アニメ「聖者無双~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「聖者無双~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


3ヶ月後には内容の8~9割を忘れてる自信がある(もうすでに5割ほど記憶がないのですが)、そんな中身がないというか内容が薄っぺらい作品でしたね。

 

色々と問題点はあるのですが俺的にまず思うのは、
チート能力を与えられるわけでもないただ転生するというだけ転生の意味がほぼない主人公の物語性について(まぁ豪運という能力がチートと言えばチートか?)。

 

異世界転生モノ・俺つえー系の作品でよく言われてる事/目にする感想なんだけど…、努力もせずにチート能力を得て無双する・俺つえーするのがつまらんって感想についてなんだけど、、、転生モノ…最強主人公モノっていけ好かない敵を相手に無双する痛快・爽快感を楽しむものでしょ、そういうものでしょ。
それを理解せずなんの努力もせずに無双する/俺つえー展開するのがつまらんっ…て何にも分かってない・理解できてない奴の感想でしょ…、そんな世間の声に惑わされてか?今作「聖者無双~」の物語はただ異世界へ転生(しかもいきなり青年状態からスタートするという厳密に言えば転生ですらないのですがね(魂の転移が適当か))してあとは努力して成長する物語って…、それって「転生モノ」としての意味ないでしょ?

 


普通にファンタジー世界モノ、主人公は普通にファンタジー世界の住人として生を受ける(設定、導入)でいいじゃない…転生しないファタンジー物としてスタートさせればいいでしょ?

別に現代世界/前世の知識を活かして無双する物語な訳でもなくただ転生(魂の転移)して努力して少しずつ成長して…ってそれは異世界転生・転移モノとしてやる意味がないでしょ…。痛快・爽快感、無双がない転生要素意味あるの?

 


転生要素の意味を考えて創作しようよ?努力がない云々と批判している様な奴はそこら辺に考えが至っていないだけなのに何故それが分からんかなぁと作者の創作する物語(というかその創作の根本)に納得がないのです。

 

 


そんな納得のない作者が創るストーリーにももちろん納得がありません。
まずなによりストーリーの大筋というかメインというか目的・目標みたいなものが示されないんですよね。
ひとつなぎの大秘宝を求めるだとかなんでも願いが叶う七つの玉を探すための旅だとかのストーリーの大目的みたいなものが示されずただ何となく修行して仕事としてダンジョン探索してみたいな感じでストーリーが展開するだけ…。
教会の今の在り方を疑問に思い教会を中から変えていく、みたいな展開でもないし…、とストーリーがどこへ向かって行こうとしているのか最初から最後まで観てもよう分からんまま・どこに注目して物語を観ていけば謎なままだから退屈というか不安というか不満なストーリ‐となっているのですよ。

 

ホント作者は何処をゴールに据えてお話を描いているんだろうね…まさかまさかノープランなのかな、とさえ思えてくる。。。

 


で、これは他の異世界転移・転生モノ作品の感想で何回も言ってる事ですが『ステータス画面が表示されるという設定の異世界転移・転生モノ作品は例外なく駄作である』という持論がまた証明された感じ。
なんだよステータス画面って…、それはもう「ファンタジー世界」への転移・転生ではなく「ゲームの中の世界」じゃねえか、、、という意味分からん、全く納得がない世界観。
そんな中世風のファンタジー世界を描きたいのかゲーム世界を描きたいのか分からんメチャクチャな世界観の物語を描いていて何も疑問に・おかしいを思わんのか…その作者の思考に納得がない/想像力がない事にイライラするのですよね。
(いやね、別に「ステータス画面」が出てきても何ら不思議ではない・納得できる世界観がしっかりを設定・描写・表現できていれば良いですけど…、異世界転移・転生モノの多くは出来ていない現実)

 

 


で、次に納得ない点が強さ設定について。
主人公が教会の地下ダンジョン10階までクリアしたら、主人公すげぇみたいな扱いだったのに聖騎士隊の訓練では最弱っぷりを見せていたり、とその強さ設定が分からんのです。
主人公は最終的に50階までクリアするのですがその時点でどのくらいの強さなの?それでもまだ聖騎士隊の中で見たら(魔法なし・純粋な身体能力で見れば)最弱なの?
(いくら主人公がアンデッドへの特攻を持っていたとしても聖騎士隊最弱レベルでもクリアできるものなの?)と強さ設定の描き方に疑問・納得がないのです。

(またこの地下ダンジョンもなんかまんまゲーム感覚のダンジョンって感じで呆れる)

 

 


あとは教会の在り方について疑問・納得がない。
主人公が最初に居た街の治癒士ギルドだけがあこぎな商売してんのかと思ったら本部もかよ…、そして教会の教皇もなんか良い奴っぽく描かれてるんだけどお前があこぎな商売してる元締めじゃねえかよ…、良識がある人物なら何故放置・放任してんだよ。。。看過する様な奴を優しさ・良識ある人間っぽい感じで描くなよな、と。

 

 

 

色々と考え・設定・造り込みの足りない残念な作品で
作品の評価としては、「不可」寄りの可もなく不可もなくとなります。

 

 

以下雑感

まぁどうでも良い事ですが、ドMゾンビと呼ばれる主人公。
なんだろ別作品でのドエムケツハットといい、なろう界隈では「ドM」が流行ってんのかね?
なろう読者層は、ドMなんちゃらが出たらキャキャキャと笑える「ドMが転んでも可笑しい」年頃のお子達なのかね…。ある意味羨ましい。

 

 

あとこれは主人公自身が予告内でも言っていた事ですが、全然無双してねえじゃんという点も…。主人公の目的も示さずタイトルも嘘つくわで何なんだよ。。。

 


以上