小説「オーバーロード 16巻 半森妖精の神人 下」 ~感想

小説「オーバーロード 16巻 半森妖精の神人 下」を読了しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


発売日から1ヶ月経ったので、多少のネタバレを含む感想にしようと思います。。。

 

まず、巻末に番外席次のキャラクター紹介が載っているのですが、そこに記載されている番外席次のレベルを見て感じたのが…、
想像していたよりレベルが低かった、もう+7か+8くらい上かと思ってましたね。
まぁレベルはともかくタレントはチート級でしたね…。制限とかないのかね?(100時間のリキャストタイムとか)、武器さえ持ち替えればワールドチャンピオンやワールドディザスターの切り札級の技も連続使用可能なのかね?
(プチカタストロフですらアインズの超位魔法を凌ぐとされているのに本家本元はどんだけなんだ…)

 

 

マーレvs番外席次戦について
ネットでの16巻の感想なんかを見ていたのですが、その中に「(アニメ第1期での)アインズvsシャルティア戦を観ていたから対策できたんだな」というものがあったのですが…、
多分ほぼほぼ関係ない・影響してないと思うんですよね。。。自分は原作小説は10巻以降しか買って読んでいないのでvsシャルティア戦(第3巻?)の描写がどういうものだったか分からないので断言はできないのですが、
アニメ第1期でのvsシャルティア戦の映像から観るにシャルティアはアインズの切り札を知ってましたよね?その特性を知ってたからこそ焦って慌ててカウントダウンを停めようとしている映像だと判断するのですがね…。
つまり、あの時点でシャルティアが知っているという事は当然他の守護者達もアインズ(モモンガ)の切り札の特性については既知であり(vsシャルティア戦で初見のはずがなく)、別にあの戦い(vsシャルティア戦)を観ていようがいまいが対策は取れたと思うんですよね。。。
しかしまぁ、番外席次と対峙したのがマーレ以外の守護者だった場合「一旦戦闘離脱・逃げる」の選択しか出来なかったんじゃないかなぁ…(蘇生アイテムを持っていたとしてもわざわざ無駄に消費する様な事はしないでしょうからね)。


巻末の番外席次の紹介頁にもありましたが、バフについて多少なりとも理解があればもう少し善戦できたんでしょうね…。
沙羅双樹~や不死鳥~の自動蘇生魔法も(広義で)バフの一種といえるだろうからバフ関連の知識があれば焦ってパニックになる事もなかったろうに、ね(エルフ王の時も何が起こったのか訳も分からず二度踏みつぶしてるだけだったからね)。

 

で、ナザリックに捕らえられた番外席次ですが作者雑感によると「ちょこっとだけひどい目にあう」らしいのですが「慈悲が与えられる」訳ではないようなので多分生きている・大丈夫なのでしょうね。
しかし、どうなんだろ?番外席次クラスの高レベル者をどうにかできる・傷つけられる人材なんて守護者クラス以外ではそうそういないと思われるのですが…。まあ、死亡→蘇生を繰り返して強制的にレベルダウンさせてたらどうとでもなりますかね…。

 


そして最後、いよいよ法国との対決…となって今巻が終わりましたが、法国は「切り札」がなくなった状態でどう対処するのかね?
また、魔導国が法国を攻め込むための大義名分どうするんだろうね?よくもシャルティアを洗脳してくれたなー、手に掛けさせたなーとは言えないだろうからね。。。
仲良くなったエルフのための法国の奴隷エルフ解放の名目辺りかねぇ…しかしその場合、法国がエルフ解放しますからってなっちゃう恐れがある、というかそうするよね。

 

あと、切り札を失った法国だけで2巻も費やすとはさすがに思えないのでツアーが絡んでくるのでは…、と思うのですが、、、あぁ早く続きが読みたいねぇ。

 

 

最終エピソードとなる17、18巻は今回と同様に同じタイミングで出したいと丸山くがねちゃんが言ってましたが、
う~ん、普通だったら聖王国編の劇場公開と同時期に発売みたいになるんだろうけど、丸山くがねちゃんだからねぇ、そんな事気にしないで全然別のタイミングになるかもなぁ、いつになるかなぁ…。

 


取り敢えず、聖王国編劇場公開の時期に発売となるのを願って待っていようかと思います。
(しかし、もし今回(15、16巻)と同様に連続刊行(分割刊行)になるのなら減ページの分安くしてほしいと思う訳よ…500ページ強の14巻と350ページ強の今巻(15、16巻)が同じ値段というのはちょっとねぇ…納得がない…と感じるのよ)

 

 

 

16巻の感想については以上ですが、前巻(15巻)の感想でも少し取り上げたネガティブ感想について雑感。

今巻(16巻)の前半部分についても同様にネガティブ感想がありましたが…、
そのネガティブ感想を見て思うのはやはり、前巻(15巻)の感想でも語ったのと同じ「今更何言ってんだ、これが丸山くがねちゃんの描き方、物語の進め方だろ」なんですよね。
15巻、16巻前半の展開についてネガティブ感想を述べている人について思うのはホント「今更何言ってんの?」感が強いんですよね。今回(15、16巻)で初めて丸山くがねちゃんを読んだのかしらね?本当に読んでいるのだろうか?本当にファンなのだろうか?と感じる感想が多かったのよね。

いや、俺も原作小説10巻からの途中参加組だけど(WEB版は全部読んだ)、それでも「丸山くがねちゃんの物語の進め方、描き方」は読んでて理解し、凄い描き方・ページの使い方する人だなと驚いたもんよ。
主人公に深く関わってくる人物や集団というのであればその描写に何十ページ、何百ページを割くという事にも理解はできるのですが…、(リザードマン編や今巻のエルフ編にしても)今後主人公達を窮地に陥れる存在になるという事はない、ほぼほぼモブといっても良い様なキャラやエピソードに何十ページ、何百ページを割いて描いてるんですよね、丸山くがねちゃんは。。。
…普通出来ないよねぇ、ほぼほぼモブのキャラにそれだけのページを割くって事は。。。読者(や商業作品であれば担当編集)の反応が怖くて(読者に飽きられないか、見限られないか)、モブの背景・バックボーンなんて表面的な設定のみで数ページ書いて終わりそうなものなのに、
細か~く設定してガッツリ何十ページ、何百ページと描くのよね、丸山くがねちゃんは…。丸山くがねちゃんのその設定の緻密さや度胸というか信条を貫ける強さが凄いと感じるのよね、、、そしてそれがオーバーロードの面白さに繋がっている。。。

 

それは今放送されているアニメ4期を観ても分かると思いますよ。
「ジルクニフが面白い」や「王国の内政パートだけでも面白い」と話題になっているのは、これまで(第1期~3期)に人物や国家を丁寧に描いてきているからこそなんですよね。
皇帝ジルクニフや王国の王や王子がナザリックをどうにかできる存在として描かれている訳ではない~ほぼほぼモブの・ただ弄ばれるだけの・蹂躙されるだけの存在~なのに時間を掛けてそれだけ描いているからこそ
キャラのバックボーンが深まり、今(4期)で面白くなっているんですよね。。。

 

15巻、16巻前半の展開についてのネガティブ感想者たちはオーバーロードの本当の面白さ(緻密さ、そしてその緻密さからくる人物、背景の描き方が面白さに繋がっている)が分かっていない人なんだろうなぁ、と感じる訳なのですよ。

 

 

残念な事に多分こういう人たちとは分かり得ない・感想を共有出来ないだろうなと思うのです…。

 

雑感終わり


以上