アニメ「金装のヴェルメイユ 崖っぷち魔術師は最強の厄災と魔法世界を突き進む」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「金装のヴェルメイユ崖っぷち魔術師は最強の厄災と魔法世界を突き進む」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


観ていて嬉しくというかニヤニヤしてしまった作品でしたね(特に序盤)。
それは特段ストーリや設定が良かったという訳ではなく、この作品に自分の好きなある別作品のオマージュを感じたからです。

 

最初は、空中庭園上の決闘場を見て、そして決闘場へと繋がる螺旋階段を昇る主人公を見て「絶対運命黙示録」が聞えてきそうな勢いで「ウテナ」を思い出したのですが、
まぁウテナのパロディが入ってるのかなぁくらいの感じでした。しかし、第4話だったかの「かしらかしら」のパロディ演出を見て、あぁこれは完全にウテナを意識している、原作者のウテナのオマージュなのだなと認識・確信したのでした。
(原作読んだ事ないけど、このウテナ関連の映像演出ってアニオリ演出ではなく原作の再現なんだよね、多分…)

 

それにしても20年以上も前に一度観ただけなのに今も強烈に印象に残っている「ウテナ」の決闘場や螺旋階段、絶対運命黙示録やかしらかしらの影絵少女…etcの映像演出、、、改めて幾原邦彦の鬼才っぷり異才っぷりを感じましたね。

 


で、「金装のヴェルメイユ~」のお話の内容についてですが、
特に語る事はないんですよね。特段悪くもなく特段良くもない…という感じ。
キャラクターについても表面的なキャラ付けのみで深み・魅力のあるキャラ造りとは感じず、主人公の周りのサブキャラ達もほとんど活きていない、ガヤ・賑やかしにしかなっていない、メインモブキャラと言い替えても良いくらいのキャラ造形にしかなっていません。
悪魔姉ちゃんのキャラ・過去話にしても、なんかこんな悲しい辛い過去がありましたよ~という過去にしかなっていなんですよね。
過去話から今の悪魔姉ちゃんのキャラに繋がないし、また悪魔姉ちゃんの強さ設定が分かるような話でもないしと、ただ薄く悲しい過去話というだけでしたね。

 

ストーリーにしてもキャラクターにしてもその他の設定にしても、取り立てて褒める所はない作品でしたね(酷く悪い所もないけどね)。

 


ただ、お話の内容以外でおっ!と目を惹かれた?というか耳を惹かれた?のが声優さんの演技について。
特にヒロイン役(悪魔姉ちゃんではなく幼馴染のヒロインの方)の演技、面白いなぁ頑張ってんなぁと感じましたよ(あとは主人公も演技頑張ってんなぁと感じましたね)。
これは中の人の資質・センスの話か?とも考えたのですが、ヒロイン役、主人公の二人でそう感じたという事は音響監督が良いのかもと思い確認したら納谷僚介さんという方でなんとこの方あの納谷六朗さんの息子さんみたいね、へぇ~。
中の人のセンスだったのか音響監督・納谷さんが良い仕事をしたのか定かではありませんが今後注目して行きたいね。

 

作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。


以上