アニメ「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


主人公とヒロインのキャラクター同士の会話が、アクションが気持ち悪い。
非リアル非日常の会話の応酬、日常ではありえない様な言動で観ていてい気持ち悪い。

 

ヒロインの言動に対する主人公の会話の返しやモノローグやアクションがギャルゲー(テキストゲー、ノベルゲー)の主人公のソレであり、一般的な/普通の/日常的な学生・高校生同士の会話の返しではなく非リアルな極めて不自然な非日常的な、ちょっとすかした様な・斜に構えた様な・俯瞰した様な、どこか現代の常識とは違う別の世界から来たのか現実離れした様な主人公の返しが気持ち悪いのです。


原作はなろう系小説の様なのですが、読んだ事ないけどおそらく原作小説はギャルゲー(テキストゲー、ノベルゲー)まんまな感じで書かれてんじゃないの?と感じる。
…この作者はギャルゲーしかやった事なくてまともに小説なんかも読んだ事ないんじゃないか(ギャルゲー以外のテキストを読んだ事ないんじゃないか)とさえ感じる。
主人公とヒロインの会話がホントもうゲーム(ギャルゲー)の会話なのよ。活きたキャラクター同士の会話じゃない、気持ち悪さを覚えるのよ…。
作者はそこに気持ち悪さ・不自然さ・活きた会話になっていない事に気が付かないのか?なんとも思わないのか?これがゲーム脳という事か?(ギャルゲーしかやった事ない様な人間がお話を描いたらこうなるのか?)

 

ギャルゲーっぽくっていうのを敢えて狙って描いてるんだとしたらもう少しメタネタっぽい事を入れると思うのですがそれもないからおそらく地で・本気でギャルゲーしかやった事のない人間がお話作った感があるのよね。。。

 


なんかもうこの時点でキャラ設定、会話の流れに「納得」がないのですが、もう少し上記以外の事、物語・内容についての「納得ない部分」を語って行こうと思います。

 

物語中盤以降の主人公とヒロインがもう充分イイ感じの仲になっている展開の中、天使様の方からもうほぼ告白の様なあれだけアプローチされていてもなお主人公から告白しないという展開、甘やかされて駄目人間というレベルのお話ではないよねぇ。
ヘタレというか優柔不断というか情けない男…。臆病になっていた、みたいな主人公の話(言い分)があったけどあれは過去の人間不信みたいになった出来事の事を言ってんだよね?
それを言い訳に語るならまずあの中盤以降の主人公と天使様の関係を知る事になるあの友達Aとはどうやって友達になったんだというお話なのよね。
それこそ過去話で語られた友達と思っていた奴に裏切られた「人間不信」が発動しそうなもんだと思うけどどうやってそれを乗り越え主人公と友達になったのかそこを描かずに天使様との関係を進める事を躊躇った理由・言い訳に「人間不信」の件を持ってくるのは違うだろ?
というか言い訳する事自体がホント情けない、男らしくない、納得がない(あそこまでされて告白しない事に納得がない)。

 

(またこの友達Aの存在もなんかね…、すかした様な・斜に構えた様な・孤高を望んでいる様な性格の主人公に社交性の高い・チャラい系の・テンション高めの友達が最初から当たり前の様に傍に居るという設定・関係性もギャルゲーっぽい(ギャルゲーの主人公の男友達の設定・関係)のよね)

 


あとこれは他の作品にも言える事だけど(例えば直近で言えば「イジらないで、長瀞さん」にも言える事だけど)、なぜ主人公に好意を寄せているのか納得がない。
そりゃあ一緒に居る時間が長かったから親交は深まるだろうけどさ、例えばもし天使様の隣に住んでいたのが主人公ではなくあの爽やかイケメンの友達Bだったら天使様は友達Bを好きになってたの?
近くに住んでて一緒の時間を長く過ごす人間であれば主人公ではなくても誰でも良かったの天使様は?(天使様がチョロく見えちゃうよ…まぁ実際チョロいのでしょうが)。
おそらくそうではないでしょ?主人公が天使様にとって特別だったわけですよね?だったら主人公と他の男子との比較を、特別/スペシャルである事を「納得」を以って描かないと(一緒に居る時間が長い事とは別に)。


主人公は他の男子とは違う(多くの男子は天使様に対して優しく接するだろうから「優しさ」を描くだけでは特別感は描けないね)そういう比較・主人公がヒロインにとって特別である(それは例えばあの誰からでも好かれている様なイケメン友達Bではなく主人公である必要があった)というエピソードが出来ていない/描けていない/エピソードを描こうとしていないのが納得がない、物語構成が出来ていない事がダメなのですよ。

 

 


この作者はギャルゲー以外に漫画やアニメや小説や映画も観た方が良いと思うよ…。
もう既に嗜んでいるとしたらもう少し感度を良くした方が良いかもね。。。
ホントギャルゲーでしか見ないような会話は納得がなく観ていてきつかった…。

 


作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。


以上