アニメ「WIND BREAKER」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「WIND BREAKER」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


良くも悪くも昔ながらの不良漫画・ヤンキー漫画という感じの作品。
なんか物語の導入がアホだなぁと感じる笑える設定なのですよねぇ。

 

 

街を、商店街を守る高校生の集団・ボウフウリンってなんだよ、その設定…。
商店街で器物破損や暴行・傷害事件が起きても街の人間は警察へは連絡せずに頼るのは不良高校生のボウフウリンって…。

 

いやね、分かるよ…喧嘩・暴行・傷害を日常茶飯事で描く不良漫画・ヤンキー漫画にいちいち警察を・国家権力を・法律を介入させていてはテンポも悪くなる、不良漫画・ヤンキー漫画としての物語進展が難しくなるというのも分かる…だから街の皆で不良高校生のボウフウリンを守っている/匿っている(警察に通報しない)という設定なのでしょうね。


しかし無理やりというか強引というかアホな笑っちゃうような設定ですよね…、、、まぁその部分については物語作品の導入・設定の部分なので「そういう設定なんだ」と笑って受け入れますがね…。

この導入・設定について少し深く突っ込むと…、もし街を守る過程で勢い余ってボウフウリンの生徒が敵を/街に害をなす外部勢力の人間を殺っちゃった・取り返しのつかない怪我、傷害を負わせたとしたら、街の人はどうするんだろうね。
いくら街を守るためとはいえやり過ぎだよ、とボウフウリンの生徒を普通に警察へ引き渡すのかね?これまで街中での喧嘩・傷害を黙認しておいて…。。。それとも街ぐるみでボウフウリンの生徒を守ろうとするのかね?それはそれで怖いね…、とこの導入・設定に思う所があるのですよね。

 

 


導入・設定についての話は以上で、お話の中身、キャラクターについて。
まず、キャラクター。
主人公含めすべてのキャラが薄いのよね。良く言えば分かり易いとも言えるけど…中身がない、テンプレキャラ、表面的な属性付けのみのキャラと悪い点の方が目立つ。
あと、キャラ付けが薄いのに無駄に仲間キャラが多いのよね…。もっとキャラを絞ってゆっくり丁寧に描こうや…。

 

で、中盤からは街の外の勢力チームとバトルになるのですが、そこで登場する敵のキャラがさらに薄い…。
敵側のトップ、ナンバー2の過去が語られたりしますがそのキャラの言動に納得がない、全く足りないのですよね。
二人の出会い、きっかけ、関係性の描き方も薄ければキャラの変遷、主人公たちの決着後の改心というか締めも薄い、納得がない、圧倒的に足りない感じでなのですよね。

 

 

ホント全編を通して全キャラ通じて薄っぺらく魅力が感じられないキャラばかりなのですよね。
ただバトル展開する為、表面的な属性付けのキャラを見せるためだけのキャラクター、物語展開にしかなっていない残念さなのですよね。

もう少しキャラを大事にして魅力的に(特に敵キャラ)描いてくれないと物語作品に入っていけないわ。。。

 

 


あとは、シリーズの構成について。
中盤から始まる敵チームとの団体戦が今作のメインになるのですが、この作品の終わり・締めは次の戦いの序章/新たな戦いの始まりを描いて終わり、となっているのですよね。
いやいやいや、間を空けて(第1期・シーズン1を)終わるのであれば一旦きれいな形で物語を閉じろよ…と。
第2期・シーズン2の始まりが途中から始まる様なお話になる構成にするなよ…、シリーズ構成仕事しろよ、と。
最初から配信前提で作品を構成している故なのか知らんけど、そんな最初からシリーズ構成という仕事を放棄する様なことやめろよ、と感じるのよね。

 

 

 

なんか原作の漫画作品としても(キャラクターが薄っぺらい問題)残念で、アニメーション作品としても(構成放棄の作品として)残念で、アクションや作画は悪くなかっただけにもったいない作品でしたね。

 

 


作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上