録り貯めしていたアニメ「ラブライブ！スーパースター!!」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。
まず、OP映像を観て、
メンバー5人？おっ！？少ないね、これは良いね、
(紹介回＋深掘り回)×5人＝10話とあと残りで締めの話(2～3話)という構成ができる…、と
キャラに深みを持たせる事のできる構成に期待をしていました。
多くのアイドル物は主人公グループメンバーだけで10人近くいて、そこにライバルグループメンバーも加わるともう、一人ひとりのキャラ紹介、深掘りなんてものを1クールの作品でやれるはずもない構成となっている作品がほとんどです。
表面的なキャラ付け(引っ込み思案キャラ、クール・委員長キャラ、賑やかし・トラブルメーカーキャラ、普通・地味キャラ…etc)しか行わず描くべきキャラが薄っぺらければ必然物語自体も薄っぺらくなってしまうのです。
そんな中、この「ラブライブ！スーパースター!!」は主人公グループメンバーが全5人という少数である点が、多くのアイドル物が持つ弱点というか、最初の構想段階でのダメ構成を脱却した作品になる事を期待していたのですが…
ガッカリです。言いたい事は色々ありますが…脚本家変えたが良いよもう、色んな意味で。
まず、せっかくの主人公グループメンバーが5人という少数なのに、メンバーキャラの紹介回＋深掘り回が出来ていない構成について。
グループ名が決まり正式に活動開始すんのが9話よ、遅い…遅すぎる。これじゃ紹介回＋深掘り回なんてできるはずもなくせっかくの少人数グループ(5人それぞれの(紹介回＋深掘り回)の構成が出来る造りなのに…)の意味がまるでなくなってる。。。
ストーリのテンポ、物語の要所の置き所・構成がおかしく(全くダメで)、5人のキャラの紹介回＋深掘り回が全くできていない…、その結果、唯一、金髪娘の深掘り回があったのみという体たらくです。
アホ過ぎる、勿体なさすぎる、全く意味が分からん構成…ホント何故この様な構成にしたのか。。。
また、話の内容についても、
毎度毎度のテンプレ…、「アイドル活動(部活、同好会)と学校側と対立問題」(学校側がすんなりとアイドル活動を認めない問題)があり、「学校の統廃合問題解決のためのアイドル活動」…その設定もういいよ飽きた。
学校側との対立話は、まぁまだお約束展開みたいなもんだと観ていたけど、その後の廃校問題もういいよ…、ラブライブで有名になって人増やそうっての、もう要らんよ。
この毎度毎度の展開、シリーズ構成がいつも同じ人間で一人で幾つも話を創ってたらこうなるのかねぇ…。
毎回毎回キャラも被んない様に(前回シリーズを意識して極力似たキャラは外して作る様に)、と考えていたらそりゃ大変だろうからね、
もういっそのこと人を・脚本家を変えて、過去に自分の創ったものに縛られないように、新しい気持ちで作れる別の人にした方が良いんじゃない？
と考えるのです。
また、キャラ造りにしても雑になってる様に感じるのよね…。
今回で言えば主人公のキャラの「大勢の人の前だと緊張して力が発揮できない」みたいな性格設定が、「粗い・雑い」のです。
これは例えば、野球漫画の「おおきく振りかぶって」で言えば、抜群のコントールを持つ主人公・三橋が試合で一度も勝った事がない理由が「実はただの極度の上がり症でした」みたいにつまらない設定なのよ…。
実際の「おお振り」では、三橋の祖父がオーナの野球チームで投手を任されていたが勝てず、しかしそれでも投手に起用し続けられる事にチームメイトから「オーナーの孫だから依怙贔屓だ」と思われ更に委縮し勝てなくなる、という設定でした。
ただの上がり症というつまらない設定ではない、面白い「納得」のある主人公の性格設定が成されている作品です。
翻ってこの作品の主人公の性格設定は、ただの上がり症…、それに大したドラマもなく場慣れで上がり症を克服していく様な一番つまらない展開。なんだこの主人公の設定…詰まらなすぎるだろ。。。サブキャラならともかく主人公の設定でこれはないわ…、
もうアイドル物ネタ切れならシリーズ構成、脚本家変えたら良いのに、と感じましたとさ。
そして最終話。
最後、ラスト1話で全国大会(予選)「ラブライブ」どうまとめるのかと思ったら…
色々とダメ。。。取って付けた様なラブライブ(大会）。
敗けるのはいいよ。。。でもその描き方が全くなってない。
優勝したなんとかいうグループのパフォーマンス映像、流れてないのよね…。
だからなぜ敗けたのか、全く「納得」がない。
1位のグループにあって、2位の主人公グループに足りないものは何なのか？
なぜ負けたのか？を描いていないのがダメ。
敗けるにしても「納得」を描かないのがダメ脚本、ダメ構成なのよ。
多分2期やるんだろうね、リベンジの。
まぁ2期やるにしても今回敗けた要因を描いてないのでその要因・敗因を克服するための2期に繋がらんのよね。。。(もしかしたら2期の頭に1位のパフォーマンスを流す構成になるのかもしれませんが、もしそうだとしても今作が1クールの「作品」として纏まってない構成がダメ、という評価は覆りませんがね)
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。
以上
