録り貯めしていたアニメ「トモダチゲーム」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。
俺の好きくないデスゲーム系…ほぼ強制参加という納得のなさ。
いや、一応最初にゲームに参加するか降りるかが選べるんだけどさぁ、5人皆で話し合った結果参加するっていう流れになるのに「納得」がないのよね。
一番最初にゲーム参加への原因・目的となるものって2000万の借金返済のためという設定なんだけどさぁ(その後は色々な思惑が渦巻いている…みたいな展開になりますが)、
高校生が2000万の借金ってのにまずリアリティないよなぁ…それになにより俺の中で一番納得がないのが、もし5人が本当の友達(打算ではなく本当に気が合う仲間)なら
俺ならこんな訳分らんゲームに参加して借金返す様な事せんわ…最初の選択のとこでゲーム不参加にするわ。
友達の借金の事なら(本当に信頼に足る友達・仲間なら)ゲームなんかには参加せず皆でバイトかなんかして地道に(5人で)借金返そうと提案するけどね、俺なら。そこに「納得」がない。
その「納得」のなさがデスゲーム系に多々あるほぼ強制参加の形になっているんですよ。
まぁ、そこは何とか(物語の導入・設定なので)飲み込んだとしても…、
ゲーム中のペナルティで借金が倍になるとか、すごろくの止まったマス目で借金が増えるとか…(すごろくに関していえば最終的には±0になる設定らしいですが)、
なんだよそれ!?借金返すためにゲームに参加してんのになぜ借金が増えるんだよ、意味分からん!!200万の参加費まで払ってるのに借金が増える恐れのあるデメリットを含んだゲームにますます参加する意味がない、とやはり「納得」がないのです。
冒頭にこの作品はデスゲーム系、と書きましたが基本的にはお金が増減するゲームなのでまぁ「LIAR GAME(ライアーゲーム)」の方(ジャンル:ギャンブル漫画)が近いかな…。
しかし、ゲームの内容やその攻略法(ライアーゲームでいうところの「必勝法」)が、例えば「ライアーゲーム」や「カイジ」のそれと比べるとショボい(レベルが低い)ために
「LIAR GAME(ライアーゲーム)」の劣化版になっていますね。いやね、「LIAR GAME(ライアーゲーム)」の少数決ゲームのフクナガの作戦なんかは「なるほど!」と唸りましたからね(作者は頭良いなぁ、面白いこと考えるなぁと感嘆しました)。
それに比べてこの作品の攻略法は…なんというか「ライアーゲーム」や「カイジ」のモブキャラが発想するレベルの攻略法なのですよ、そこに何の驚き・感心もないという感じ。。。
そして、この作品をさらにダメにするのが、途中まではお金が増減するだけのゲームでまだ「ライアーゲーム」に近いと言えたのですが、
物語終盤ではゲーム参加者の身内に人死にが出たり(物語中盤のゲーム内でも餓死者が出てもおかしくない状況ではありましたが)、爪剥ぎやナイフで抉るゴア描写を伴ったゲームになったり、とただのお金のやり取りだけのゲームではなくなってくるのがダメ展開なのです。
なんか作者がゲーム自体を面白く出来ない・考える事が出来ないからショッキングな・インパクトのあるイベント作ってサスペンス感を出そうとしてると思われてそれがなんとも情けない。。。
いやね、序盤から純粋なゲームもの・ギャンブルものとしてではなく暴力・残酷描写を含む作品と示されていれば良いよ…しかしこの作品は違うからね、序盤は裏切り者を探す心理サスペンス的要素だけだったのに…、あくまでお金の絡んだゲーム要素で話が展開する物語だったのに…。。。
トモダチゲームの事を漏らしたからといって人死にが出る展開なんておかし過ぎるでしょ…賭博がバレたら困るからって人死にまで出すの?おかし過ぎるでしょうその発想…ゲームの事務局はそれをもみ消すほどの権力を持ってるの?と話が進めば進むほど全く「納得」のない展開になってるのよ…。
また、キャラの言動についても「納得」がない。
トモダチゲームを展開させるための・展開ありきの会話の流れ・キャラの言動になってるのですよ。
しっかりとしたキャラクターがあっての・そのキャラクターの上に「納得」があっての自然な流れの物語展開になっていないのですよね。
キャラクターがただ物語を展開するための道具・パーツにしかなっていない訳なのですよ。
ゲームの内容、攻略法も面白くない(考える事が出来ない…考える頭がない作者ならこういう系の作品創ろうとしちゃダメだよね)、
話の展開にも納得がない、キャラ造りも出来ていない、と
作品の評価としては、「不可」寄りの可もなく不可もなくとなります。
以上