アニメ「Buddy Daddies」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「Buddy Daddies」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


毎話毎話楽しく観れて面白い感じだけど、お話自体は実は面白くない作品。
楽しく観れたのはやはりミリの可愛さ…、ほぼそれだけで面白い感じになってるのよね。

 


この作品を観た最初は、街の掃除屋をしながらのコメディ要素を入れた「シティーハンター」的なお話かと想像していましたが、「SPY×FAMILY」の影響をもろに受けて制作されてるみたいですね。「SPY×FAMILY」のアーニャの可愛さ人気に乗ってミリ可愛さで人気を得ようという企画・構想なのでしょうね。

 


まぁそれは良いのですが疑問なのが、なぜ日本が舞台?という点なのですよね。
殺し屋・裏家業という主人公の設定でホテルや街中で銃撃戦を行ったりという展開は日本が舞台というのはちょっと無理があるんじゃない?という感じなのよね。
そんな無理した設定にするよりもういっその事、どこか適当な外国なり架空の国なり架空の惑星なり近未来の世界(日本)という舞台設定にした方が良いんじゃないと感じたのよね。
おそらくミリの可愛さ描くために日本の幼稚園でのイベント・お遊戯会、園の雰囲気を使いたかったが故の現代日本の設定なのかなという気はしますが…(あとは「SPY×FAMILY」との差別化を図るため日本にしたのかな)

 


あと、そもそもな設定の話。
なぜ殺し屋設定にしたのか…。殺し屋設定はねぇ…、子供を育てるという設定の上でちょっとどう考えても難しいというかハッキリ言って邪魔、不要な設定よね。。。企画・構想の段階でもう少し考えないと…。
いやね、おそらく殺し屋というアウトロー設定にしないと他人の子供を育てるという展開に納得を作れなかったのだろうと想像はするけど(特に日本が舞台だと尚の事難しい…)、
~例えばアウトロー的な設定ではなくこれが主人公二人の職業が探偵であると設定するならば…、仕事上で子供を拾って二人の子供として育てる(法的な手続きの下、親になる)というのは展開に納得がなくなるかなぁ、、、まぁしかし殺し屋設定も五十歩百歩ですかね~
大本の設定、舞台、世界観をも少し無理がないように・納得がある様に考えて欲しかったかな。

 

(ここでミリと「SPY×FAMILY」のアーニャの違いを述べておくと、ミリはパパ達の裏家業の被害者だけどアーニャは自覚的に/能動的に/積極的に裏家業設定に飛び込んでいる違いがありますね…アーニャの超能力設定、性格設定が裏家業設定を受け入れ易くしている…物語設定、キャラ設定の構築能力の差よね。。。あとはパパ達が基本的に上からの命令・仕事をただ実行しているだけなのもマイナスよね。…自らの正義の下に悪を裁くみたいな仕置人・仕事人的な立ち位置ならまだ少しは納得が出来たかも…まぁアウトローには変わりないのですが)

 


で、設定問題は以上にして、お話・物語内容について。

 


序盤から気になっていたのは、ミリは母親の事はどう思ってんだろ…二人のパパと居るときは常に楽しそうで母親の事は(母親に会いたいとか寂しいとか)話題にも出さないので、ミリにとっては母親はそんな重要ではない存在、忘れていた・どうでも良い存在とか思い出したくない存在とかなのかもと考えてたんだけど終盤(第10話)になって急にで出てきたな…。
そしてミリは普通に母親の事は好きらしい…、、、だったら脚本/シリーズ構成の都合上で(第10話で深掘りする問題だからという都合だけで)ミリに母親関連の発言をさせなかったのには納得がなくなるのよね、というお話。

 


さらにこの母親問題の解決も酷い構成よね…。問題を解決させるための母親を退場させる無理やりな展開。雑な/粗い展開。。。ホントに(ミリの可愛さを除けば)お話自体は面白くないというか結構酷い構成なのよね。

 


前の段でもちょろっと述べた事ですが、裏家業+子育設定ってどう考えてもハッピーエンドにはならなそうなのよね。
最終話は無理やりハッピーにしたみたいな形で終わっていますが、まぁホント無理やりで雑な/粗い展開よね、酷い脚本/構成だわね。
男二人のバディが子育てというのはともかく「殺し屋」設定はねぇ…そもそもの企画・構想段階からおかしいわね。

 

あと最終話、高校生になったミリが出てくるけど…、
まぁレイの実家襲撃以降は親父さんが情けを掛けてくれて(後ろから息子を撃たなかっただけの父親としての情があるらしいからね)何事もなく暮らせたという事だとしても、ミリに話したのかね…パパ達の(元)裏家業の事、ミリの本当の父親の事。。。多分まだだろうね、ミリが高校卒業か成人してから話すつもりなのかな(母親の事は話してるっぽいけど)。
ハッピーエンドっぽく終わってるけどこの後どうなんだろうね…。

 


本当にミリ可愛さはともかくお話自体は面白くない・結構ひどい脚本、構成なのよね(作中に日常会話なんかも会話の流れ/テンポにセンスを感じないのよね)。

 

ただやはりミリが可愛く描けているのがこの作品の強みなのですね。

 

この作品は作画が良いですね…特にミリ関連。
細かい所まで良く動いていてその細かさ丁寧さがミリの可愛さの魅力を高めているんですよね。

どこかのTS物アニメとは違い魅せるべき画を意識して描いている巧い作画/「ぼっち・ざ・ろっく」に近いキャラの魅力を高める事を意識して描かれている作画が良いのですよね。

このキャラの魅力を高める作画は高評価につながる作画ですよ(ただ無駄に意味なくヌルヌル動くだけではない作画)。

 


しかしやはりお話に重きを置く自分としては設定、物語展開/構成に納得がないので、ミリ関連の作画は良かったのですが、

全体的な作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上