漫画「かげきしょうじょ!!」を既刊11巻まで買ったなガハハ、一気読みしました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。
(物語の重要なネタバレはありません、アニメ版との違いについて少々述べる程度です)
漫画「かげきしょうじょ!!」を読んで改めて、やはり斉木久美子さんはキャラを造るのが・キャラに深みを与えるエピソードを構成するのが巧いなぁと感じました。
おそらく斉木久美子さんの作品の作り方というのは、話の大筋を決めたら(この「かげきしょうじょ!!」で言うなら宝塚音楽学校をモチーフにした主人公とその仲間たちの成長物語、という大筋を決めたら)
その後、すぐにキャラクターを作り込む(家族構成、その家庭での性格形成、過去どういう経緯があり紅華歌劇音楽学校を目指す事になったのかetc)というやり方なのでしょうね。
まずキャラクターの設定が在って、そしてそのキャラ設定に絡めたエピソードの構成という、キャラクター造形に重きを置く、キャラクターに深みがある・「納得」がある作品造りが斉木久美子さんの魅力なのだと、
(…自分はアニメから入った口でアニメの感想でも書いてましたが漫画を読んで改めて)やはり斉木さんはキャラ造りが巧い人なのだなと感じましたね。
そして原作漫画を読むとね、アニメでは色々とカットされていたというのが分かり、勿体なく感じたのよね。
原作漫画とアニメでは、エピソードの大筋は同じでも細かい所…ページ単位でカットされていたり、コマ単位でカットされていたりというのが在り
～そういうカットされているシーンは、メインキャラではなく大抵サブキャラのシーンだったりするのですが、サブキャラのキャラクターを形成する上では本来切ってはいけないシーンなのですが
(漫画という限られたページ数で物語とキャラクターを魅せるために作者による取捨選択が既に成されたある意味完成系の作品…漫画からシーンをカットするという事は本来あってはいけないのですが)
アニメにも放送期間、尺というものがあり、カットしなくてはならないのは分かりますが、やはり原作漫画を読むと勿体ないなと感じてしまうのです。
そして、この原作漫画からのカット問題で勿体ないというか、大丈夫か？と感じたのが、国広じいさんのエピソードがゴソッとエピソードごとカットされているのがちょっと驚きましたね。
国広じいさん…アニメでも存在はしていたけど(画面に映ってはいたけど)、予科生での演技の実技指導や文化祭での寸劇にタッチしていない存在になってるのよね…。
そりゃ、さらさとの出会いのエピソードがカットされてるからね、出様がないよね。。。
でもこのエピソードカットしちゃって大丈夫だったのかね？と気になるのよね。
斉木さんが原作漫画でこの国広エピソードを描いたって事は、今後本科生編で必ずこのエピソードが下地になる話があるよねと想像されます(おそらく最新11巻の高木ティーチャーの後に国広じいさん編が控えてるのでは…)。
アニメスタッフは「かげきしょうじょ!!」を2期3期とやるつもりはなかったて事なのかね…
(まぁ今から無理やり国広じいさんエピソードを挿入して、さらさが本科生になる前に国広じいさんとの出会いを造る事では出来るかもしれませんが、しかしもう過ぎてしまった予科生実技、文化祭寸劇での国広じいさん絡みの出来事はどうにもなりませんよね)。
アニメスタッフも「1クール」で収めるために泣く泣くエピソードカットしたのでしょうが…、原作漫画を読んで思ったのは、これは「1クール」枠しか取れなかったのが一番の問題だよなと感じました。
この「かげきしょうじょ!!」…、2クール枠が取れてさえいれば原作漫画の頁カット、コマカット、エピソードカットなしに原作8巻・予科生編終了までを綺麗に収められたと思うのですよね。
ホント、それが勿体ない。。。色々と都合があったとは思いますが、2クールあれば原作漫画の魅力を余すことなくアニメに出来ただろうにそれだけが勿体ない、と感じましたね。
アニメについてはこれくらいにして…、
原作漫画の話でこれから期待したのは、主要キャラである委員長の深堀エピソードと、双子(二人揃っての、ではなく千夏、千秋単独)の深堀エピソードですね。
(他の主要キャラ4人は深掘りエピが語られてるので)
単行本がほぼ1年に1巻ペースなので次巻(来年3月くらい？)が待ち遠しいですが、魅力あるキャラクターを描く斉木さんの「かげきしょうじょ!!」楽しみに待っています。
以上
