録り貯めしていたアニメ「東京リベンジャーズ」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。
なんか色んな所で良くタイトルを聞いてたので面白いのかも、と期待していたのですが、ダメな点が多く目立ったつまらない、面白くない作品でした。
作品の評価としては、「不可」寄りの可もなく不可もなくとなります。
まずダメなのがキャラ問題。キャラというキャラが造れていない…。ドラケンのキャラのみが多少描けていたかな、という程度であとはキャラ造りが出来ていません。
主人公側の人間だけでも多くのキャラクターが登場しますが、その登場人物達にキャラ(性格)、人間味が感じられない造りとなっているのです。
何に対し怒り、何に対し笑い、泣くのか…、また、このキャラはこういう場面ならこういうセリフを返すよな~、というのが自然と想像される様な人物描写が出来ているか…
、というキャラがこの作品では描けておらず、登場人物達の描き方がただ単に「マイキ―の心を揺さぶる/事件を起こさせる」ための道具・舞台装置としてしか描けていない事が問題なのです。
何か事件を起こさせるための発火装置・道具・仕掛けとしてしか登場人物を描けていない、描こうとしていないから当然そこにキャラ(性格)、人間味、リアルが感じられないのですよ。
不良という属性に上っ面だけのキャラを張り付けただけではキャラは作れないのですよ…、キャラクターに人間味・深みがないのよ。
特に不良なんて属性を付けると常に怒っている・怒鳴ってるイメージなので「何に対し怒るのか」を描く部分で損しているのだから余計に他の感情「何に対し笑い、泣くのか」等に気を遣って描かないといけないのに出来ていない…
、ほんとキャラがほとんど描けていないこの作品がなんで話題になってんだろ…これを面白いとは言えないな、俺は。。。
しかし、まぁキャラが描けていなくてもストーリー構成さえ巧く出来ていれば良いと言えるのですが…、この作品はストーリーも良いとは言えないのよね…。
ストーリーは基本的に「シュタインズゲート」なんですよね。違うのは10年前の「今日」と同じ日付に戻る事になるので、やり直しが出来るのは1回のみ、という点…そこは面白いとは思いますがね。
が、ストーリーの展開が酷いね。特に終盤の展開は主人公のキャラクターと相まってイライラしながら観てました。
少しキャラの話に戻りますが、主人公・タケミチのキャラもよう分からんのよね。なんで髪を金髪に染めて不良不良しているか、何を思って不良を始めたのか?元々喧嘩が強いという訳でもないようだしね。そこら辺なんも語られないのよね…。
そしてそんな主人公に何故ヒロインは惹かれるのかも謎。これについては今後語られる事になるのかも知れませんが、あったとしても、誰も見ていない所で人助けをしている優しい一面を見たとか、大した理由じゃなさそう…、まぁあと考えられるとしたら、タイムリープが有りなら予知夢・未来視的なものも存在していてヒロインがその能力で自分を救うために命懸けで奔走している?主人公を視て好意を抱いたとかが関の山でしょうね。
そんな碌にキャラも描けていない様な主人公の、タイムリープ中の「納得」のない行動にイライラいするのです。
ドラケン編にしてもバジ編にしても命を落とす展開になる事が分かってるならそれなりの準備をしよろ!と。
どちらも運命の日まで残り1週間ほどの時間がありながら何もせず(成果なく)当日を迎える展開にまずイライラします。
ドラケンにそれとなく注意するなり腹に鉄板or雑誌でも仕込んでおけと助言くらいしても良いのに…(ドラケンがタケミチの言う事を聞く聞かないではなく読者、視聴者を「納得」させるために打てるべき手をすべて打つ主人公の姿を見せるべきなのです)、何の対策もせず(思い付かず)ボーっと過去を過ごす主人公に、何のために過去に戻ってきたんだよイライラするのですよ。
また、ドラケン編では乱戦になって救うべきドラケンの姿を見失ってしまい探し回り結局その間に刺されてしまうという失敗があったのに、
バジ編でも乱戦になって見失うという同じ失敗をしていて、お前学習しろよと観ていていまたイライラするのです。
更にバジ編ではマイキ―のピンチに、誰かマイキ―を助けてと叫びますが、観ているこちらとしてお前が行けよ主人公として、とただの傍観者・語り部的な意味しか持たない・主人公の意味がない訳わからん「納得」のない行動にイライラするのですよ。
で、バジ編では結局守れないしね…。バジ編こそキサキが命を狙っている事を伝えて腹に鉄板でも仕込んでおくように伝えておけばよかったろうに、と納得がないのです。少しは動けよ主人公として。
ホントただの傍観者、過去の事件の語り部的意味しかないな、主人公…。
納得のない行動、主人公としての意味のない・納得のないキャラクター、イライラの原因はその全てに「納得」がないからです。
あとタイムリープの設定もおかしいしね。
ナオトがタイムリープでの改変前後の記憶を共有している所を見ると、過去への干渉の結果が分岐してパラレルワールドへ移行している訳ではないらしい…。
それなのに主人公タケミチはともかく、ナオトにはタイムリープ云々の記憶はないはずなのに(電話番号の登録がない事からそもそも二人は再会していないと思われる)、ナオトから連絡してる不思議…(駅での出会いやその後のタイムリープ云々の話がないはずなのに)。
仮にナオトが改変前後の記憶を保持できる様な特異体質だとしたらナオトには姉が救えなかった世界戦の記憶も同時に保持している事になり、その言動と照らし合わせるとますますおかしい事になります。
おそらく作者が何も考えていないのでしょうね。そもそも向いてないんじゃないの?こういう話を書く事に。素直に不良物やっとけば良いんだよ、変に流行り?のタイムリープ物なんて要素取り込まなくて。
創るんなら一生懸命頭ひねって考えようね、と残念な出来なのですよ。
キャラ描写、ストーリー展開、設定にしても「納得」がない残念な作品でした。
ついでに言うと、作画も残念でしたね…。ある場面では、殴られて両足が宙に浮いたキャラが、背中から地面に落ちる事もなく次のコマでは普通に両足を地面に付けて立っていてなんだこりゃとなる驚きの作画。
ライデンね。。。
冒頭でも述べましたが、作品の評価としては、ほぼ「不可」寄りの可もなく不可もなくとなります。
以上