アニメ「神クズ☆アイドル」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「神クズ☆アイドル」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


第1話・第2話を観て思ったのは、これは「ヒカルの碁」のアイドル版だな…でした。
アイドル(囲碁)に未練があって成仏できないでいるアイドル幽霊・最上アサヒ(藤原佐為)がアサヒの事が視える唯一の人間・仁淀(進藤ヒカル)にアイドル(囲碁)をやらせてもらい、仁淀と共にトップアイドルを目指す(神の一手を極める)…というお話。

 

…「ヒカルの碁」の場合は、佐為に打たせていた碁をヒカルが自分でも打ってみたいと思う様になるのですが、
この「神クズ~」の場合は最後までそういう展開にはなりませんでしたね…いや、最後は5%くらいはアイドルに対して前向きになったかな??

 

ギャグ・コメディとして見ると普通に楽しめたのですが、仁淀の成長物語としては…見れないよな、、、ほぼほぼ変わってないし(変わったとしても上述した様に5%程度…誤差の範囲ですよ)。。。


また、ギャグ・コメディ枠としない場合(成長ストーリー物とした場合)、仁淀のキャラクター・性格設定がおかしくなるんですよね。
「楽して稼ぎたい」のキャラは別に良い(最後までブレずに良い)のですが…、「楽して稼ぎたい」キャラ=「喜怒哀楽の感情がない」キャラにはならないでしょう…、というキャラ設定の問題。

アサヒが乗り移った時以外で仁淀が笑ったり(薄く微笑むくらいはありますが)、感情を昂らせたりというのがないんですよね。
家でバラエティ番組を観て声出して笑うとかあっても良いのに(おそらくお金が掛かる様な趣味は持っていないだろうから家でゴロゴロしてんじゃないかと)そういう描写も全くなく、
家でのプライベート空間というものが描かれながらも仁淀のキャラクターが全く見えてこない・感情欠落のキャラクターとなってしまっているキャラ設定が問題…キャラが弱い、リアル・深みが感じられないのです(家というプライベート空間がただ単に幽霊のアサヒと会話する空間にしかなっていない)。

 

別にね、この作品が完全なギャグ・コメディ枠の作品というのならリアルがないキャラ設定でも構わないのですがね…、もし仁淀の成長を見せようとする物語なのならば、もう少しキャラの設定をしっかり考えないと、ねぇ。。。


あと、最終回がライブ感を意識させる様な構成になっていたのですが、そこで歌っている仁淀の歌が…違和感、、、お前…そんな感情込めて歌えるんだ…という違和感が凄いのですよ。
NGがイヤだから・一発で終わらせたいから・楽したいからという理由であんな感情込めた歌・振る舞いが出来るのならライブ上(MC)でもやりゃあイイじゃんと感じるのですが…。
まぁ、これもギャグ・コメディメインの作品というのであれば突っ込むのも野暮というお話になるのですがね。


最終回で仁淀の成長を見届けたアサヒが成仏して終わる…、みたいな展開で締めるのかと想像していましたが、トップアイドルになるまでは終わらない、まだまだ続く感じですね。
(アサヒは元気っ娘で見ていて楽しいキャラなので成仏しないでくれて良かったのですがね)


作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 

 

あと、これは個人的な好き嫌いのお話。

ライブでのダンスシーンのCGが好きくない。動きは滑らかだけどキャラがのっぺりしてる、気持ち悪いね。


以上