アニメ「乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


う~ん、まぁ悪くはない作品。
(かと言って特段良い作品という訳でもないのですが)

 

乙女ゲー世界への転生ものでありながら、男を主人公とした変化球作品。
魔法が存在するファンタジー世界観設定でありながら科学兵器・ロボットも出てきて主人公がロボットに乗って戦うという何でもアリな世界観。
まぁ、その何でもアリな世界観設定については元のゲームがそういうメチャクチャな設定だったという導入・設定説明だったので受け入れられます。

主人公が都合よく(転生前のゲームの知識を利用したとはいえ)最強の戦艦、ロボットを手に入れて強大な力を持つ事になるのはご都合だなぁとは思いますが、
「乙女ゲー世界転生もの」に「最強系主人公もの」の要素も取り込むのはちょっと面白かったですね。

 


ストーリーの構成も悪くないと思います。
アホなイケメンズ5人との最初の対立と、その後イケメンズの一人また一人と仲良く?なって行く話の構成も面白かったです。


キャラについて。
ヒロイン二人のキャラについてはちょっと弱いですね。
ゲーム内でのメインキャラクターでそのゲーム設定上の役割が最初から与えられてるキャラなのでその分ちょっと弱いのかなとも思ったのですが、
イケメンズ5人含め全体的に見てこの作品はキャラが弱い問題がありますね。

 

で、その中でも最たるものが主人公のキャラなのですよね。
いやね、下衆キャラ自体は良いのよ…、キャラになってる。

 

しかし、主人公の本心というか中核にある物が見えない、というキャラクターになっているのが問題なのですよね。
平穏に暮らしたい、結婚したいみたいな事を常々言っていますが、やってる事が真逆というか
悪目立ちする様な事を積極的に行い、ヒロイン(平民の方)とも仲を進展させようとしない(ゲームストーリーは偽ヒロインに任せれば良かろう、フリーになった真ヒロインと恋仲になれば良いのにと思うのですが)、
また、王妃に大胆告白したり(ギャグなのか?本心ではないのか?)、お茶の速水先生を尊崇したり(あの下衆主人公がなぜ?と理由がよう分からん)等々
主人公の本当の心、一本筋の通った性格というものが良く見えてこないのですよね、それが問題。


主人公は性格や口が悪かったり金にがめつい等はありますが、基本的には困っている人を捨て置けない良い奴で、敵であろうと人死にを是としないという考え・キャラクターなのは良いのですが、
これらは表面的な性格なんですよね。。。深い所、人間的な部分が見えてこないキャラクターにちょっと物足りなさを感じるのです。
この辺りのキャラクター設定が巧く出来ていればもっと良い作品…悪くはないという消極的評価ではなく面白かった・良かったと言える作品になるのですが、ね。


作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。


以下、雑感。
偽ヒロインを妹(転生前の)と認識する展開も見たかったですね(あるとしたら2期か?)。
…登場人物の中でこの偽ヒロインが一番キャラ立ちしてたと思いますね。

 

以上