アニメ「シュガーアップル・フェアリーテイル(第2クール)」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「シュガーアップル・フェアリーテイル(第2クール)」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


分割2クールの一応の完結となる今作でしたが…、前回の感想(第1クールの感想)でも書いた様に、始まりは良かったけど段々と駄目になって行った作品という印象ですね。

 

これは前回の感想でも述べた事ですが…、ホントこの作品は悲劇でしか物語・ドラマが展開されないのですよね。
悪役を配置し悪役に追いつめられる主人公(またはその仲間)の悲劇/ピンチを作り出す、という展開の繰り返しな訳なのですよ。
悲劇でしか物語を創れないのは二流三流の作家だと思っているのですが…、この作者はホント…。。。

 

 

さらにピンチに陥らせる手段が毎回同じなのですよね。
第1クールでは、公爵家での肖像画を見て砂糖菓子を作るお話において主人公のライバルキャラが主人公を陥れるために主人公の連れの小人妖精を人質にして言う事を聞かせます。
また第1クール最終回では主人公のために連れの戦士妖精が自らの身を捧げる事で主人公を助けようとします。
今作「~(第2クール)」でもやはり連れの戦士妖精の羽を人質に取られ命令に従わされる流れとなるのですよね。
ホントこの流れを観た時、またかよ!と呆れましたからね。。。
(いやね俺はてっきり、戦士妖精の羽を敵キャラに渡す時に何か細工をしてると考えていた(例えば敵にニセモノの羽を渡している…羽を握られた時は痛がるフリをしているだけでありいざという時に反撃する作戦だと考えていた)のですが、なんの考え・作戦もなく普通に本物の羽を渡してただけだったんですね…ビックリしましたよ。これまでの経験・失敗から学んで策を講じているものとばかり考えていたので、まさかこれまでの話の流れ(失敗の経験)を活かす事なく何も考えていない主人公と戦士妖精の相手の言いなりになるだけその行動が理解できず物語展開に全く納得がないのですよね…アホな構成だと感じざるを得ないのです。。。

 


ホントもうそういうの(同じ展開の繰り返し)勘弁してくれ…、、、普通に正々堂々と糖菓子勝負をして主人公のアイディア・創意工夫や技術で相手を打ち負かす展開とか見せてくれよ…と感じたのですよ。
悲劇によるドラマ造りなんかせずに、純粋にすごい技術、独創性を持ったライバルキャラとの熱いバトル(砂糖菓子勝負)とかでも充分盛り上がりが作れると思うけどな…。
(第2クール中のエピソードで銀砂糖子爵との砂糖菓子勝負がありましたが、あんな感じで砂糖菓子勝負メインとなるべきだと思う訳よ…まぁ単純にそればっかりだと飽きられrると思いますがね)

 

 


あと、上記に関連して(ライバルキャラ云々に関連して)キャラが弱い問題がありますね。
表面的な属性付けしかされてないキャラばかりで深みや魅力を感じないのですよね。まぁその結果の~キャラクター事態に魅力がない/弱い~故の悲劇性でしかドラマを・物語を造れないという所に繋がる訳だと考えるのですがね。

 


第2クールで言えば(正確には第1クールから出ていますが)、結局あのお嬢様キャラの意味・役割が全く分からんかった。(ただのトラブルメーカーでしかなかった)
第1クールの感想でも語っていますが、俺はあのお嬢様キャラは同じ女性同士で主人公の事を理解し友達になるキャラだと考えていたのですが、結局なんもなかったね。。。
いやね俺が想像していたのは、あのお嬢様は本当は砂糖菓子職人になりたかったけど女だからと諦めさせられた過去があり、そんなお嬢様の前に現れた主人公に最初は反発・反感(私は反対されたのに何故主人公は…みたいな感情で)を抱いていたけど次第に打ち解けて友達になるみたいな展開を考えていました…。
が、そんな展開は一切ありませんでしたね。


また物語途中で菓子制作のヒントになるかもと過去の日記を読むくだりで昔の言葉が読めるお嬢様が頼りにされるのですが、結局その設定(古語が読める)も活かされる事なく終わってしまい、このお嬢様のキャラが居た事でなにか物語展開的にプラスに働いたという事が全くないキャラになってしまっているのですよね(まぁ災い・悲劇をもたらすキャラとしては機能してますが…そのためだけのキャラ配置だったのでしょうかね?)

 

 


最終話、最後の終わり方もなんかバタバタして(小人妖精が敵からあっさりと羽を取り戻して)適当に・力技で終わった感じ(バタバタしてたから祭りもそんなに盛り上がりを感じられずに終わったよ)。

 

 


なんかもう少しキャラクター達(各エピソードのサブキャラ)を表面的な属性付けだけではなく深みのある魅力的に描いて欲しいね。
それとストーリー展開もワンパターン展開はやめてしっかりと構成してほしいね。


作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上