アニメ「であいもん」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「であいもん」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


作者の浅野りんさんは昔っから知ってる。。。CHOKOビースト、PONキマ、パンゲア…、ガンガンっ子だったからね。
(パンゲアは最後まで読めてないので結末知らんのよね)
そんな浅野りんさんの作品がアニメ化という事でなんだか感慨深いものがありましたよ。

 

浅野りんさんの描く漫画によく登場するタイプのキャラクター…、男勝りな・気の強いお姉さんキャラ好きなんですよね。。。
(ちょこビのお姉さんとか好きなのよね)

 

その作風からも高橋留美子さんから影響受けてんのかなとも感じますね。

 

しかし、浅野りんさんの作品を読んでいていつも感じるのは、今一歩足りない…もひとつ物足りない…、キャラの深掘りが出来ていないという点なんですよね。
キャラを深掘りし魅力を深めて、その深めたキャラとキャラの深めた絡みを見たいのにそこまで行ってくれない、といつも感じてたのよね。
決して表面的なキャラではない良いキャラが描けてんだけどなんかずっと浅瀬で遊んでいるだけ、という感じ…そこからさらにもう一歩踏み込んだキャラ掘りをして欲しいといつも思ってたんよ。

 

ここら辺はまぁ良くも悪くも高橋留美子的なコメディメインのなかなか関係性の変わらないキャラの描かれ方・物語展開がなされているんですよね。。。

 


で、今回の「であいもん」も主人公のキャラ、一果のキャラなんかについてもう少し深掘りして欲しいんだけどなぁ…キャラを深掘りするエピソードが欲しいんだけどなぁと感じたのでした。

 

 

あと、他にちょっと気になる点を挙げると、
和菓子要素…、あまり要らんのよね、、、物語的に必須じゃないというか中心になっていないのよ。。。
まぁこの問題は主人公が和菓子を作らない・作らせてもらえない事にあるんですけどね…。
普通はこういった料理/創作ものの主人公は自らの創意工夫を以て創作を行うのですが、主人公には和菓子作りの技術/経験がほぼないのでバイトの様な事しかしていない(出来ない)ため和菓子作りがメインとならず和菓子要素が申し訳程度に取って付けた様な感じなってしまってのよね。。。


各話各話に登場する(和菓子店を訪れる)客・ゲストキャラの悩み/望みに応じて適切な和菓子を提供する・創意工夫を凝らして腕を振るう、という事をしない主人公では和菓子がメインになり得ない…弱いのですよね。
和菓子店という環境に身を置きながらバイトの様な事しかしないのであれば、例えばそれは和菓子店ではなくても花屋でのバイトも同じ(適切な花を客に提供するという)様な話が成り立ってしまうと感じるのですよね。。。そこがちょっと残念。

 


次に、ちょっと余計なキャラが多いかな?と感じる問題。
和菓子店のバイトJKや女装癖の職人、途中参加する見習い女職人。
まぁバイトJKは元カノとの絡みもあるから必要かな…しかし、女装癖職人やと見習い女職人のエピソードなんかは1クールでやるにはちょっと無駄に話数を費やしてるなぁと感じるのですよね。
サブキャラの設定説明に話数使うよりかはメインキャラの深掘りが欲しいと感じたのでした…しかしこれが原作通りのお話の並び(エピソード順)なら1クールの構成云々は何も言えない(原作尊重した結果)のですがね。。。

 


あとは最終回。
最終話のBパート終わりを見たとき、え?これで最終回なの?なんか全然最終回っぽくないじゃん・締まってないじゃんと驚いたのですが、Cパートを観てあ~これで何とか締まったかなぁ、最終回としての体は保ったかなぁと感じたのでした。
しかし、父親は結局登場せず、主人公も「先輩=一果の父親」と知らずじまいか。。。まぁ原作漫画がまだ連載中というのもあるのでしょうね。

 

と、気になる点をちょこちょこ書きましたが決して悪い所はなく、もう一歩踏み込んで欲しいと感じる物足りなさから、
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。


以上