録り貯めしていた劇場アニメ「アイの歌声を聴かせて」を観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。
ちょっと前に地上波(NHK)放送されたものを録り貯めしていたのですが先日視聴いたしました。
映画放映当時、そこそこ話題に・評判になっていた作品だった(気がする)のでずっと気になっていていつか見放題配信される様になったら観たいとは思っていたのですよね。ただいざ観ようと思ったら2時間取られるので覚悟が決まらずなかなか視聴できずにいたのですよ。ここ最近少し余裕が出来たので先日感想を上げた実写映画「ハケンアニメ!」や「戦闘員、派遣~」の様なずっと溜めていた作品を消化している一環で今作もようやっと視聴しました。
で、観た感想ですが…う~ん、悪くはない、悪くはないけど特段褒める所もないという感じ。。。例えば今作を当時映画館で観たとして/1300円(レイトショー)、1800円(通常料金)を払って観たとしてどう思うかというと…別に損をしたとは思わないけど観て良かったかと言うと…、2時間という時間と料金以上の価値があったとは思えないかなぁという感想になりますね。
キャラクターも可愛く描かれていてキャラクターデザインや作画面には文句なく良いと思うのですが、お話の面でちょっと色々と気になるところがあるかなという感じ…。
まず一番気になったのが歌要素について。
作中ちょこちょこ(感覚で20~30分に1回くらいの割合で)AI子ちゃんが急に歌いだすのですがこの作品って別に歌要素は必須じゃないのですよね。
いやね、歌要素が例えば「マクロス」の様に物語と納得がある形で絡んでいれば良いのですがほとんど脈絡なく不必要に入れ込んでるからちょっとウザったかったのよね…。
何だろこれは、歌ありきでこの作品が企画されたのか?主演が土屋太鳳なのですが土屋太鳳に歌わせる企画としてこの作品が制作されたのか?とにかく物語作品上/キャラクター・世界観設定上納得がなく挿し込まれる歌要素にイラっとしたのですよね。
次いでストーリー構成の問題について。
メインのキャラクターが5~6人ほど登場していてそれぞれ問題を抱えている描写が物語序盤に描かれてAI子ちゃんが絡んでいくことでそれらが解決していき主人公と周りの関係も変化していくみたいな構成になっているのですが…、その問題の中身と解決・決着、決着後の関係の変化というものの描き方全てが浅く薄っぺらいのですよね…。まずやらないといけないのがメインキャラクターを一人か二人削るべきですね。その上でキャラクターが抱える問題というものを今作中で描かれた様などこか他の作品で見たことある様な擦り倒したような問題を見せるのではなくもっとオリジナリティのある/ユニークなそれでいて興味・共感を呼ぶ様な脚本で以ってキャラクターを描いて欲しいと感じたのですよね。
脚本は監督が兼任している様ですが…、う~ん餅は餅屋、脚本はもっとプロの脚本家に任せた方が良かったのかもね(wiki見ると大河内一楼も共同脚本との事ですが…、相変わらずつまらん脚本しか書けないよね)。
キャラクターも薄く浅く魅力がなく(抱えている問題の描き方も面白くない、ただ映画の尺を埋めるためだけのかさ増しにしかなっていない)、物語展開・構成(問題の解決・決着とその後の関係性の変化)も雑で粗くこれも映画作品としての構成ありきの物語展開にしかなっていないので薄っぺらでつまらない予定調和のお話にしかなっていない深みのない物語に感じるのですよね…ホントもっとキャラクターを削ってその分深みのあるドラマを造って欲しいわ、と感じる本作で俺が一番評価を下げる要因となった残念脚本でしたね。。。
また更に言うなら物語終盤のドラマという盛り上げに作り方、悪役の作り方も雑で粗く感じる…。あの悪役上司のキャラは何なの?AIのメーカーに居ながらAI否定派って…。主人公の母の手柄を横取りするとかならまだしもAI開発の企業に勤めていながらAIは危険だとAIを否定する様な行動をしてそしてその命令を聞く部下も居る(AIを否定する上司の判断・命令を是として企業として動く)とかもうキャラクターとして設定として意味分からん、理解不能、メチャクチャなのよね。もしかして産業スパイなのかとも考えたけど言動を見ていてもそうは感じられず(技術を/AIを盗もうとしている感じではなかった)、ただ終盤の盛り上げ役として薄っぺらい中身のない悪役キャラクター(故に言動が意味不明、メチャクチャ)にしかなっていないのですよね。
(ホントこの作品はキャラクター設定、物語展開のお話・脚本部分が残念過ぎるのですよね)
あと、子供(高校生)である主人公たちメインキャラが大企業のビルへ不法侵入するという展開も…。ぼくらの七日間戦争の様な子供達の大人への反逆みたいな展開を描いて盛り上げたいのかも知れんが、実際にやったらというか昔と違い今の時代でそれをやったら/描いたら普通にアウトでしょ、ダメでしょ、不法侵入でしょ…。しかもそれを大人(主人公の母親が)先導するなんて…、一体に何を考えて、どう責任を取るつもりで他の家の子供達も巻き込んだのか、その思考・行動に全く納得がないのですよね。
やるのならば大義名分が必要で、悪役上司が明らかに非道な行いをやっている証拠、犯罪を犯している証拠の下にやらないとか社長?会長?を味方につけてからやるとかしっかり納得を作ってからやらないと/お話を作らないとダメだろと思う訳なのですよ。。。
他に、これはどうでも良い事なのですが…、物語中盤辺りAI子ちゃんが主人公の家に行く展開がありそこで主人公の家の機器へ接続する件があったのですが…、俺はてっきりこれが最終盤での最後の最後の逆転の布石・伏線になるのかなと想像していたのですが、特にそういう展開にはならず何だか肩透かしというか、ではあの映像は何の為?どういう意図の物語展開だったのかと拍子抜けしたのですよね(ゴミ箱型コンピュータ?HDD?の設定・伏線は活きる事になったけど)。
最後に、主人公の幼馴染について…、、、お前どんだけやねん(こいつの存在・誕生こそがシンギュラリティだろ)、と(ネタバレ回避のためぼやぁと書いてます)。
画は良かったのですが(それでも特徴的・ユニークな構図、面白いカットなど印象的な画はなかったのですが…)、キャラクター設定や物語展開のお話・脚本部分が残念な作品でしたね。
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。
以上