アニメ「変人のサラダボウル」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「変人のサラダボウル」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


作品全体の雰囲気として結構好きだった作品。
OP、ED共に良い。OP/ED映像とそれぞれの曲調が作品に合ってるとセンスを感じる良き造り。

 

基本的にギャグ・コメディな作品でありシリアスなストーリーが展開されるということはありません。


新興宗教・カルト団体や転売ヤーからのバンド結成だったりと荒唐無稽なギャグのノリで展開されるそれはなんだか2000年代('00年代)の作品を思い出せるような懐かしさを感じましたね。

 

 

今作のヒロインは異世界からの転移者となるのですが、異世界絡みの話は何も進まないというかおそらく進める気がない(進展があるとすればシリーズの最終回で動きがあるのではなかろうか?)…のですが、それで良いと感じたのですよね。
異世界絡みの話が・シリアスな展開がメインストーリーにはなっていないギャグ・コメディな作品なのでいつまでもこの日常を見ていたい思わせるそんな雰囲気が作り出せているそれが良いのですよね。

 

調べてみると今作「変人のサラダボウル」の作者は「はがない」、「妹さえいればいい。」の作者なのですね。なるほど…いやね、原作小説がガガガ文庫から刊行されていると知ってギャグ・コメディな今作をシリーズで出版するって思い切ったなぁと考えていたのですが、以前にヒット作がある作者だったから許された、ということなのですね、納得。
「はがない」、「妹さえいればいい。」は原作小説は読んだはなくアニメでは視聴済みなのですが…、俺は今作「変人のサラダボウル」が今作者の作品の中では一番好きかなと感じましたね。

 

今?流行りの「異世界もの」異世界転移を要素に入れ込んだ作品ですが(小学館側から「異世界もの」執筆の提案でもあったのか)、おそらくこの作品って「この素晴らしい世界に祝福を!(このすば)」をモチーフにしているのですよね。
「このすば」は現代日本からファンタジー世界への転生から始まるギャグ・コメディ作品ですが、今作は異世界から現代日本への転移から始まるギャグ・コメディ作品という構成になっているのですよね。
(まぁ現代日本を舞台にするよりファンタジー世界を舞台にした方がよりぶっ飛んだギャグが出来るので面白さ(笑い)で言えば「このすば」に軍配が上がりますが)それぞれの作品ともにキャラクターや作品全体の雰囲気もイイ独自性のある良い作品だと思いますよ。

 

 


続編・2期があるなら楽しみにしたいわ。
作品の評価としては、「良」寄りの可もなく不可もなくとなります。

 


以上

 

ドラマ脚本、原作改変問題について④(日本テレビ ドラマ制作における指針について)

2024年7月22日に日本テレビから「日本テレビ ドラマ制作における指針」が公表されました。

 

5月31日に「調査報告書」が公表されてからおよそ2ヶ月経って出てきたのがこのペラ紙一枚の「~ドラマ制作における指針」だけって…。

(俺がこの「~指針」を初めて見たのはツイッター(現「X」)上だったのですが、ツイッター上に記された指針はあくまで指針の要約みたいなものかと考えていたのですよね…、それがまさかツイッター上に記載されていた情報がすべてであり本当にあのペラ紙1枚のみの資料だったとは…)


まず、こういった「~指針」が出てくるのが遅いし、「調査報告書」が公表されてから2ヶ月間なにやってたの?ホントに反省してるのか?真剣に考えているのか?と思えるほどの物理的に中身のない(2ヶ月もかけて出来たのがこの1頁のみの資料)「指針」であること、そして「指針」の内容についても何を今更ということばかり/内容がない/薄っぺらい指針であること(詳細は後述します)…、、、

