格)についても若干語っていますが)、構成については悪くない、まぁ普通の造りとなっています。
主人公は5人で、「当番・紹介回」の1回と「深掘り回」の1回の、計2回×5人で10話使う構成と残り2話で締めの話となります。
構成自体は悪くない・普通という評価ですが、まぁ肝心の中身の話が面白くはないのよねぇ。
キャラの魅力を存分に引き出す様な話になっていない、他のキャラとの関係性を深める話になっていない(一部除く)、など残念な中身となっています。

(あと細かいところでいえば、キャラがよう分からんくなっとるね。第1話で炎のキャラが、いきなり十訓を破る「暴力」を振るってて笑ったけど、その後、困った人助けるという十訓に縛られるキャラクターとして描かれているのおかしいと感じるのよね)


キャラデザの件でよほど不可評価にしようかとも思いましたが、さすがにそれだけで判断を下すのはあまりなので
作品全体の感想としては、可もなく不可もなくとなります。


以上