アニメ「ようこそ実力至上主義の教室へ 2nd Season」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「ようこそ実力至上主義の教室へ 2nd Season」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


2017年に「ようこそ実力至上主義の教室へ(第1期)」(以下「よう実1」)が放送されてから5年、なぜ今更2期が制作されたのか謎な作品。
2017年当時の放送も(よう実1)観てたけど大して記憶に残らない作品だったという印象。
事実、第2期の制作が決定したという記事を見たときも、へぇ~そういえばそんな作品あったなぁくらいだったのでなぜ今更2期が?という感じでした。
そして今作・第2期放送前に「よう実1」が再放送されていたので一応それも観たのですがやはり感想は変わらず…やっぱり別に大して面白くもないけどなぁ、なぜ今更2期作られるんだろ?と改めて疑問に感じたのでした。

 

で、今作・よう実2の内容についてですが(よう実1の感想も上げていなかったので一部よう実1の内容も含めて語ります)、
まずこの作品って「カイジ」や「ライアーゲーム」、「嘘喰い」の様な頭脳戦・心理戦物だと思って期待していたのですが…、頭脳戦・心理戦モノを読んで(観て)感じる「あーなるほど、頭良いなぁ」という事が起きないのよねこの作品は。。。

 

主人公やそのライバル達の発想、言動に利発さ・聡明さを感じないというかその発想力に感心したりする事がない/読者(視聴者)に主人公やそのライバル達の「頭の良さ」というものを納得させる程のモノがない・説得力がないのです。
アニメ「トモダチゲーム」 ~感想でも書いた事ですが、この作品で披露される主人公やライバル達の発想・言動は先に挙げたホンモノの頭脳戦・心理戦物作品に登場するモブキャラの発想の域を出ていないんですよね…。
これも「トモダチゲーム」感想で書いた事ですが、物語を盛り上げるための試験/競技の内容を考え出す事やそれを見事に攻略してみせ読者(視聴者)を感心させる様な物語を考える事が出来ない・考えるだけの能力がない作者はこういう系の作品創ろうとしちゃダメだよね、というお話。

 

さらに相手を黙らせるための手段としてちょこちょこ多用されるカメラ(ブラフ)や会話の録音といった展開…なんの驚き・新鮮味・面白味もないのよね、つまらん!!


また2期(よう実2)ではヒロインがC組ボスから悪魔の証明を仕掛けられ「ぐぬぬ…」となるのですが…、いやいやいやそこで「ぐぬぬ…」となるなよ、、、ヒロインも同じ事を仕掛け返せば良いだろ…叩けばいくらでもホコリが出てくるC組ボスの方が余程悪魔の証明を仕掛けられたら困るだろうに、と頭が良いと設定されているはずのヒロインのそのポンコツ思考に納得がないのです。

 

あと、これは「よう実1」の無人島試験編での事ですが、C組ボスがA組(一部)と取引して無人島試験での便宜を図るのと引き換えに以降毎月C組ボスへ2万ポイントを譲渡するという契約…、
アニメ観ていて「なんだこの契約内容、なぜこの内容で契約同意したんだ?」と即感じんたんだけど、、、A組って優秀な奴らの集まりじゃないの?俺がA組の一員だったらこんな契約絶対結ばんわ、バカばっかじゃんとそのクラス編成(A組の頭の悪さ)設定に納得がないのよね。

 

また主人公達が通う学校は名門校らしいのですが、D組、C組の中にはどうしてこんな奴らが入学できたんだ?という学力、素行の輩が居るのです。
(もしかしたらスポーツ推薦みたいな入学かもですが、それでも一定以上の学力は要求されるはず、名門校なら特に)
他にもC組ボスやD組の承認欲求のバケモノと称された女生徒の中学時代の過去の素行や事件など名門校が調べればすぐに分かりそうな事なのになぜ入学を許可されたのかね?

 

(話はアニメ感想から逸れますが「承認欲求」を悪い事の様に評する(この作品に限らず)世間の風潮に疑問を感じるのですよね。
「承認欲求」は昔っからある、自分は何のために生まれてきたのかという「自分探し」が、SNSというツールを得て派生したものだと考えています。
「自分探し」自体は言うまでもなく全く悪い事ではないのですが、SNSというツールで他者からの自己の評価、存在承認が簡単に得られる事から派生した「承認欲求」において悪評もまた評と考える人達が一部存在してそういう一部の人達の所為で(これも良くも悪くもSNSの拡散力の強さ故に)悪いイメージが広まっていると考えます。
「自分探し」と同義である(と考える)「承認欲求」自体は決して悪ではなく人間として自然とも言って良い欲求だと考えるのですが、一部のモラルを欠いた者達の行いのために「承認欲求」に悪のイメージがついてしまった事、
そして「承認欲求」(「自分探し」)の本来の意味も考えずその悪のイメージをそのまま受け入れ・使う媒体に疑問を感じるのですよ。
話を戻しますね…)

 

C組ボスなんかはバレなきゃ良いと平気で暴力使う奴なのですが、こんな奴が卒業して後々事件起こして発覚したら学校の名誉に傷が付くぞ…なぜ入学させたんだ?
もしかしたら学校側は素行不良の生徒は最初から卒業させるつもりはなく、こんな危ない奴らも上手くいい様に利用して勝ち残れる人材を育成する意味・目的があるのかも知れんけど、
それでも学校内で事件起こされたら元も子もないし(「よう実2」の最終盤のD組ギャル娘に対する仕打ちは犯罪レベルだったからね)、メリット以上にデメリットしか感じないという納得のなさなのよね。

 


最終盤の展開も暴力による解決で終わって、頭脳戦・心理戦を期待していた自分としては心底ガッカリな展開でしたよ。
まぁしかし、これで暴力担当のC組ボスが退場(扱い)になったので今後は頭脳戦・心理戦が期待できるのかね?
…いや、無理だろうね、、、頭脳戦・心理戦が今後あったとしてもその解決法は「カイジ」や「ライアーゲーム」に登場するモブキャラが思い付く発想を超えないだろうからねぇ…。


作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。


以上