とこんなものをわざわざ公表した理由、それはおそらく6月末に行われた日本テレビ株主総会で「調査報告書」の内容について突っ込まれたから急遽やっつけで作ったそれ故の結果なのだと考えます。
(「調査報告書」を公表したきりで、2ヶ月間反省も何もしていなくて真剣に考えることもなしに株主総会で言われたから何かアクションを起こさなければと焦って急いで適当に当たり障りのない具体性・詳細もない薄っぺらい内容の資料を作ったのでしょうね)

 

 


【指針】についてツッコんで行こうと思います。
「これまでの制作プロセスを見直し~原作を尊重し~」の文言について。
え?本気で言ってるの?それって今更見直さないといけないことなの?「原作を尊重」って当たり前にやること/やってたことだろ?
日本テレビ側はこの文書で公式に認めちゃってるみたいだけど「見直し」ってことはこれまで意図して・意識して「原作を尊重」していなかった/しなくて良いと認識していたってことなのだよね?だからそれを「見直す」って言ってるのよね?
…まぁ上記は3割くらいは揚げ足取りみたいな穿った見方をした文句ですが、、、ホント上っ面だけ/言葉だけで「原作を尊重」なんて今更当たり前の事を言って終わりにしてんじゃねえぞという思いなのですよね。。。

 

 

前段でもちょろっと触れましたが内容がない/中身が薄っぺらい【指針】…「原作を尊重」してドラマ制作するための適正な制作プロセスの構築の具体案・詳細が示されていないのがイラっとする(上っ面だけ/言葉だけの【指針】で終わらてんじゃねえぞ)。
「調査報告書」公表後から2ヶ月間ホントにこの件について真剣に考えていたのか?(おそらくというか絶対に考えてない)本気で考えてたらこんなペラ紙1枚のはずないよなぁ?(指針はあくまで方向性、考え方を示すざっくりしたものというのは理解していますが…それでも今更な内容と2ヶ月間という期間を経て出てきたものがコレ、と考えると…)
真摯に向き合っていたなら、『「原作を尊重」してドラマ制作するための適正な制作プロセスの構築』の具体案・詳細としてたとえば「原作許諾契約書」の雛形・フォーマットなんかも今回一緒に公表できるんじゃないの?
どうせ2ヶ月間反省も何もしていなくて真剣に考えてもなかったらフォーマットもなにも出来てないんでしょ…。

テレビ局側/ドラマ制作側が本当に本気で誠実に「原作を尊重」してドラマを作るつもりなら「原作許諾契約書」の雛形・フォーマットの中に、『もし原作者からNGが出た場合、いついかなる場合においても原作サイドへの非は問わずテレビ局側/ドラマ制作側の責任で放送/配信の契約を解約できる(受け入れる)』旨の文言を「原作許諾契約書」の基本型/基本方針として組み込んでみせれば良い(なんなら契約書のフォーマットではなく指針の中に記載してもらっても良いけど)。


テレビ局側/ドラマ制作側が原作者側・原作サイドにそこまで強い権限を与えることが出来る(本来持ってる「著作者人格権」ではありますが)、テレビ局側/ドラマ制作側がこれまでの態度を改め下手に出ることが出来れば本気の誠意は感じられるかな…まぁ出来ないだろうけどね…。

いや、上記は2割くらいは冗談(実現可能性は低い)ですが、ホントそれくらいやって欲しいと思っていますよ。


もし上記契約内容の結果、原作付きを扱うことはリスクになる、と判断して漫画・小説原作のドラマが減ることになればそれはそれで構わないと思っています…、、、ドラマ制作の結果で原作者が命を落としてしまう様なことになるくらいなら原作付きドラマなんかなくなれば良い(俺は元々ドラマ観ないし)。

 

 

 

SNSの運用、対策について。

前(脚本家のSNS投稿)の時も弁護士には相談してたんでしょ?

