アニメ「僕のヒーローアカデミア(第5期)」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「僕のヒーローアカデミア(第5期)」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 

ヒロアカ…悪くはないんだけど、盛り上がりに欠けるというかいまいちドキドキワクワク感が足りないのよね。
ヒロアカ作者は、別に話が構成できていない訳ではなく悪くはないんだけども、なんか話が全体的に暗いというか、熱く燃える盛り上がる展開にならんのよね。


なんか暗い過去を描いてお涙頂戴系の感動エピソードの構成が多めの印象なのよ。
それでも昔は、物語序盤の頃はまだ燃える展開があった様に思うけどここ最近はホント話が重く暗いのよね。
昔は1クールに1箇所くらいは燃える展開があったけど、ここ最近は2クールに1回あるかどうか、という印象。。。

ヒロアカ作者の物語の山場の作り方は、基準となる[0]位置から一旦[-50]の谷へ落としそこからの「感動系の話」の盛り上げで山を作るという手法ですが、
これだと結果、元の[0]位置まで戻る、若しくは[+10~+20]くらいの山にしかならないんですよね…。
もっと「熱く燃える展開」の話をやらないと[+80]や[+100]の熱さを持った面白さにならんのよね。

一つ一つのピースが巧く組み上がって行く構成で魅せたり、劣勢からの大逆転、カタルシス、爽快感等で読者を熱く燃えさせたりという構成が出来ないのかね…暗く重い話の感動系話はあんま要らんのよ…はとちょっと残念なのです。

 

あとはキャラの描写が弱いのも問題かな。。。「キャラ」=「能力」になってるのよね。いや、「能力」=「個性(キャラクター)」なのかも知んないけど、
「能力」が敵をやっつけるための「道具」「装置」的な意味にしか感じられず、そこに「キャラクター」…人間味が感じられないのよね。

性格(キャラクター)の描き方に矛盾があるとか、設定がメチャクチャという事はないのですが、キャラクターとしての魅力の描写が弱く、お話と共にあまりキャラに惹かれてないのよね…。

 


あとは、物語中の「プロ」ヒーローの描き方について納得できない点もあります。
「仮免」ヒーローの「学生」である主人公やクラスメイト達は、物語中「プロ」ヒーローと一緒に…、時には単独or「プロ」なし(学生のみ)で本物の敵「ヴィラン」と戦う事もありこれを撃退したりしています。ここに納得がないのよね。「プロ」でも手こずる、敗ける様な敵「ヴィラン」相手に、「仮免」ヒーローの「学生」である主人公/クラスメイト達は勝ってしますのです。
…何だろう、「仮免」(学生)の力量て「プロ」と遜色ないの?と感じるほど「プロ」ヒーローが弱いのです…その描き方ダメだろ、と「納得」がないのです。


甲子園で活躍した投手がプロに入ってそのまま大活躍するなんてほぼないですよ…「プロ」の世界ってそんな甘いもんじゃないでしょ…、「プロ」との実力差は相当あって然るべきだと考えますが、
この作品での「プロ」ヒーローの描かれ方は「仮免」ヒーローの「学生」と力量差がないのですよ…、下手したら「プロ」ヒーローより強いと思われる「学生」がゴロゴロ居る、という描き方なのです。

 

そこら辺の描き方が下手だな、「プロ」と「仮免」ヒーローの格の違いという物をしっかり描くべきなのにその「強さ設定」が描けていないのですよね。
たとえば「プロ」(本物)はセブンセンシズが使えたり、覇気が使えたり…等「仮免」には出来ない事が当たり前にできる、という設定でも描けば良いのに
作者の中にシッカリとした「強さ設定」が存在しないため、「プロ」と「仮免」の力量差の描き方が曖昧、「プロ」が「プロ」に見えないというのに繋がっているんですよね、そこがダメ。


まぁ貶めすほど悪くはない、及第点ではあるのですが、色々と細かい所でポロポロ取りこぼしをしているイメージの作品で
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。


以上