アニメ「転生したら剣でした」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「転生したら剣でした」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


異世界転生モノの「人外」への転生系ですが「人外」どころかスライムや蜘蛛のモンスターという生物ですらない「剣」への転生というところで他との差別化を図っている作品。
「剣」への転生という設定を聞いた時、ゲーム「タクティクスオウガ」を思い出しましたよ(分かる人だけわかれば良い…)。

 


「剣」への転生という点で他の異世界転生モノと差別化を図る事に成功はしていると思いますが、それだけですね。
お話は基本的に他の多くの異世界転生モノとなんら変わりませんよ…。
なんか序盤でザコ敵を狩りまくって強くなる(普通の・人間への転生モノは最初から強いパターンも多いのですが、人外系は(スライムにしても蜘蛛にしても)ザコのスキル吸収しまくったりザコ狩りまくって強くなったりパターンが多いイメージ)のですが、
それ(ザコ敵狩りまくったから)が「他を圧倒する強さになる」理由に納得がないんですよね。
いやね、ザコ敵狩りまくって強くなれるorちょい格上の敵と戦って強くなるのなら(そんな誰でもできる様な事・他の冒険者でも普通にやっている様な事で強くなれるのなら)そこら中強者だらけだよね…他を圧倒なんかできない・「並」の強さの域を出ない・そこらに埋もれちゃう強さにしかならないよ…と。
まぁ主人公(剣)は「他者のスキルを吸収する」という能力を持っている様なのですが、だったら…それが『他の誰も持っていない様なユニークスキル』であるのなら、それこそを他を圧倒できる強さの理由(誰も持っていない主人公だけのユニークスキルだからこそ他者と同じ事(ザコ狩りしてLvアップでも他者を圧倒できる強さに繋がるという納得)として描かなければいけないのにそれができていない…
だから納得が感じられないのです。…また、その能力って某スライムも持っていたりで、主人公が「剣」であるというこの作品のユニークポイントである設定と特に上手く絡んだ設定でもないし…そのスキルが強力なだけじゃん…剣である意味はないよね、とココにも納得がないのですよね…ありきたりでつまらない。。。

 

 

そしてさらに苦言を呈するなら、これは俺の異世界転生もの作品のアニメ感想の中でで何度も言っている事ですが、
レベルというメタ設定や強さ・スキル・ステータスなんかを表に出す・コンソールなどで表示するなよ…。


ホント何度も言ってる事だけど、レベルというメタ設定を作中の登場人物に当たり前の事の様に発言させたり、強さやスキルの確認にコンソールを表示させたり…、それってさぁ「ファンタジー世界」の設定ではないのよ。
「ゲーム世界」の設定なのよ。「ファンタジー世界」への転生という設定であれば魔法の存在やモンスターの存在は全然受け入れられるけど、レベルというメタ設定やコンソール表示なんて「ファンタジー世界」としては俺にはあまりにも不自然で受け入れられない・納得がないのですよね。
作中の「スキルを獲得しました」みたいなアナウンスも不自然で気持ち悪い…ホント作者はそういうとこ気にならんのかね?
まぁこの作品に限らず、作中で(異世界人・現地人が)レベルがどうのと発言していたりコンソールを表示する様な作品は軒並み駄作・お話、設定に納得がないなろう系テンプレ作品、である事が多いですね。
もう少し考えて物語・世界観設定をしっかり創ろうね?納得を創ろうね?

 


お話の中身については上述の通りなろう系テンプレな展開なので特に語る事はありません。
主人公やその他のメイン・サブキャラについても特に魅力的キャラクターというものも居ません。
なんか2期も決まっている様ですが、それほどの作品か?というのが正直な感想。


作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 

以上