劇場アニメ「羅小黒戦記」 ~感想

録り貯めしていた劇場アニメ「羅小黒戦記」を観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


素直に中国アニメやるじゃんって感じた作品。それは最初観たときにこのアニメ作品は「中国出資の日本制作アニメだろう…」と感じたほどに、
構図もバッチリ決まっていて作画レベルも高く演出も良い、という日本アニメと比べてもなんら遜色のない出来なのですよね。
基本的にはバトル・アクションでお話が展開する作品でゴリゴリ動く作画・アニメーション面では文句のつけようがなかったですよ。

 


で、お話面ですが「平成狸合戦ぽんぽこ」的な人間による環境・自然破壊に対抗する不思議な力を持った動物…精霊と人間の戦い、みたいな感じで物語が始まります。
が、物語序盤から人間との共存を図る穏健派の精霊達と人間に対し徹底抗戦する構えの過激派とのお話へシフトする事になります。
序盤のそのお話の構成や、過激派に拾われた主人公が実は最初から主人公の持つ能力目当てで助けられていた(自作自演っぽい)という中盤~終盤の展開も良いと思います。

 

惜しむらくはキャラの描写が不足している点ですね…。穏健派の最強執行人のキャラや過激派のリーダーのキャラの描き方が足りない…弱いと感じるのですよね。
まぁこれは映画の2時間弱という尺の問題もあるかとは思うのですが、海洋上・上陸後の二人旅の時間をも少し減らしてキャラ描写に充てても良かったんじゃないのかなと思った訳なのですよ。

 

しかし、最近の日本の2時間弱のアニメ映画でも同じ様に感じる事は多々あるので貶めすほど悪い事は全くなく、
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。


以上

 

以下、雑感

一応、録り貯めしていた「TV放送版『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』」も観ました…1話だけ。何か違いがあるのだろうかと思って観たのですが、なんかただ100分だった映画版を20分強の5話に分けて各話にEDが付けて前話回想を入れて調整しただけの様ですね。。。2話以降は観なくていいよね。