アニメ「人外教室の人間嫌い教師」 ~感想


録り貯めしていたアニメ「人外教室の人間嫌い教師」を一気観しました。以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


この作品って漫画原作のアニメ化作品だと思っていたのですがwikiを見ると原作はラノベ、小説原作なのですね…。 まぁそれも含めてなんか色々と変に感じた作品。 まず作品内容について。 人間に憧れている/人間になってやりたい事があるという人魚やウサギのぬいぐるみ達の人外が人の形を取って人間社会で暮らしていけるように人間について学ぶための人外教室…。 そこへ人間嫌いになった教師である主人公が赴任して始まる物語となっています。

導入・設定の意味は分かります、設定自体は面白そうなのですが…、なんか物語作品としての軸がよく分からない。

 

俺がこの導入設定を観て想像したのは人外生徒たちの「人間」としての成長を描く物語かなと考えていたのですが、「人間らしい」方向への成長や変化というよりは 引っ込み思案な性格や自分一人で抱えてしまう様な性格を矯正するというお話となっていて人外教室」ならではの「人間らしさ」を教えるお話構成となっていないのですよね。 またそのお話自体も薄っぺらく安っぽい造りのドラマであるし種族特有(人外特有)の悩みとも絡んでいないし、と雑でチープなお話作りとなってしまっているのですよね。

 

更に言うなら主人公の存在…、主人公が主人公として教師としてあまり活躍していない物語の構成も問題です。人間嫌いになった主人公は人外ならと教師を再び始めるのですが 一度挫折した経験からか熱血教師タイプの自分からグイグイいくタイプの教師ではないので受け身の主人公/教師、積極性が感じられない、主人公を中心に動く様な物語展開となっていない作品構成となってしまっているのですよね。 これがもし熱血教師タイプだったらまた違っていた、ちゃんと「主人公」をしていたと思われるのですが…。 (あと、これは余談ですが第1話の導入部…人外をあっさり受け入れ過ぎだろとツッコミもある、まぁ野暮だけど)

 

主人公が熱血系ではなく受動的であり消極的なタイプであるため主人公の教師としての成長物語、人間嫌いの克服、再生の物語としても弱いという構成にもなってしまっているのですよね…。主人公のキャラ設定に大きく問題があると感じますね。 (また主人公のゲーム好きの設定、これも物語に活きていない無駄設定、死に設定になっているのも…)

 

 

作品構成についてちょっと驚いたのが、人間社会へ出ることを認められた生徒…人外教室からの卒業の件。主人公の受け持つクラスには最初(1年目)4人の人外生徒がいたのですが卒業したのは一人だけだったのですよね。 俺はてっきり4人全員卒業して翌年はまた新たな生徒が来て…という繰り返しだと思っていたので生徒が残留・繰り越しになる展開にはへぇそんな風になるんだと驚きましたね。 まぁその後も毎年一人だけが卒業する展開が続いたので、おいおいこの学校は年一回一人しか卒業を認めないみたいな決まりでもあるのかとちょっと納得がなかったのですよね。いや、2~3人いっぺんに卒業させる年があっても良かったのではとその構成、魅せ方に疑問なのですよね。

 

 

そして物語も最終盤になって登場・展開する主人公が人間嫌いになった原因のエピソード。なんかここまで引っ張った割には大して面白くない、ただのありきたりな胸糞展開。 よほど面白い設定、深い内容の話でないならば、話を引っ張って引っ張って出すなんてことをやらずにサラッと序盤で語ってしまえばよいのに無駄に引っ張ってハードル上げて結果大して面白くもない浅く薄いよくある悲劇・胸糞系のお話という展開にガッカリな作品構成だったのですよね。 物語終盤(11話くらいから?)で急に始まって2~3話ですぐ終わったから元生徒との関係修復というか区切りの話としても駆け足の薄っぺらいものになってしまっている感が否めないし…、とやるのであれば物語序盤から少しずつ展開させてじっくり見せていくという構成が必要だったかなと思いますね。

 

(また加えて言うなら、人間嫌いの元凶となるいじめ少女…、こいつは結局なにも罰を受けていないまま終わってしまっているというのも胸糞悪いよね。主人公の方は世間的には女生徒に手を出した男みたいになっているのに…。 主人公は少なくとももう地元では教師やれないだろう…。それなのにいじめ少女はのうのうと暮らしていると考えると胸糞悪い…、そしてそう感じるであろう読者・視聴者の感情をそのままにしてそれで良いと考え必罰を描いていない作者にその物語構成にも納得がないとなるのですよね)

 

 

 

ここまでが作品内容についてですが、以下はアニメーションとして変に感じた箇所について。 アニメーションというか映像的に気になったというか気が散ったのが場面転換の多さについて。物語最序盤辺りで特にそれを感じたのですがかなり頻繁に場所・シーンが変わるのですよね。 なんてことはないシーン、場面が変わっても変わらなくても大して意味もないシーン、場面が変わった後にたった一言・ワンカットだけのシーンであっても頻繁に場面転換し観てる側としては混乱するとまでは行かないけど 違和感というか納得のなさを感じたのですよね。

 

wikiで原作が小説だと知って小説故の/原作が文字ベースであるが故の/作者が映像としての物語展開がイメージが出来ていない故かと考えたのですが、だとしてもそこはアニメーションとして制作する際に 無駄な/不必要な/頻発する場面転換は避ける等の工夫が必要だったのかなと思ったのですよね。

(序盤を過ぎたら慣れてしまったのか以降はそんなに気にならなくなったのですがね)

 

 

 

以上の作品内容としての納得のなさ、アニメーションの作りとしての納得のなさと色々と変に感じる、拙さを感じる点が多い作品でしたね。 作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上