アニメ「異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


観ていてなんだか色々と哀しくなってくる…そんな感じの作品。
まず、この作品を面白いと思って書いてる作者を想像するとなんだか哀しくなり、
次にこの作品がアニメ化した(ある程度の人気を獲得している)という事はこの作品を面白い・楽しい~読んでいて晴々とした気分になる~と評している読者が居る事を想像してまたなんだか哀しくなるのですよ。

 

作者は自分にどんなコンプレックスがあってこの作品を産み出しているのか…、そしてその読者は日頃どれほど劣等感を抱きながら・鬱憤がたまっていてこの作品に救いを見出しているのか…、を想像すると憐憫の情を禁じ得ないのですよ。

 


で、そこの悲哀部分はともかく内容の方で納得がない点を挙げていきますかね。

 

まず、主人公の最初の容姿について。
いやいやいや、不細工はともかくデブはお前の・主人公自身の自堕落な生活の結果だろ…。日夜バイトしているみたいな説明描写があったのですがそれであんなブクブク太ってるって実は結構余裕のある生活してんじゃないの?何だこの作者はデブは最初からデブで生まれてくると思ってんのか?食っちゃ寝してるから・動くエネルギーより食うエネルギーの方が多いから太ってんだろ?自堕落な生活してるからだろ?と納得がないのですよ(そういう所を何の疑問も抱かずに物語を描いている作者がホント理解できん…呆れるを通り越してもう怖いと感じる)。

 


あと、出た!ステータス画面。
他の異世界転生・転移物作品の感想で何度も語っている事ですが…、異世界・ファンタジー世界でステータス画面ってアホか?
ステータス画面が表示されるなんてそれはファンタジー世界ではなくゲーム世界の設定なんだよ…ホントこの作者アレだな。
こう短いスパンで納得のない・意味分からん事を連続で見せられるともうイライラを感じるよりいっそ笑うわ。。。

 

またなにより、この主人公は特になんの努力もしていなのにチート能力を手に入れるのですよね、そこにも納得がない…(先述した様なデブ/自堕落イメージがあり尚のこと納得がない訳ですよ。

他のなろう系の、例えばゲーム世界からの転生・転移するパターンでいえばゲーム世界でのレベルカンストは主人公の努力によるものだし、現世で命を落として異世界へ転生するパターンで言えば命という代償を払った結果のチート能力という見方もできまぁ納得するのですが…、この作品はそういう努力・代償が何もないのにチート能力を得るのですよね…。他のなろう系の作者が「ゲーム時代の努力の結果」、「命という代償の賜物」というチート設定を考えているのにこの作者は他のなろう系から何も学ぶ事なくというか何の考えもなく主人公にチート能力を与える設定にしているのですよね…、なんかホントその能力・発想(センスのなさ)が怖いと感じるわ…。

 


そして設定面だけでなく物語展開も酷い。
4話辺りの弟妹との決着話…展開も雑で酷けりゃ結末もうっすい、思わず薄っ!って声を出して笑っちゃったよ、もうギャグかと思ったくらい。
またこれと同じような展開が最終話ファンタジー世界での兄妹(王子王女)でも行われるのですがこれも思わず薄っ!2回目じゃんって声に出して突っ込みましたよ…本当にギャグ/天丼でやってないよね?真面目にやってる結果だよね?
(最終話の展開に関していえば、王子の顔の傷だけの問題ではなく呪いがどうとかも言ってたともうのだけど傷が治ってめでたしめでたしで良いの?と疑問もあるのですがね)

 


他にはこれは演出・見せ方、展開の仕方の問題かもしれませんが、
主人公がヒロインにレベルアップの秘密を明かす展開に驚きましたね…、いや何故ばらしたし…(意味分からん)と。
いやね、信頼できる友達を作れみたいな事を言われたからだろうけどさぁ、秘密を話すことに対する葛藤・逡巡が描かれない内にいきなりばらすからその展開が急すぎて意味分からんというか納得がないのよね…もう少し丁寧に描こうよ。。。

 

 

と、主人公設定、世界観設定、物語展開・構成も拙いというか雑というかそのすべてが薄く浅い作品という印象でしたね。
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 

 

以上