アニメ「魔法科高校の劣等生 来訪者編」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「魔法科高校の劣等生 来訪者編」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


前シリーズ(TVシリーズの26話)も観ていたのですが、もう何年も前の事で主人公の設定などほとんど覚えてなかったので、今作の全13話観終わった後、今回の感想を書くにあたりWIKIで補完しました。

 

で、アニメの感想ですが、可もなく不可もなくという感想となります。

 

この「可もなく不可もなく」という「良」作品に至らなかった原因・理由は、アニメーション制作側ではなく原作側にあると考えます。

 

アニメーション自体は作画、エフェクトともに素晴らしく文句などなく悪いところはないのですが、ストーリー構成・物語自体に盛り上がり、面白さがないのです。

 

おそらく作者の方は、設定や世界観を作り込むのが好きなのでしょうね。(…自分は原作未読です。アニメを観て感じた印象で語っています)
その点については作者自身の中でしっかり設定が練られており良いと思うのですが(自分も設定好きなところがあるので好感が持てるのですが)、その「設定」と「キャラクター作り」「物語・構成」の絡ませ方があまり巧くないという感じを受けます。

 

この作者の、物語の作り方というのが多分「魔法の仕組み・設定、世界観」の構成から始まっているのでしょうね。
その世界観・設定を充分に作り込んだ後でキャラクターやお話を考えていると感じます。

 

~「こういう能力を持った主人公がこういう場面で無双するお話だったら盛り上がるだろうな」~の様な作り方ではなく、
他のアニメ作品を観て「自分だったら魔法の仕組みをこう設定するな~」の様な所から作り始めていると感じるのです。

 

それ故のキャラの弱さ、お話自体の盛り上がりの弱さだと考えます。

 

物語は基本的にお兄様が無双する話ですが、
主人公・達也の人間味のない・無感情なキャラクターという設定がキャラを弱くしており、主人公がほとんど喜怒哀楽の感情を見せない物語・構成では話の盛り上がりを作るのも難しいのは当然の帰結ですね。

 

WIKIを見て主人公の無感情についても理由がある事を知りましたが(前シリーズでやっていたのかも知れませんが全く覚えてませんでした)、
その設定と物語の構成との絡ませ方・魅せ方がやはり巧くはないのだと感じますね。

 

あと、主人公が無双するのはともかく、仲間の同級生達も敵を圧倒・軽く排除するという話の造りは疑問です。仲間たちにも活躍の場を与えるためのお話なのでしょうが、国の政府機関や米軍・米国の戦闘集団であったりプロの集団相手に高校生が圧倒するなんてそこに「納得」がないのです。

いくら超高校生級の実力を持っていたとしてもプロの集団相手にそれが通用するとは到底思えないのですが…。

通用する様ならそんなプロ組織ダメダメでしょう…。

そういうところにもちょっと「納得」が作れてないのが気になりますね。

 


と、色々書きましたが決してマイナス評価ではなく(プラス評価でもありませんが)、
有名タイトルだったので期待していた分ちょっと辛口?になったかなと感じています。


以上