アニメ「異世界おじさん(1~7話)」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「異世界おじさん」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


コロナの影響で制作が休止休止となっていた当作品ですが、とうとう万策尽きたみたいで秋(2022年10月)から仕切り直す事になったみたいですね。
1~7話を観て相当面白い(笑える)・ギャグセンスの高い作品と感じて毎話楽しみに観ていたので残念ですが…仕方ないですね、10月を楽しみに待ちたいと思います。

基本的には作品の感想は全話(1クール/2クール)観てから上げる様にしているのですが、録り貯めしていた今夏分(7話まで)を観てしまっている状態でさすがに今秋終わり(12月末)まで感想を保留しておくのもなぁ…という思いがあり、取り敢えず今夏分(1~7話まで)という形で一度感想を上げようと決めました(8話以降の感想を12月末以降に上げる予定)。

 


で、感想ですが、
最初想像していたのは「異世界美少女受肉おじさんと」と同じ様な異世界で美少女に転生したおじさんの話かと思っていましたよ。
異世界美少女受肉おじさんと」は出オチでつまらない展開が続いた大変残念な作品でしたからね…、
異世界おじさん」も同じ様な出オチのつまらない展開の残念な作品を想像していたのですが、良い意味で裏切られましたよ。

 


この「異世界おじさん」の作者の方のギャグセンスが高いんですよね。
例えば序盤での、「こち亀」からの「笑っていいとも」、「笑ってはいけない~」からの『タモさんどうしちゃったの!?』は巧い流れだなぁと感心しましたよ。

そして、そのギャグの面白さを一層高めているのがこの作品の監督、音響監督のキャスティングセンス(の高さ)…ナイスというかベストだね。
子安さんを主役にキャスティングした時点でもうほぼ半分以上は成功してるよ。
(子安さんは真に二枚目も三枚目も演じられる演者さんだからね…、大ベテラン神谷明さんの系譜ですね)


異世界おじさん」の原作者、監督、他スタッフのギャグセンスの高さを感じる回として特筆すべきなのが第5話、ですね。
「ちょ、なんすかw」には思わず吹き出してしまうほど笑いましたが(さすが悠木碧ちゃん、このキャスティングもナイス・ベストですね)、
特筆すべきはそれよりも展開の巧さなんですよね。
おそらく原作漫画がそうだと思うのですが、
「…指輪を売る?」のくだりから、おじさんが瞬時に剣を抜いて間髪入れずにメイベルに襲い掛かる流れに笑いましたね(それと伴にその流れ・展開の巧さに感心しましたね)。

これって森でのメイベルとの出会い時の「殺意を感じなかったので剣を抜かなかった」がとても良いフリになっているのですよね。
森での遭遇時は本当に殺意を感じなかったため無抵抗で剣を構える事もしなかったおじさんが描かれていて、
そして宿での「指輪売る」の件の時は真に殺意を感じた・先ほど森での時は違い明確に殺意を感じたので即座に剣を抜いて問答無用で速攻でメイベルに襲い掛かるおじさんが描かれていて、
あぁ、おじさんは一貫しているなぁ、フリが巧いなぁ、余計な事を説明しない、画や演技だけで魅せる見せ方が良いなぁと、このギャグシーンを描いている原作者のギャグセンスの高さ、そしてそれを正しく理解しアニメーションとして昇華している監督・スタッフのギャグセンスの高さ(原作者と同じセンスを共有できているセンス)が良いのですよ…(そしてまた子安さんの演技も良すぎるのですよね、「へぁっ!!」みたいな声だけでその辺りを全て表現しているのが凄いね)。

 

いやね、知っている原作漫画がアニメ化される時なんかにたまに?(結構多く?)原作の良さを全く理解していないで制作されているアニメ作品を観ると哀しくなる事があるのよね…、
この作品の原作漫画は読んだ事ないけど、おそらく原作者と監督・スタッフのギャグセンスがしっかり共有されていてほぼほぼ最高の形でアニメになってると感じますよ。
いや、音・声が加わる分で原作漫画以上に面白く(笑える)楽しい作品になっているのではないでしょうかね。
7話でのあのハリネズミとの対話シーン…、つぶらな瞳のハリネズミの画と共に「キューキュキュ」と全く同じトーンでありながらゲスな思考を繰り広げる外道畜生とのやり取りが3回繰り返されるには笑いましたね、
これはやはり音・声が加わる事で漫画以上に面白おかしくなっているのではないでしょうかね。

ギャグ・コメディ作品として見たらここ数年内で見ても間違いなくトップクラスに面白いですね。


(あと、藤宮家の遺伝子はどうなってんだ?藤宮家は幼少期、女系は醜→美、男系は美(可愛い・愛らしい)→醜になるのかね?)

 

と、7話までの内容はここまでとなり3人目のヒロインも登場しこれからの展開も楽しみなのですが続きは秋からとなりますね。

 

 

色々と気になる点もあり、ギャグ・コメディ枠として楽しみにしつつも今後の展開(現実世界帰還後のエルフ、メイベル、アリシア?との関係)も楽しみですね。
WIKIでちょこっと調べたら「てんせいせきの指輪」って「転生」ではなく「天星」だったのね…。転生石の指輪でエルフ、メイベル(アリシアも?)こちらの世界に転生する様な展開なのかと想像していたのだけど、「天星」石の指輪では転生してくる事はないのかね、ないのだろうね。。。
いやね、OPにエルフが登場してたから、そういう事か(現実世界へやってくる、転生してくるのか)と想像していたのですが第3話を観ておじさんが変身した姿だと分かり、あぁなんだとガッカリしたのですよ…、まぁまだ完全に諦めた訳ではないですけどね。。。

 


と、ギャグ・コメディ作品としてもこれまで報われてこなかったおじさんのこれからのサクセスストーリーとしても続きが楽しみな作品で再開を楽しみに待っていますよ。
(作品の評価としては12話?13話?を観終わるまで保留とします)

 

以上