アニメ「転生賢者の異世界ライフ~第二の職業を得て、世界最強になりました~」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「転生賢者の異世界ライフ~第二の職業を得て、世界最強になりました~」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


異世界転生モノも黎明期、成熟期を過ぎ、衰退期へ移行しつつあるのに、なぜ今この作品がアニメ化されているのかが謎な作品。
いやね、異世界転生モノ黎明期ならこの作品がアニメ化されるのも分かりますよ。
しかし、黎明期をとっくに過ぎもはや衰退期という今になってなぜこの作品が選ばれたのか?
他の異世界転生モノと一線を画す何かがあるのか?
それは例えば、初の人外への転生モノであるとか、初の女性キャラでの転生モノであるとか、悪役令嬢という特殊なポジへの転生モノであるとか…等々
この作品独自の強み、独創性・ユニークさがあれば良いのですが…、何もないのよね、目を引く新しいポイント、斬新さ、奇抜な面白い設定というものが。。。

 

スライムテイマーという職業は「神達に拾われた男」で使われてるネタであるし、
賢者なんてそれこそ「賢者」を含むアニメ化されたタイトルだけ挙げても「失格紋の最強賢者」、「賢者の弟子を名乗る賢者」、「賢者の孫」などがあり、
アニメ化されていないなろう系作品を含めればごまんとあるのではないでしょうか?

スライムテイマーにしても賢者にしても目新しい設定というものが全くないのですよね。
まぁスライムテイマーというのは正しくなくてスライム以外のモンスターも使役するテイマーなのですが、基本的にはスライムメインで戦うのでスライムテイマーで良いでしょう。
しかし、このスライムの使い方もほぼほぼ魔法を転送するツールという使い方のみなんですよね…。
なんかもうスライムである意味がないというか何でもイイんじゃない?と感じる、、、それはもうテイマーという職業でなくてもイイんじゃ?とも。。。
たとえば陰陽師みたいな感じの職で式神みたいなのを使役する、そしてその式神を通じて魔法転送するでもイイんじゃね?と
テイマーである意味、スライムを使う意味(スライムの特性を活かす等の意味)があれば良い・感じられれば良いのですが…、その必要性を何も感じないのよね。。。
強いて上げるならただ可愛さ受けを狙ったのかな、というメタ的設定の必要性しか感じられないのよ(物語設定的必要性・説得力・納得が皆無)。

 


あとは、主人公のキャラがほぼほぼ無感情というキャラ問題。
能面みたいな主人公を見て何が楽しいんだ?この無感情な何の深みも魅力も感じられない主人公のキャラクターに読者/視聴者は好感・共感・興味を持ってくれるとどうして作者は思えるのか?
作者はキャラクターを造る気がないのか?キャラクターの重要性というものを理解していないのか?
まぁしかし、仮にキャラクター性がほぼない主人公であったとしてもお話・ストーリー構成が良ければ充分見れる物になるのですが、
この作品はお話の構成も良くない…良くないというか「なろう系」のテンプレなんですよね。
事件→無双→事件→無双→…の繰り返し、そして最後にちょっと手強い敵が出てきてそいつを倒して終わり…という展開・構成のなろう系テンプレ、なのです。


目新しい設定もない、キャラクターにも魅力がない、お話の構成もそこらのなろう系となんら変わり映えのしないテンプレ展開、という
ホントなぜ今更この様な何の面白みも感じられない作品が選ばれアニメ化されたのか???と疑問を感じながら観ていた謎な作品でした。


作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。


以上