で、予見可能性を指摘できない弁護士がどうすることも出来ないって言って大事になってんだから、もう少し具体的な案を示せよ(指針の中でなくても良いから別紙で具体案・詳細を示せないものかねぇ…そういう資料を示せない辺りで本気でやる気がないんだろうな、と感じる)

 

 

 

人材育成について。
いやいやいや、経験豊富/ベテランに育成させたらダメでしょ…。それじゃ今までの悪習の繰り返しになるだろ。
まずやらないといけないのは意識改革だと思ってるよ。テレビ局側の特権意識の改革。
「調査報告書」を読んでいても感じたテレビ局側/ドラマ制作側の特権意識、上から目線の物言い…まずその意識改革からだろ。

「原作」がなければ「原作者」が漫画/小説の物語を創り出さなければ今のテレビドラマ/映画作品の7割8割はないんじゃないの?(全作品中の原作付き作品の割合の本当の/詳しいデータは知らんから感覚で言ってるけど…)

もし「原作/原作者」がいなければ当然その分の仕事が減るのだから今の7割8割の映像関係の人は飯が食えなくなるということを理解・認識して自分たちが抱いている特権意識を改めた方が良いよ…。

 

 


2ヶ月あったんだからさぁ本気で考えてたのならばあんな上っ面の薄っぺらい指針のペラ紙1枚だけってことはないでしょ…もう少し具体性・詳細な案(契約書フォーマットや今事件の反省を踏まえての具体的対応・詳細な対策案)等も出そうぜ。
取り敢えず日テレ側には早々に「原作許諾契約書」に盛り込む基本方針を公表してくれるのを期待して待ってるわ。。。

 

 

以上

 

アニメ「Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


お話の内容、設定については「なろう系」な作品。
いくつか気になった点を挙げていこうと思います。
まずは主人公の能力、強さについて。
なぜ主人公にLv2からのチート能力が宿っているのか?何の説明もないので当然納得もない(また何故L1からではなくLv2からのチート(∞)なのか…まさかただ単に王宮から追放されるためだけの設定なのか?)
なぜチート能力を授けられたのか納得のある理由を示して欲しいのよ。

 

 

で、これは他のなろう系作品のアニメ感想でも散々言っている、
『ステータス画面が表示される、レベルというメタ設定がある、スキルを獲得するアナウンスが流れる等々の異世界転移・転生モノ作品は例外なく駄作である』という俺の持論がまた証明された、補強されましたね。
なんだよステータス画面とかレベルアップのアナウンスとかスキルの使用/選択画面とか…。

ホント…ステータス画面とかさぁファンタジー世界の設定ではなくゲームの設定だろ…。
作者は本気でファンタジー物を書いているつもりなのだろうか…その設定、世界観はおかしいと思わないんだろうか?気付かないんだろうか?まったく理解できない。。。
そんな作者が描いている世界、物語作品に納得がある訳がなくだから駄作と評しているのですよ…。

 

 

 

お話の設定については以上で、物語の展開というかキャラについて。
物語の展開については基本的には「なろう系」(追放系の要素が強いが)なので特に語ることはないのですよね。
が、仲間キャラがねぇ別に居ても居なくてもどうでもイイ様な存在なのよね(嫁狼はともかく)。

あと、金髪勇者。一度ざまぁ展開があった後はもう退場で良いだろうにいつまでも出てきてしつこいんだよね…。

 

 

 

お話の内容、設定についての気になった点は以上で、それ以外での良かった点というか唯一の良かった点について述べると、それはやはりキャストですね。
2000年代('00年代)を彷彿とさせるキャスト陣の起用、この狙いが見事に上手くいった(のかどうか知らんけど、刺さる人には刺さった)感じが良かったですね。
懐古厨的な懐かしさもありますが、安心して観ていられる感じが良かったのですよね。

 

 


お話の内容的にはごくありふれた普通の「なろう系」であり特に語ることはないのですが、キャスト陣の起用の妙で(内容的には変わらないのに)そこらの「なろう系」より思いのほか楽しく観れましたね
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 

 

以上

 

