アニメ「悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


普通に面白く楽しめた作品。
その面白さは「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」(以下「はめフラ」)を観てた時に感じたと面白さと同じですね。
まぁ基本的には中身が「はめフラ」なんですけどね…。本来敵役/嫌われ役であるはずのキャラに主人公が転生してしまうのですが、根が良い娘の主人公の事をみんな好きになっちゃう(本来は憎悪の対象となるはずのキャラ)という展開はまんま「はめフラ」だなと感じましたね。

しかし、「はめフラ」や他の悪役令嬢モノと決定的に違う点は…、「悪役令嬢モノ」は自身の破滅ルートを回避するために主人公が行動を起こすのですが、
今作「悲劇の元凶となる~」は自身の破滅ルートを回避するためではなく、外道ラスボス女王に成らない様に努めながらも、もし自分がゲームのシナリオ通りにラスボスになってしまった時には殺してほしい、とまで言っているのですよね。
決して自分が助かるため/自分の為の行動ではないというのが決定的な違いですかね。

 

(「はめフラ」と同じ・似てると書きましたがラスボスになるのを防ぐ/回避するという点を見れば「ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん」と似てるとも言えますね)

 


「はめフラ」が1クールで破滅ルート回避までやって終わったのに対し今作「悲劇の元凶となる~」ではまだまだ中盤(にすら至っていない?)のところで終わっているのですよね…。
なんか本来(ゲーム)の始まりはメインキャラ達が5年後の青年姿からスタートするみたいなのですが、1クール終わった時点でまだそこにすら至っていないですからね…よっぽど丁寧に描いているという事でしょうかね。。。
まぁゲーム開始時に主人公のキャラの「ラスボス」が確定してしまうからそれまで(ゲーム開始前まで)のエピソードしか描けないという事なのかも知れないのですが…。

 

何にしても続きが気になる・結末が見たい作品で2期があれば楽しみに待ちたいですね。
今後の展開を予想するなら…、最終話に出てきた気球に乗った黒幕的な奴(何の説明もなく終わったけど)…、あいつが主人公のキャラが外道ラスボス女王へと変貌する元凶だったりする?

 

 


基本的には面白く楽しめた作品なのですが気になる点はあります。

 

第3話か4話で姫である主人公が単身敵陣にテレポートして(飛ばされて)切り込むのですが、敵を切り裂くその剣に一切躊躇いがないのですよね…。
いやいやいや、中身は現代日本人女性なのよね?それが敵とは言え人間相手に躊躇なく斬り捨てられる事に(生身の人間を斬るなんて初めての経験をやってるはずなのに、人を斬った感触に恐怖を覚えたりという描写がない…)違和感というか主人公の精神・心理はどうなってんだと疑問があるのですよね。
何だろ?自国民以外は人間じゃないとでも思っているのかね、そう考えないと納得がない/理解に苦しむ行動、心理・精神状態なのよね、、、というお話。

 


他には、これはこの作品の今度の展開についての不安というか希望なのですが…、
ゲーム上のシナリオを終えたら(主人公がラスボス化する事なくハッピーエンドを迎えるorラスボス化してもなんやかんやあってハッピーエンドを迎える展開を終えたら)、あとはもう潔く終わって欲しい・完結してほしい、という希望…。変に引き伸ばして続編を作る様な真似をして駄作となり果てないで欲しいというのがありますね。

 

その最たる例が「はめフラ」であり、ゲーム上の破滅ルートを回避するまでの話…1期(無印)の話は面白かったのですが、悪役令嬢の破滅ルート回避後の話である本来ゲーム上では存在しないルートの2期「(~X)」はホント蛇足感が凄まじく1期(無印)が面白かっただけに余計ガッカリさ・残念さを感じる作品になってしまったのですよね。
その同じ轍を踏む事がなければイイなぁとの不安というか望みを抱いています。

 

(「はめフラ」と同じ一迅社の作品みたいなのでその辺りが若干恐い・同じことが繰り返されないか不安なんですよね…、商業的な理由で無理に続編を作らせる様な事をしないで本来終わるべきタイミングでしっかり終わらせて欲しいですね。
あと、これはどうでも良い事ですが「はめフラ」の時と同じく一迅社の小ネタCMも健在でしたね、良かったよ)

 


普通に面白く楽しめた作品で良かったのですが、最終回/物語の締めがちょっと弱いと感じましたね…(もう少し最終回らしく盛り上げて終わった欲しかった)。

 

 

作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上