アニメ「恋とプロデューサー EVOL×LOVE」 ~感想

「恋とプロデューサー EVOL×LOVE」

録り貯めしていた夏アニメを一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 

可もなく不可もなくの作品。
タイトルから想像していたのはアイドル物でした。
アイドル達とそのプロデューサーの成長と恋の物語を想像していたのですが、フタを開けてみるとサイキックバトル物でした。

 

最初に想像していたものとは違ったのですが、主人公も可愛く描かれていて普通に楽しめた作品でした。

 

原作はゲーム(乙女ゲー)の様です。
基本的には「悪くはない」のですが、その「ゲーム」という形態の影響・仕様が「アニメ作品」を作る事を縛っている・邪魔しています。そこが若干気になりました。

 

主な登場人物は主人公・プロデューサ(わたし)とイケメン4人で、登場人物は皆、ブラックスワンという敵組織と因縁があります。
主要人物の誰もが同じブラックスワンを追うのですが、基本イケメン4人が交わる事がないのです。不自然なほどに…。


同じ敵組織を追いかけているはずなのに一緒になって力を合わせるという事がありません。
おそらく原作のゲームそうなのでしょうね。例えばイケメンの内の一人の杉田ルート(仮)を選択したら杉田キャラとの関連エピソードのみで他の3人は出てこないでシナリオが展開されるゲームなのでしょう。


しかし「原作ゲーム」から「アニメ作品」を作るうえでイケメン4人を全員出す必要があるのですが、原作ゲームにイケメン同士の会話がないため、同じ敵組織を追っていながら共闘したり会話する事がないという不自然な構成になっています。


原作ゲームファンの人は、杉田キャラとカッキーキャラはどういう会話をするのか~等は気にならないのかしら。ゲームの設定を壊さないよう徹底しているという事だとは思いますが、せっかくアニメ化するのだからゲームでは観れないシーンを観たいと思わないのでしょうか?原作者・メーカー監修のもと、イケメン同士の会話シーンを創れば良いのに、と感じました。

 

そして、もう1点。
主人公・プロデューサ(わたし)がイケメンにピンチを助けられたり抱きしめられたりした時の、頬を赤らめたり、誰かに惹かれている様子・描写という物が極力排除されています。


これは、主人公がどのイケメンに対しても気持ちがフラットであり、作品中でカップリングを成立させないという意味は分かるのですが、異性を異性としてみていないかの様な反応がやはり不自然なのです。


…いや、もしかしたら主人公・プロデューサ(わたし)は幼少期の実験のせいで人を好きになる気持ちを失っている、という設定なのかもしれませんね(多分違うけど)

 

と、ゲーム原作であるが故の不自然さが少し気になりました。
原作ゲームをただ単純に「アニメーションとして動かす」だけの仕事・作業ではなく不自然さを感じさせないしっかりとした「作品」をもう少し意識して制作して欲しいですね。


(2020年10月14日00:50mixi日記投稿分)