アニメ「スローループ」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「スローループ」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


女子高生+趣味系の作品、きらら系作品。
きらら系の作品ですが、女子高生がただキャッキャウフフするだけのお話ではありません。
この作者はおそらくまじめな人なのでしょうね。キャッキャウフフするだけの萌え漫画ではお話が創れないと考えたのでしょうね。
主人公(釣り)と主人公(元気)のどちらの家族も片親と死別していて、そんな片親同士の2つの家族が1つの家族になるという導入・設定から物語が始まります。

 

上記の設定から、ちょこちょこと死別のちょっと重めのシリアス、お涙ちょうだい系のお話が描かれているんですよね…この辺りのお話の展開がちょっと他のきらら系萌え漫画作品と趣を異にしているんですよね。
おそらくこの作者はあまり萌え漫画が得意ではないのではないでしょうか…作中のギャグがあまり面白くないのも(シリアス設定を抜きにしても)、この人はギャグ・萌えを描くよりも導入・設定をしっかり考えて骨のあるストーリーを創るのが得意な様な気がしますね。
それは例えば「がっこうぐらし!」の様な作品…、日常モノ・萌えモノよりもストーリーに重きを置いた作品・作風が向いている気がするのですよ。この作者にはそういう作品を描かせるべきだと思いますね。

 

お話の中身・内容については…特に語る事はないのですが、強いて語るとすれば上記の設定に関して。
最初はやはり「女子高生+趣味のきらら系萌え作品」だと考えていたので、ちょっと重めの設定のシリアス話にちぐはぐさを感じてしまいました。
(主人公(元気)の性格設定は一般的な萌え作品であれば違和感のないキャラ配置なのですが、主人公(釣り)の死別設定よりも重い設定の上の主人公(元気)のはっちゃけ性格を素直に受け入れられないのです)

がっこうぐらし!」の場合は萌え作品と思いきやホラー・ゾンビものという作品・作風が一転する・ギャップの面白さがあったのですが、
この作品は釣りを中心に交流を広め深めるというのがメインにありそこへちょい重めのシリアス・感動話が絡んでくるという造りなのでギャップが生まれるという面白さはないのですよね…、
そこにあるのは一見すると可愛く描かれた女子高生たちが釣りを通して交流する萌え作品の中にあるちょっと重い話、というちぐはぐさだけなのですよ。


作者の得意とするもの、作者に合った作品構成が出来ていれば、より面白い作品になったかもですね。

 

作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 

以上