アニメ「天穂のサクナヒメ」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「天穂のサクナヒメ」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 

 

元がゲーム原作の作品だということは知っていました…、ゲームが結構話題になってたからね。
で、これは元々のゲームのシナリオ/脚本の問題なのかそれともアニメ化によるシリーズ構成・脚本の問題なのか…、物語序盤を結構イライラしながら観てました。

 

 

それは主人公の仲間の一人の少年(きんた)の主人公に対する言動…、コイツが口ばっかりで何もしないのがイラつくのですよね。
主人公が「作業を手伝え」と言っても「道具がない」とか「俺の仕事じゃない」的なことを言って出来ないことの言い訳ばかりで手伝おうという気すら見せないのがイライラさせるのですよね
で、そのくせ(出来ないことの言い訳をした割に)話が中盤になると普通に手伝っているのがまた一貫性がなくその脚本にイライラするのですよ。

 


脚本の酷さを更に言うと…、第3話で主人公が「私も女なのだが」と主張する場面があるのですが(主人公のツッコミの様なこのセリフで話は一旦終わるのですが)、第4話では仲間の少年(きんた)が主人公に対して「お前女だったのか」と発言するのですよね…、3話でのやり取りを目の前で聞いてたはずなのに、ですよ。
いやいやいや、前の話数で女だと言ってたろ?どうなってんだこの脚本?と驚いたのですよね…。別に第3話と第4話で脚本家が変わっているとかいう話ではない、自分で書いた脚本を覚えていないのか?やべえ奴だな、誰が脚本を書いてんだ?と思って確認したら花田十輝、、、お前はもうラブライブだけ書いてろ…。
もしこれが(ゲームのシナリオ/脚本の問題で)ゲームのシナリオ/脚本そのままで花田十輝がただ転記だけしてアニメの脚本にしているのであればそれはそれでしっかり仕事しろ!と、前の話とつながってないぞ、真面目に誠実に仕事に向き合え、気付け!直せ!という話にもなるのですよ…花田十輝には大分ガッカリですね。

 

 


またこの少年の話だけではなくて、仲間の一人の侍くずれの男についても何をしても失敗する、酷い結果になる、だから手伝うな的な話の流れがあったはずなのに物語が中盤になると普通に手伝って何事もなく作業をこなしてるみたいなんですよね…。
何なんだよこれまで語ってきた(何をやっても失敗する、酷い結果になるという)設定、展開は…。ホントに脚本・設定・展開に一貫性がない…、酷い構成、イライラするお話の構成。。。

 


他にも仲間一人一人の当番回的なものがあるのですが…、物語展開的に大して意味のない…設定の紹介という意味しかないエピソードなのですよね…これが(ゲームのシナリオ/脚本の問題で)ゲームのシナリオ/脚本そのままで花田十輝がただ転記だけして(以下略)…。。。

 


物語序盤の展開は敢えて視聴者のヘイトが溜まる様な(主人公に対し同情する様な)脚本になっていると思うのですが、中盤・終盤とそのヘイトが解消される・溜飲が下がる・カタルシスが感じられる程のものがないという構成になっているのも問題ですね…落として落として落としてちょっとだけ上がったという感じでまだマイナスであるという結果に物語的盛り上がりが感じられない構成となってしまっているのです。

 

 

 

また作中での時間経過の説明・設定もよう分からん状態になっとる…。

稲は生長するので仲間の人間たち(特に子供・赤ん坊)が全く成長しないのですよね。

もしかしたらあの島が特殊で稲だけ以上に早く生育するとかいう設定があるのかなとも思ったのですが、作中で登場人物が稲の生長に1年かかるとか腹いっぱい食えるようになるのに10年かかるとか言っているのでそんな設定もなさげ…。

子供らが成長しないのはどういう理由なんだ?何か設定説明あったか?神様の世界に来たことで人間の成長・肉体の成長/時間が止まっているのか?そうだとしたら(成長しない・肉体が変化しないのだとしたら)人間たちは農作業をいくら繰り返しても体力・筋力がつかない(成長しない)ということになるけど…、、、と色々となんとか納得できる様に考えようとしましたがやっぱり分からん…。。。多分何も考えてないのだろうね…ゲームでは何か説明・設定があったのかな?もしなかったとしてもアニメ化するにあたり納得できる設定を考えようや、ちゃんと仕事しようやシリーズ構成・花田十輝…。

花田十輝ってこんな不真面目・不誠実に仕事に向き合ってるのかとなんかガッカリだったね。

 

 

 

あと、敵とのバトルもゲームで自分がプレイしている分にはもしかしたら面白いと/ドキドキワクワクを感じるのかも知れませんが、アニメとして観てる分には大してドラマを感じない(ドラマ造りが弱い)造りで退屈というかただ映像を眺めているだけな感じだったのが残念ですよね。

(主人公の上司的な神様、アレもラスボス退治にお前が出張れやと思うのだけど何もしないし(ただ命令するだけ)…。動かない/動けない理由を示すとか納得を作ることを何故しないのか…残念な造りです…)

 

 

 

前の話とのつながりを無視した様な物語の構成、シリーズ全体を通して観た時の大して意味のないサブキャラ担当回のエピソード、序盤からフラストレーションの溜まる展開からの解放のない中盤・終盤展開の構成、敵とのバトルがゲーム上のバトルをただアニメ脚本化しただけの拙い構成、等々…全体を通してかなりガッカリな構成の残念な作品でした。

 

 

この作品を観る前は話題にもなっていたゲームだったので少しは興味があったのですが、なんだかもうゲームにも興味がなくなりましたよ。
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 

 

以上