アニメ「ヴィンランド・サガ(SEASON2)」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「ヴィンランド・サガ(SEASON2)」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


なんというか、よく分からない作品。
SEASON1の頃から観てるけどさぁ…、SEASON1の終盤の展開からもう既に迷子になってんのよね。
この作品どこへ向かおうとしてるんだろ?作者はちゃんと物語構成できてんの?
最初から最後まで話数の配分とか本当にしっかりと構成できているのか、計算通りなのだろうか?と疑問なのですよね。

 

 

いやね、実をいうと俺は以前はこの作品の原作漫画を買っていたんですよね。
「以前」は買って読んでいたのですが…戦士編というのか、アシェラッドが死んでトルフィンの目的が失われるところでもう買うの止めたんですよね。

 

この作品はトルフィンの復讐劇だと思って読んでいたので、え?この先どうすんの?と作品の方向性が分からなくなりもう付いていけなくなったんですよね。
別にアシェラッド(復讐対象)が死ぬ事、それ自体がダメだと言っているのではなく話数の配分というかお話全体を考えて構成の問題なのですよね。
この戦士編の終了までに結構な話数を費やしてんのよね…それは、この作品は「復讐劇」として話が進むのだろうな、と感じるほどには(コミックスで10巻以上費やしてるのよね)。

 

 

「復讐」というのが話の導入に過ぎず「ヴィンランドを見つける」というのがこの作品の本来の目的、終着であるのならばもう少し早めにその方向性を示すべきなのですよね。
戦士としてのトルフィンの成長物語、アシェラッドという仇、本当の仇とも言うべきフローキとの戦い、みたいなバトルメインでの話を序盤から感じていただけに中盤での急に話の方向性が見えなくなる展開に、この作者なに考えてんだ?本当にしっかり構成できてるのか、物語構成、話の配分おかしくないかともう付いていけなくなったのですよね。。。

 

この意味分からん舵取りをする物語構成を「ワンピース」で例えるなら、海賊王を目指して海に出て様々な敵とのバトルをメインとした物語が展開されていたはずが、ルフィが急に海での冒険をやめて陸に上がり、美味い肉を求めては食べ歩き食レポする作品になったかの様な意味分からん、方向性が分からん、求めていたもの・期待していたものと違う作品と感じる思いなのですよ。

 

 

復讐劇がメイン/バトルがメイン、ではないのならば(復讐が物語全体の序盤、導入でしかないのならば)、読者にバトルメイン展開と感じさせるような展開/構成として造らず、それかまたは方向性が変わる様な事を示唆する造りにするとか(例えば物語序盤からエイナルの物語をトルフィンと並行して語る造りにするとか)してあれば納得が出来たのですが、物語全体を通しての話の構成、配分が出来ていないと感じる造りが納得がないのですよね…、だから途中でコミックス買うのを止めたのよね。

 


しかし、この納得のない構成も、もし仮にこの作品が「史実」を基に描かれている作品であるのならば何も言えない・文句はないのですが…、、、
と思って、今回感想を書くに当たってwikiを見たのですが、どうやら元ネタとなる文献があるみたいですね。
まぁしかし戦士編の様な出来事・復讐劇みたいな事はなかったみたいで、物語の導入部である戦士編はおそらく作者の創作な感じで、だとするとやはり構成が出来ていない、納得がない造りであると言わざるを得ないのですよね。

 

 

で、今作「~SEASON2」の農夫編ですが、作品の方向性が分からないまま観ていて正直いつまでこの農夫編やるんだよと思って観ていましたね。
終盤でやっと「ヴィンランド」の話が出てくるのですが、なんか今作「~SEASON2」はトルフィンの夢物語を語るためだけにえらい長々と時間使ったなぁとしか感じない作品でしたね。
(これがもしこの「~SEASON2」内でヴィンランドを見つけて国を創りました、までやって終わるのであればまだ多少は良かったと感じるのですが、こんな事良いな、出来たなら良いなと夢物語だけ語って終わる構成ではちょっと…、残念過ぎると感じるのですよね)

 

 

作画は文句なく良いのですが、物語の構成に納得がないのが残念で、さらに言えばキャラもろくに造れていないと感じるのですよね。
いえね、仮にキャラがしっかり魅力的に描けていればお話そのものが面白くなくても楽しく観れるのですが、この作品はキャラも薄いため(なんか人間味を感じない、「造った」キャラ感が強い)退屈で早く話が進展せんかなとだけ思って毎回見ていた感じだったのですよ。

 


なんかこの作者はちょっと過大評価されてると感じるのよね(画力は凄いと思いますよ、ただやはりお話造りが上手くない、キャラ造りが上手くない)。
プラネテス」が評価されていなかったら間違いなく途中で打ち切りになってると感じる物語構成なのですよね。。。

 


色々と書きましたが、酷く貶めすほどではないので
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上