アニメ「出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


タイトルを見ると追放系な作品の感じがしますが、追い出した仲間を見返す・悔しがらせる・ざまぁ展開というものがなく(主人公が求めていないしそこが話のメインになっていない)、追放系とは言えないのですよね。
作者も追放系のつもりではこの物語を書いてないと思われ、ただタイトルで追放系好きの読者を釣りたいだけだったのかなと思うほど…。

追放系じゃないとしてこの作品のジャンルは何かというと、普通のごくありふれた「なろう系」の転生ものですね。
まぁ主人公は現代日本からの転生とかではなく異世界(ファンタジー世界)内での転生となりますが、それも今時別に珍しい設定ではありませんからね。

 

 

お話の展開、設定もそこらに転がっている「なろう系」であり、前世の能力を引き継いだみたいな設定の主人公が無双する、美少女を助けてハーレムを作って旅をして事件に巻き込まれる…みたいな物語です。。。

 

多くの「なろう系」作品がアニメ化されている中、なぜこの作品が選ばれたのか(他の作品との差別化、特殊性があるのか?設定やキャラが良いのか?そういうこともなく…)、語るべきところなどないと感じた作品だったのですよ。

 

まぁ語るとしたらお話面ではなく作画面…、ある意味もはや「なろう系」の平常運転と言えますが低予算な作画、作品愛も感じられない作画の残念さ。

 


いや、ホント何故この作品がアニメ化されたのだろう…「なろう系」からアニメ化しないといけないノルマでもあんのか?無理に「なろう系」から選ばらなくても過去(完結済み)の漫画作品でもアニメ化すれば良いじゃないかと思うのよ。
20年前30年前ではアニメ化のハードルが高かったかも知れませんが、今の時代だったらアニメ化しているだろう昔の漫画作品って結構あると思うのですよね(例えば、ジャンプ作品で言えば「密・リターンズ」とか…まぁアニメ化する場合、1クールでは短いし2クールでは余る感じで難しいかもですが…。他には「アウターゾーン」とか)。


「なろう系」の中にも良作があるのかも知れませんが、おそらくアニメ化企画を決めるプロデューサーなんかはサイトのランキング的なものの結果しか見ていなくて自分で作品を読む事もなく愛もなく、へぇ今はこれが売れてる・読まれてるんだと安易に企画を決めているのでしょうね。
ホントに自分が実際に読んで面白いと感じた、熱を愛を持って作品に携わって欲しいわ…。

 

 

 

作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

(タイトルが長すぎてタグ登録できなくてイラっとした…無意味に長いタイトル付けんなよ!)

 


以上

 

アニメ「神は遊戯に飢えている。」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「神は遊戯に飢えている。」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


直近(2023年夏)で放送されたアニメ「ライアー・ライアー」を思い出しましたね。

今作「神は遊戯に飢えている。」と「ライアー・ライアー」には共通点があるのですよね…。
それはどちらもゲームを題材にしている作品であるということ。そして、どちらもゲームを題材にしていながら…頭脳戦が繰り広げられる物語の様相を呈していながら、頭脳戦なんてものは一切描かれてない展開であるというダメな点まで共通しているのです。

 


ライアー・ライアー 感想」でも書いたことですが、俺がこのタイプの作品に期待しているのは主人公がそのゲームの特性を逸早く見抜き必勝法を見つける・誰も気付かない様なシステムの穴をつくとかいう展開で驚き・感心を与えてくれることなんですよね。
それなのに…頭脳戦なんてものは一切描かれず驚き・感心もなにもない、ただ流れてくる映像を観ているだけの作品でしたよ。

 

駆け引き・頭脳戦が繰り広げられるような面白い(興味を惹かれるような)ゲーム設定、そしてそのゲームの中で主人公が読者/視聴者の想像を超える攻略法を見せてくれる…そういう展開を観たいのに…。。。

 

