アニメ「異修羅」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「異修羅」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


かなり酷い作品でした。
主人公を定めないでバトルロイヤル的に戦わせて最強を・生き残り決めるという内容のお話の内容的には「十二大戦」を思い出しましたね。
あれも酷かったけどこの作品は輪をかけて酷いと思ったね。

 

十二大戦」の方はまだお話の構成が分かり易かった…、
生き残った最後の一人がなんでも願いを叶えることが出来るという目的・指針が示されその生き残りをかけたバトルを中心にお話が展開されていくのですよね。
で、各キャラ1話ずつ担当回(紹介回でもあり退場回でもある)がありそこでキャラの魅せていくという構成になっているのですよね。

 

 

今作「異修羅」はというと、勇者を決めるみたいな大会があることは示されるのですが、本編の内容はある国の内乱で様々な立場の強者が入り乱れて(勇者大会とは関係なく)戦うみたいな内容になっているのです。
いやね、素直に大会で戦ってくれればまだ分かり易い構成と言えるのですが、各登場キャラのキャラクター、魅力、深みなどがまるで分からない(作中で伝えていない)内に、そこへ更に内乱みたいな状況・情報を重ねてくるからさぁキャラクターを描く時間も薄くなって結果なんもかんも取っ散らかってる状態になってしまってるのよね。

 

なんだろ?ただ天下一武道会するだけじゃ面白くないから物語に深みを持たせようとして内乱話を混ぜ込んだのかな?まぁその結果は話が取っ散らかって詰まらなくなってるから本末転倒なのだよね。

 

ホントこの作品って驚くほどキャラが全く描けていないのですよね。
「刀」だったり「機械」だったり「盗む」だったり「槍」だったり「毒」だったり「なんでもあり」だったりと各キャラの「強さ」を設定しているだけでキャラクター自身の魅力・深みというものが描けていない…描いてあるのは薄っぺらい表面的な「戦闘狂」や「善性・優しい」みたいな設定のみ、、、そこに何のキャラクター性・魅力・深みも感じられない造りとなっているのですよね。

 

キャラクターを次から次にろくにキャラの深掘りもしない内に出していくからさ、先述した内乱要素とも混ざって更に全体が薄くなるというアホな構成になっているのよね。
主要キャラを3~4人に絞って1クール内でしっかりキャラを描いていくべきだったと思うね(2クール以降でまたキャラを追加するなり1クール目のキャラと対決させるなりする構成だったらまだ救いがあったけど…)。

 

 


あと、世界観設定もよう分からん。
骸骨が普通に動いていたり、木の精霊みたいなのが普通にいたり、竜が喋っていたり…とそしてそのことに誰も驚かない・当たり前の様に認識してる世界観が分からん。その世界の/世界観の常識をまず説明してくれよ。
魔法もあるようだけど魔法という力が強いのか弱いのかもよう分からん。

 

 

また、強さ設定もよう分からん。
第1話で刀使いが巨大ロボみたいなのを倒してたけどさぁ、あのロボは第2話以降に登場した強者たちも刀使いと同じように難なく倒せるの?
(なんでもあり娘ちゃんや天使以外のやつらでは無理そうに感じるけど…)
そんな刀使い(ただ剣術が得意だったり弱点見抜くのが凄いというだけでは説明できない超人的な身体能力を持ってるけど…誰でもあれくらいの身のこなしが出来るということなの?)とやり合ってる骸骨槍使いや盗賊の強さ、その描き方に納得がないと感じるのよね。
強さ設定なんかしっかり考えてなくて雰囲気でバトルを描いる様に感じちゃうのよね(先のキャラ設定の不出来、世界観設定のデタラメさからそう感じる)。

 

 

勇者大会も何も始まらず、キャラクター(主要キャラの)も何も分からずと、1クールなにしてたんだというお話でした。

 


作品の評価としては、「不可」寄りの可もなく不可もなくとなります。

 


以上