劇場アニメ「魔女見習いをさがして」 ~感想

録り貯めしていた劇場アニメ「魔女見習いをさがして」を観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


前評判聞いてて身構えてたけど、そんなに悪くなかったですよ…。
脚本がTV版のシリーズ構成の山田隆司ことK.Y.グリーンこと栗山緑脚本なのでもう間違いない人選ですよ。
(TVシリーズのあいこストーリー(妹尾家話)が好きでしたが、あいこストーリーは全て栗山脚本だったと記憶してます)

 

…どれみ達が出てこない・どれみが主役の続編映画ではないという所で不満の声が上がるのは理解できますが…、
まぁ映画という媒体でお金払って、という形態故に不満の声も上がったのかなぁ…これがテレビスペシャルみたいな形なら良い評価だったのでは、と思うのですよ。

 

どれみ達が出てこない・どれみが主役ではないという形で単発映画のストーリーをまとめたのはさすが栗山緑さんだと思いますよ。
ただ、ちょこちょこ問題はあるのですがね。。。

 

主人公は、ソラ、ミレ、レイカの3人娘となります。それぞれ、どれみ好き、葉月好き、あいこ好きのキャラクターとされています
(この3人の推しキャラが各キャラの自身の性格と微妙にマッチしていないのは敢えてそうしてるみたいですね…ソラ、ミレ、レイカの性格的には、葉月、あいこ、どれみになりますね)。

で、その中のレイカですが、あいこと同じく、子供の頃に両親が離婚したという境遇となっていているのですが、物語の途中、旅先の病院で偶然(魔法みたいな奇跡で)父親と再会します。
そこで母親の苗字と自らの名前を名乗るのですが、父親から、昔別れた娘だと気付いていながらも、人違いではないか、と拒否されます。
その対応にレイカは泣いて病室を飛び出し、会わなければ良かったと嘆くのですが…
いやいやタイミングの問題じゃないの?
その場には父親が再婚した相手とその娘も居合わせていたのだから本当の事いうべきタイミングではなかったと誰がどう見ても考える場面なのに、
ソラもミレもそこを指摘・フォローせんのよね…いや誰かそこを指摘しろよ、時間をおいて再度訪問するアドバイスでもしろよ…と思ってしまいました。

 

あとどうでも良い事ではあるのですが、レイカの父親の苗字が「玉木」らしく、そうするとレイカは以前は「玉木レイカ」という事になり
どれみのクラスメイトのあの玉木と同姓同名になるのですがそこを突っ込まんのよね…まぁそんな雰囲気じゃないのでその場では仕方ないのですが…、
再訪問のアドバイスやフォローをやって父親との関係をささっと解決するという構成にして、その後にどれみファンだというならそこんとこ突っ込んで欲しかったね…残念。


そして、物語中盤?終盤の展開。
新幹線でおんぷファンの若い男と知り合いソラと良い感じなるくだり。。。
ソラがその男に告白して振られるんだけど…、
いや…振られる意味がないよな…、だったらそのエピソード要らないよな、と感じる造りなのが残念ポイントですね。
また、ソラを振る理由にしても、
別に「実はもう彼女います」でも「今他に片想いしてる好きな人が居ます」でも良いのに、
なんかよう分からん・納得できん理由で振るその意味が理解できん…。
なんか遠回しにタイプじゃないと色々と理由を付けて断ってるだけに見える納得のない理由・物語展開であり、
なら最初から要らんエピソードだよな、と尺稼ぎのためだけのエピソードの様に思えたのです。


その後マジカルステージを使う展開になるのですが、ここもよう分からんタイミング、なのです。。。
マジカルステージを使うのは良いのです。魔法玉があり、どれみ、葉月、あいこの初期メンバー好きが揃っているので
マジカルステージやらない方が不自然でやって欲しいと思っていたのでその展開自体は良いのですが、
使うタイミングとマジカルステージに頼む願い・魔法が「どれみに声を届けたい」みたいなどうでも良いふわっとした願い事・その願いが叶った形が見えない願い・魔法である、というのが、使い所がちょっと…と残念なのです。

 

あんな変なタイミングで使うより、物語最終盤でのミレがMAHO堂(モデルとなった建物)のオーナーになる件でちょこっとした現実的問題を作ってそれを解決するために
マジカルステージを使ってみる、みたいな展開で良かったんじゃないか、と考えたのでした。※

 

あとは最後の最後のシーンですが、
ここまでどれみ達を登場させずに来たのなら、たとえ幻覚・イメージみたいな形であっても主人公達の前にどれみ達の姿を見せるべきではなかったと思うのですが…


中盤~終盤ちょっと納得のない展開が続きましたけど、まぁ悪くはないお話でしたよ。
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。


以上

 

 

追記※

もっと言うなら、マジカルステージの曲が流れて欲しかったし、マジカルステージ後によく流れていた五條真由美さんの歌(魔法でチョイ2というらしい)まで流してほしかった…。

~あの歌をBGMにコミカルな感じで問題解決する展開が観たかったかな…。別に魔法で問題が解決したという展開自体が欲しい訳ではなく、3人娘の知り合いがそれぞれ微力ながら解決のために助力して結果、問題解決となる展開……。それは、おジャ魔女好きの3人が偶然同じ時間同じあの場所で出逢った事こそが魔法だったというオチで良いと思うのですよ~