ホント毎回思うのは「面白い(興味を惹かれるような)ゲーム設定・納得のある展開で見事に攻略する主人公」、そういうお話を書けない・思いつかない・能力がないのだったら最初からゲーム/頭脳戦を題材にした作品を描こうと思わなきゃ良いのに…なぜこの手の作品を書こうと考えたのか全く理解できんのよ。
出来ないのなら最初からやらなければ良いのに…(期待させんなよ、ガッカリさせんなよ…)、、、だから作品が納得のない酷い出来になるんだよ…。

 

キャラにしても、主人公の凄さというのが全く伝わらない、閃き・発想が他の人とは違うみたいなことが描かれていない(表現できていない)し、他のキャラにしても便利能力持ちの設定以外に中身のないキャラになっている。

 

 

「神は遊戯に飢えている。」といい「ライアー・ライアー」といい、お話の展開、キャラ以前に作者の題材選びに納得がない作品でしたよ。

作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 

 

以上

 

アニメ「魔法科高校の劣等生 第3シーズン」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「魔法科高校の劣等生 第3シーズン」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


以前「漫画 シャンフロ ~感想」でも語っていますが、この「魔法科高校の劣等生」の作者と「シャンフロ」の作者はおそらく同じタイプ…「設定からお話を創るタイプ」なのでしょうね。
設定は充分練られていて考えられているけどキャラやお話そのものは弱い、魅力が足りないと感じる造りなのですよね。

 

魔法科高校~」の方は特に主人公がほぼ無表情無感情なのでキャラとしての魅力が薄くなってしまっているのですよね。

 


またこれも以前、「魔法科高校の劣等生 来訪者編 ~感想」で述べていることなのですが、さすお兄の主人公が無双するのはともかく、仲間の同級生達が襲い掛かってくる敵をバッタバッタと倒す展開について…、相手はプロの集団相手なんじゃないの?その道のプロ相手に高校生が・学生が勝てるの?高校生に負けるってそんなプロ組織ダメでしょう…、と。

そういう仲間キャラに活躍の場を与えるという展開ありきで納得が作れてないのも残念作者なのですよね。

 

 

今作のお話のもこれ面白いのか?必要なのか?とお話に惹かれることはなく観ていてドキドキワクワクする様なこともなくただ画面に流れる映像を眺めているだけのお時間だったのですよね。
「設定」だけに凝るのではなく、観ていて面白くなるシチュエーション、展開にドキドキワクワクする様な物語構成からお話を作って欲しいねと感じるのですよね。
魅力的な敵役でも居ればまた変わってくるのかも知れませんが、設定のみ与えられたキャラで魅力がないキャラばかり(敵味方問わず)のこの作品ではそれも難しいか…。

 

設定は良く練られているのだろうけどそれだけ…、、、見せ方が拙いと感じてしまう造りとなっているのですよね

 

せっかくの設定がキャラや物語展開の拙さで残念になっている感じ…。
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上

 

アニメ「怪獣8号」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「怪獣8号」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


普通に楽しく観れた作品。
日を空けることなく1日で一気観するほどには面白かった作品だったのですが、なんかいまいちハマれなかったのですよね。

 


では、そのいまいちハマれなかった理由を探っていこうと思います。

 

まず1クールという短さ。
いや、一応はキリの良いところで終わっているけどさぁ、2クールやって話の盛り上げやキャラの深掘り、謎を明らかにする展開があっても良かったのではないかと感じたのですよね(原作未読なので知らんけど)。
1クールという短さではいまいち作品としての盛り上がり所を作れなかった感じがしたのよね。
(怪獣9号と戦闘や正体バレからの主人公の処分問題展開と大きな盛り上がり所としては2つ作られてはいるのですがなんか自分の中ではそこまで盛り上がることが出来なかったのですよね)

 


