アニメ「さよなら私のクラマー」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「さよなら私のクラマー」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


四月は君の嘘」の作者・新川直司作品のアニメ。
四月は君の嘘」の主人公もそうだったけど、この作者は主人公に天才性持たせるの好きねぇ。
そこはまぁ別に構わないのですが、その天才性が巧く物語と絡んで面白くなってない、大して機能してないのよね…。

 

これは今作と関係ない話になりますが、「四月は君の嘘」…なんか世間では評価されてるっぽいけど、巧い構成じゃないのよね。
自分が一番気に食わないのがヒロインの最期の描き方。ヒロインが助かるのか/助からないのかを最後までどうなるかを分からない様に描いている事。
これは自分が重きを置く「納得」と程遠い所にある物語構成なんですね。結末が決まっているのであればそこに向かう「納得」を造る様に構成しないといけないのに
観ている側・視聴者側に敢えてどちらの結末になるか分からない様に見せているのです。それが「納得」のない構成となっているのです。
そんな作品なのになんか評価されてるのが腑に落ちない作品、過大評価されてると感じる作品…「四月は君の嘘」なのでした。
(これがアニメオリジナルの魅せ方なのか漫画原作も同じ構成なのかは原作未読なので分かりかねるのですが…)


で、今作「さよなら私のクラマー」の構成ですが…、先ほども少し述べましたが主人公の設定や物語の構成が巧く絡んだ構成が出来ていない
やはりあまり話の構成が巧いとは思えない作家という評価なんですよねぇ。

 

主人公3人娘のキャラクターの描き方も微妙で、
ショートカットの娘のキャラはこういった口数の少ないキャラのご多分に漏れずキャラが描けていません。
ポニーテールの主人公は喋って叫んでキャラクターはある様だけど、なんか情緒不安定でいまいちキャラが掴めない感じなのです。
麻呂眉ツインテール娘が唯一キャラが描けてる、といった感じですね。

 

で、この才能ある3人娘主人公達とサッカーの試合の構成、監督やコーチ、ライバルキャラとの関係を絡めた構成、主人公として意味を持たせた燃えるストーリー展開などの構成が大して巧くなくていまいち物語に入っていけないのですよ。
そこら辺、話の構成が弱いんだろうなぁと感じるのです。
まぁまだ序盤を描いているだけなので最終的な評価は出来ないのですが、
本当に面白い・巧い構成の作品は序盤であろうが充分面白く構成出来てるからね、1クール観て面白さを感じないのはやはりその程度なのかなという印象です。
今作「さよなら私のクラマー」の世間の評価がどうなのかは知りませんが、アニメ化するという事はそれなりに人気があるのでしょうが、
やはり「四月は君の嘘」の評価が変に、というか悪い意味で影響してるのかなと感じてしまうのです…。


あと、映像・アニメーションについてですが、最低限の仕事しかしてないと感じる内容、スポーツアニメの作品としてダメな出来でしたね。

 

作品全体の感想としては、可もなく不可もなくとなります。

 

以上