アニメ「新米錬金術師の店舗経営」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「新米錬金術師の店舗経営」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


RPG不動産」と同じ様な異世界ファンタジーきらら系作品かと思ったのですが、ラノベ原作の様ですね。
う~ん、しかしやはり日常系的なお話の内容、主要キャラが女性ばかりでいつも一緒に居るという配置的にはきらら系といって何ら差支えはない感じなのですよね
まぁでもクマの目玉取り出したり内臓取り出したりとグロ描写がさらっとある辺りは非きらら系ではあるんですけどね。

 

で、お話の内容について。
まず主人公のキャラについての問題。主人公は学生時代、錬金術師になるため勉学一筋で友人を一人も作らず過ごしていたと語られます。
俺はそれを観て、あー主人公は内向的な性格、コミュ障なのかなと考えていたのですが、学生時代に出会った師匠とのやり取りや卒業後の独りで開業してからの街の住人とのやり取りを見るにコミュ障には全く思えず、とすると学生時代の友人ゼロというのは、
あー主人公は人を選んでコミュニケーションを取っているのか…有名錬金術師でその人の下に居て指導を受ける事で得る物のあると判断した師匠とはコミュニケーションを取るし、店をやる上で懇意にしといた方が良いまたは利用できる人材は利用する(主要キャラ3人)、と自分にとって有益な人間を選んでいる・コミュニケーションを取るべき相手を選別している主人公、
というキャラに見えちゃうのよね…そういう所からキャラ造りが上手くないと感じる。

 


主要キャラは主人公を含めて4人になるのですが、主要キャラ3人のキャラクターが全くと言って良いほど描けていない。
基本的に主人公が一人で無双する話だから必要ないっちゃ必要ないキャラ達なのよね、ちょこっと主人公の手伝いするくらいの役割しか与えられていないメインモブキャラと言い換えてもイイくらいのキャラにしかなっていないのよね…主人公だけでなくメインキャラの描き方もなっていないキャラ造りの拙さが目立つ作品となっていますね。

 

 

続いて、設定問題。
錬金術師って何なの?魔力で身体強化して物理バリバリで戦ってたけど錬金術師設定って意味あるの?魔力を扱える人間なら誰でも(錬金術師でなくとも)同じ事を出来るんじゃないの?と錬金術師設定の意味のなさに疑問なのでした(無理やりに良い方に捉えれば「ハガレン」での錬金術とは差別化が出来ているとは言えますが…)

 

あと、主人公の強さ・凄さの程度が分からん問題もあるね。
主人公の上には作中トップの実力を持つ師匠がいるのですが、主人公はそれに次ぐくらいの実力を持っている様なんですよね。
明らかに他の新米錬金術師よりかは上の実力を持っている様なのですがどれ程の差があるのか、また主人公は実力は全錬金術師中でどの程度の位置に居るのかよう分からんのですよね。
新米錬金術師としては凄いレベルなのか、それともやはり全錬金術師の中でも既にトップクラスの実力を持っているのか、他の新米錬金術師や一般的な錬金術師のレベルが見えない造りになっているからそこら辺がよう分からんのよね。

 

キャラクター、設定など色々と見せ方が上手くない作者だなと感じる…。

 


ストーリーの展開も主人公が雑魚相手に無双するお話、ちょっと困ったときに師匠が助けてくれるお話という展開で盛り上がらないし、タイトルの「店舗経営」も作中それほどメインにはならないし(バトルが多い構成が問題かな?)と構成も上手くないのですよね(毎話最後に申し訳程度に収支報告を出して「店舗経営」の面目を果たそうとしていますね)。

 


作品の評価としては貶めすほど悪くはないので、可もなく不可もなくとなります。


以上