アニメ「無能なナナ」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「無能なナナ」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 

ジャンルはミステリー・サスペンスとなります。
基本はナナとキョウヤの頭脳戦を見せたいのだろうけど色々と詰めが甘いというか、ガバガバボコボコの穴だらけの感じ、「納得」がない造りとなっています。
1話1話について細かく突っ込んでも良いのですがキリがないので、一言でまとめます。
主要キャラは、ナナとキョウヤになりますが、
「主要キャラ以外全員バカ」
なのです。
いや、正確には主要キャラが他に比べてまだマシなだけで基本「全員バカ」なんですがね…。

 

例えば、キョウヤのキャラクターが頭良いのか悪いのかよう分からんキャラになってます。
ナナの事を疑ってる前提でものを考えてるのかそうでないのかが良く分からん。徹底してない。
何故、ナナが嘘ついている可能性を・ナナが話している事が間違っている前提で論理的に組み立てようとしないのか、
普通だったら考える事に思考が及ばない、そこに「納得」がないのです。

 

そして、他の生徒たちも頭が悪い…(主要キャラに比べて輪をかけて悪い)、あえて殺されるような頭の悪い行動しかしないところに納得がないのです。
自分が殺されようとしているに何故そんな行動取るのだろうと訳の分からない・納得のない色々と無理のある展開…
小学生相手の漫画誌掲載の作品ならこの内容でも良いんだろうけどね…

 

ひとつ例を上げると、ネクロマンサーの娘の能力…死体を自在に操りその記憶も読めるしその能力も使えるという超強キャラ(日光という弱点はありますが)…
だと思ったのですが、驚くほどあっさり退場しました。
途中ナナを追い詰めますが、朝を迎えネクロマンシーの能力が弱まり次の夜まで敵であるナナを放置するという意味の分からない・アホな行動をとります。
小屋に閉じ込めてはいますが、あんな掘っ立て小屋からの脱出なんてどうにでもなるでしょう。能力の弱点を知られてるのに放置する意味が全く分かりません。
自分を殺しに来てる相手を、能力が使えない昼に自由にさせるその余裕の意味が全く理解不能で納得がないのです。
ホント、どういう思考回路してんだろう…これで読者・視聴者が納得できると何故思えるんだろう…ダメですね。。。

 

ちょっと前もこんなアニメあったなぁ…2015年アニメの「ヘヴィーオブジェクト」…これも「主人公たちを除いて、全世界中の人間全員バカ」という世界ですね。主人公たちはこれまで誰もやってのけた事のない功績を上げますが…、いやいや誰でも思いつくでしょう…主人公たち以外アホなの?という話の造りなのでした。

「納得」のない作品造りという事で、作品の感想としては「不可」の評価となります。

 

最終回も、何だこれ…みたいな終わり。

今まで築き上げたものをゼロにして終わりというお話です。

ナナの目的は完了しておらず、もし2期があるとして、またまっさらな状態から始まるだけの、後に何も残らない、意味のない最終回で残念なアニメでした。

 

(この最終回のメイン人物となるミチル…能力は治癒で、代償は自身の寿命という事ですが、ミチルのこの治癒能力で「推定殺害人数が15万」となっている謎…。ミチルの能力は島に渡る前から周知の事実であるはずなのに、治癒能力で「殺害人数15万」と訳が分かりません。実は何か秘密があるのかも知れませんが、治癒能力で15万人殺害という事にナナは何の疑問も持たないようです。ここにも納得がないのです。

 

もしかしたらワンチャンこの謎・秘密~例えば他人の命で自らを復活させる能力がある等~でミチルの再登場もあり得るのかも知れませんが…そうすれば多少は意味のある最終回になりますが期待薄でしょうね)

 

 

 

作品の評価とは別のところで、

物語終盤に藤原啓治さんの声が聴こえてきた事に驚きました。

最初聴いたときは、似た声の人かなと思ったらご本人でした。

夢でも見てるのか…、どういう事だろう?アニメ化前にドラマCDでも作ってあってそこから持ってきたのかと考えましたが、なんか随分と前に収録した物の様ですね…驚きました。

 

以上