次の、仲間キャラについて。
新入隊員の同期として仲間キャラが4~5人ほど描かれているのですが、変身した主人公/怪獣8号の力と比べると雲泥の差でもうモブみたいな活躍しか出来ていないのですよね。
主人公との力量差の為に仲間キャラが描けなくなっている(深掘りできない、描いてもしょうがない、活躍できない)のですよね。
主人公が少しずつ成長するタイプの物語展開であったなら仲間キャラも活きてきたかと思いますが、最初から隊長クラスの能力を持つ主人公を描くのであれば同期の仲間キャラより隊長クラスのキャラを描く物語展開にすべきだったかなと感じましたね。

 

作中でキャラに「仲間と仲良くなるな、辛いぞ」と語らせていたことから最初は、仲間キャラが結構無慈悲に死んでいく展開なのかなと思っていたのですが、作者はキャラを大事にしたいのか最後まで仲間キャラが退場することはなかったのですよね。それ故に勿体ないこと(仲間キャラを描き切れていない・深掘りできていない)になっているなと感じたのですよ。

 


続いて怪獣の目的について。
どこかの回で説明があるものかと思っていましたが最後まで何の説明もありませんでしたね。
怪獣は何故現れるのか?怪獣の目的は何なのか?人間を捕食する目的で襲っているのか?
何も分からないままなのですよね、そこがモヤモヤというか物語のゴール/目標は何なのか?終わりがないのかな?と感じたのです。
(ひとつなぎの秘宝を見つけることが目的とかある特定の敵/怪獣の王みたいなのを倒すと終わりとか)


何の説明もなかったので俺が勝手に自分が納得出来る様に考えたのは、今作での怪獣はアニメ「地球防衛企業ダイ・ガード」のヘテロダインみたいな存在(自然災害の一種)かなと想像していました。
が、知能がある怪獣が出てきたので自然災害(台風や地震等)とは考えられないか…とその存在が分からなくなったのですよね…。
(この先の展開で明らかになるのだろうか?)

 


他には、主人公の能力について。
主人公に取り憑いた?TARAKOさんの怪獣が「見つけた」みたいなことを言っていたのでなんか特別な何かが主人公には有るのでしょうがそこが明らかにならなかった…。
まぁ今後の展開の中で明らかになるのでしょうが…、納得できる理由、敢えて明かさず引っ張るほどの理由が欲しいな。。。
(いやね、例えば「寄生獣」の主人公の様に脳への侵入を防いだ稀有な例(たまたま上手くいった)みたいな理由が序盤でサラッと語られていればそれで納得できるのですがね)

 


最後に主人公の強さについて。
主人公の強さ(怪獣の力)って、主人公の努力の結果/研鑽の賜物で得られた物ではなく急に降って湧いたものなのですよね。自分の力ではない、何かで勝ち取った結果ではない、借り物?の力であるという所にモヤモヤがあるのですよね。
せめてなぜ主人公に怪獣の力が宿ったのか(TARAKOさんの怪獣に選ばれたのか?)の理由を示して納得を作って欲しかった。
(また主人公なぜこれまで防衛隊への試験に落ちていたのか?の疑問もある。単純に基礎体力の問題?だとしても少子化の影響で募集枠を広げるくらいなら多少体力が劣って基準に満たなくても合格させて良いだろ/数を確保した方が良いだろ、と思うけど…。
解放戦力0%がこれまでの不合格の理由とも思えないし(0%なんて初めて見た、みたいなこと言われてたから)、主人公がこれまでの試験で不合格だった納得できる理由を示して欲しかったね。。。

いや、俺的には防衛隊側の誰かが意図的に毎回主人公を不合格にしている、みたいなことかなと考えていたのですが、そんなこともなかった様だ…)

 

 

 

等々、色々と気になる点がありそういう所が引っかかりあまりハマれなかったのかもと考えています。
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。
(2期は2クールでがっつりシッカリした構成で納得のある物語展開を観たいですね)

 


以上