録り貯めしていたアニメ「魔王軍最強の魔術師は人間だった」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。
キャラ設定、世界観設定、強さ設定など色々と納得のないことが多々感じられた残念な作品、まぁそれが「なろう系」って言えばそれまでだけど。
まず主人公のキャラについて。魔王軍最強の魔術師と呼ばれてるらしいが実は人間であり幼いころから魔族に育てられたという設定。
魔族と人間が対立しているという認識、そして自分は魔族に育てられたが人間であるという認識はある、ここまではまぁ良いのですが…、魔族に虐待されて育ったとか魔族に恨みがあるとかでは全くないはずなのに魔族と人間の対立で人間側に寄り添おうとする/人間を殺したくないみたいなキャラクターになることに納得がない。
いやいやいや、自分が人間(という種族)だからって理由だけで今まで魔族に育ててもらった恩とか愛情とか関係なく人間側に立とうとするその主人公のキャラクターに全く納得がないのよ。
で、これはwikiを見て知ったのだけど、この主人公って転生した日本人って設定みたいなのよね…、、、いやまぁそれなら納得するけどさぁ、前世の人間としての/日本人としての記憶があるのなら人間を相手に戦う・殺し合うのに抵抗があるのも理解するよ。。。
問題なのは、その転生設定がアニメでは一切語られていないこと。だから納得のないキャラクターになってしまっている。
アニメ制作側のその意図(転生設定を明らかにしない理由)は分からないが、転生設定を使いたくない/使わないのならそれに代わる何かしらのフォローをしろよ。
転生設定を明らかにしないことにより、魔族に育てられたのに何の愛情・愛着もなく自分の種族が人間だからという理由だけで人間に寄り添おうとする納得のキャラクターになってしまっていることに疑問を感じない、そこに気付かないアニメ製作スタッフ(主に脚本、シリーズ構成、監督)のセンスのなさよ。。。
「なろう系」作品って色々と納得のない・問題のある作品が多いけどだけど、それを作る「なろう系」アニメ制作も同じくらいポンコツだね、お似合いだよ、というお話。
で、次に世界観設定。これは上記にもつながることなのですが、魔族と人間は何故争っているのか。
捕食者と被捕食者の関係なのか?人間を食べなければ魔族は死んでしまうのか?そうでないのならば何故争っているのか、納得のある理由はあるのか。人間側が魔族に対して侵略を始めた?ならば人間が侵略をやめれば戦争は終わるのか?
そこら辺の納得できる説明がなされていないのがダメよね。
物語の中で、人間と争いたくない主人公は魔族と人間が共存する街を作るのですが、上述した様に魔族と人間争っている理由/争わなければならない理由が明らかにされてない状況で仲良くしましょう手を取り合いましょうっておかしいでしょ…。
魔族と人間の争いの始まりが何だったのか分かりませんが、これまでの争いの中で身内を魔族に殺された、人間に殺された恨みつらみがあるはずでしょ。それをこれまでのいざこざなど何事もなかったかの様に共存ってアホか、と(まぁ「なろう系」と言ってしまえば以下略)。
続いて強さ設定について。
物語序盤だったかな、主人公が後ろから敵の矢を受けて倒れるんだけど、え?弱っ!?って思ったね。魔王軍最強なんじゃないの?いや、魔力的なもので障壁とか張ってないの?攻撃力は凄いけど防御力は紙ということなの?不意をつけば矢で倒すことが出来るのが最強と呼ばれてるの?油断した状態なら子供でも魔王軍最強を倒せるの?とその強さ設定に疑問なのですよ。
なんかこうまで色々と設定について考えられてないと呆れるの、、、まぁ「なろう系」…以下略。
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。
以上