アニメ「薬屋のひとりごと」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「薬屋のひとりごと」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


直近で似た作品と言えば「後宮の烏」になるかな?
まぁ「後宮の烏」は「推理物+怪奇/オカルト」なのでオカルト要素を含まない今作「薬屋のひとりごと」とは明確に違うのですが中華風後宮ミステリ物という点では共通しているのですよね。

 

 

今作「薬屋のひとりごと」という作品について以前から名前だけは知っていました。なろう系の最終兵器みたいに言われていたので数年前から気になってはいた作品なのですがおそらく近い内にアニメ化するだろうから新鮮な気持ちでアニメを楽しむためにと極力情報は入れないようにしてきました。

 

そんな前情報なしの状態で観た最初の感想は、あれ?転生モノじゃないんだ…、へぇ~後宮推理物なんだ、という驚きでしたね。
なろう系の最終兵器なんて言われてたからてっきり転生モノかと想像していたのですが転生要素は一切なし、どころか魔法的なファンタジー要素もない中華風後宮推理物というジャンルだったということに驚いたのですよね。
しかし、物語作品/ジャンルとしての新鮮味は感じなかったのですよね。

 

 

韓国・中国版大河ドラマみたいな(女性が主人公の)全50話くらいある1時間の実写ドラマでよくある後宮ものとして、歴史モノ(史実を基に脚色した平民出身の女性が実は王家の血を引く王女で成り上がっていくみたいな物語)や宮廷料理人モノやそして宮廷医師モノが普通にあるのですよね。。。なので後宮の医師/薬屋という設定でやられても特に新鮮味を感じなかったのですよね。
多分作者が韓国・中国大河ドラマ(の後宮もの)が好きで触発されてこの作品を描いたのかなと感じるほど新鮮味はなかったのですよね。

 

 


なろう系の最終兵器なんてハードル上げてるのもよくないね…そんなに面白いのか・どんな話なのかと期待していただけに(既存のジャンルそれも韓国・中国大河ドラマではメジャーな設定だったので)ちょっと肩透かしだったのですよね。
いやね、別に内容は全然悪くはない、マイナス評価するような点はないのですが、ただちょっとハードルが上がっていたためにガッカリ感じたという程度なのですよね。

 

 

う~ん、あとはストーリーの展開・構成も単発単調でちょっと盛り上がりに欠けるというのもあるね。
基本的なお話の構成は2~3話でひとつのエピソードとなっている事件を解決していくという形なのですが単発単発の事件を猫猫が解決していくだけなのですよね。
いやね、単発かと思われた事件が実は繋がっていたみたいなのはあったのですが、そういうことではないのよ…。ただ事件を解決していくだけの話だから/魅力的な敵役が居ないからイマイチ盛り上がらないよねというお話。

 

 

猫猫のキャラは良いと思うのだけれどそれがストーリーと上手く絡んでいない・お話自体が面白くなる要素となっていないというキャラとストーリの絡ませ方の弱さがあるのですよね。

これが韓国・中国大河ドラマ後宮ものならばね、海千山千の狡賢い嫌~な敵役が居てドラマを盛り上げるのですよね。が、今作「薬屋のひとりごと」ではそういうライバルキャラが居ないしまた猫猫も性格上厄介ごと争いごとは避ける傾向にあるので対決でお話が盛り上がったりということもほぼないのですよね(終盤ちょっとありましたが、状況・環境・設定からイマイチ盛り上がりに欠ける感じだった)。

 

 

壬氏と猫猫との関係性でも大きく変わればただ事件を解決していくだけという今の形から変わるかもだけど如何だろ…。

 

 

決してマイナス評価になるものではないのですがちょっと物足りないと感じたのですよ。

 

 

 

あとは作画は悪くない(最序盤は良くて中盤ちょっとダレて(それでも充分並み以上)終盤でまた持ち直した)感じでしたね。初回なんかは画の綺麗さだったり3話一挙放送だったりで力入れてる作品なんだなぁと感じましたよ。

 

 

世間的には2023年秋(2024年冬)アニメを代表するみたいな評価の作品だった様ですが俺的にはそこまで…という感じで
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上