アニメ「山田くんとLv999の恋をする」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「山田くんとLv999の恋をする」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


う~ん、なんというか評価が難しい作品。
いや、俺的には基本ダメな(微妙な)作品なのだけど…、最終回が思いのほか良くて評価が上がったのよね。

終わり良ければすべて良しではないけど(最終回さえ良ければこれまでのすべての評価が覆る訳ではないけれど)、最終回はそれくらい重要だというお話。
(これは逆も然りで最終回直前までは高評価だったのに最終回での展開次第で一気に駄作に成り下がる、みたいな作品もあるからね)

 


まずは今作「山田くん~」のダメな点、微妙な点、気になる点を挙げていきたいと思います。
なんかね、全編を通して会話の流れ・物語展開に納得がないのよね…。
あるイベント展開を描きたいがために無理やりその展開に持って行こうとしている感…会話になっていない会話、強引な展開というのが目立ったのよね。
A(出発点)→B(目的、イベント)へ話を持って行く事しか考えていなくてその展開が不自然、無理やり、雑、荒い、おざなりだと感じてしまうのですよね。
全編に渡ってそれらが繰り返されるのですよ(特に主人公が関連する話)。

 

観ていて、イヤそうはならんやろという展開が多い多い。。。もう少しキャラクター達を人間味あふれる、深く魅力ある感じに描けていれば不自然な会話の運び、展開にはならんのだけどあんまキャラ造りが上手くないのかね(表面的なキャラ付けしかできていない)。

 


キャラクターについて語ったついでにここで主人公のキャラの納得のないところを述べておくと…、

 

まず主人公は元カレをホントに好きだったのか、どれくらい好きだったのか、何故好きだったのか分からないのよね。
元カレに好きな子が出来たという事で振られたという設定のみ(表面上の設定のみ・山田に遭遇させるための設定のみ)しか与えられてないので、その本気度がよう分からんのよね。
そういうよう分からんままの主人公の状態で山田の事を好きなっていく展開を見せられても、、、
元カレの事は別にそんなに好きじゃなかったんじゃないの?別に深い想いもなく付き合ってただけなんじゃないの?そういう主人公が山田を好きになってもまた別の誰かに優しくされたらソッチに行くんじゃないの?と主人公のキャラ造り・見せ方が出来ていないためモヤモヤしながら観ていた感じだったのですよ。


まぁ作者のキャラ造りの拙さからくる物語展開の強引さ・無理やりさという事なのでしょうね。


これはアニメの問題というより原作側の問題(作者の意識、センスの問題)となりますね。。。

 

 

 

で、良かった点が最終回のお話・構成となるのですが、

 

最終話はメガネっ娘同級生の告白話から始まり(このメガネっ娘同級生話だけでも満足感があったのですが)、山田と主人公の関係にも一応の決着をつけての最終話というこの構成が~1クールアニメとしてのシリーズ構成が~良い最終回だったなと感じたのですよね。

 

これは原作の問題というよりアニメ制作側の構成の上手さですね…この辺りはさすがベテラン浅香守生監督だな、と感心しましたよ。

 


山田と主人公、これで全てが上手くいった訳ではなくここからも色々と波乱があるのが予想されますが、一先ずの区切りとしてはこれでベストだと感じますよ。

 

 


と、最終話・最後のまとめは良い感じだったのですが、設定面でまだ気になる点はありますよ。

ゲーム設定があまり活きてないなぁ…、せめて主人公がゲームガチ勢だったらまだ活きてくるかもと感じるのですが、山田のプロゲーマー設定とかそれ必要か?と感じるし…、別にゲームでなくても他の趣味のサークル・コミュニティとかでも成り立つんじゃない?と感じるのよ。「ゲーム」だからこそ、みたいな意味が欲しかったかな。

 


あとは山田の性格というかキャラクター。お前ホントに男か?性欲とかないんか?意識したりせんのか?と。
まさかこの作者はプロゲーマーという人種はゲーム以外興味がないとでも思ってんのか?と、そのキャラクターに納得がないのですよ。

 


総合的にはプラスもあればマイナスもありという感じで
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上