アニメ「シュガーアップル・フェアリーテイル」 ~感想

配信されていたアニメ「シュガーアップル・フェアリーテイル」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 

基本的にはまあまあ良かった作品というか途中まではまあまあ良かった作品…。
途中までは良かったんですけどねぇ、段々と、あれ?これ怪しいぞ、ダメな作品になるんじゃないか、、、そしてあの最終話。
という具合で、途中までは良い感じだったけど段々と悪くなっていったちょっと残念だった作品という感想。

 


まず良いところを述べると、
主人公は砂糖菓子職人を目指していてお話は砂糖菓子作りに関連して展開されていくのですが…、
よくあるダメな作品のパターンでは主人公の職業や特技といったものが最初の内はお話の中心にあって物語が展開するのですが、
その内に死に設定みたいになって職業・特技が意味を成さないものになる作品がある中、今作はしっかりずっと砂糖菓子を作っていて砂糖菓子作りがお話の中心になって物語が展開されていましたね、そこが良いなと感じたのですよ。

 


と褒めるところはここまで、以下は残念な点になります。

 

この作品、基本的に良い奴がいない、悪い奴ばかりなのですよね。
悪い人:良い人=8:2くらいになりますかね。
いやね、各エピソードの中でドラマを盛り上げるために悪役を配置して悪役に追いつめられる主人公の悲劇/ピンチを作りたいのだろうけどさぁ…、
他の作品の感想でも言った事だけど、悲劇でしか物語を創れないのは俺は二流三流の作家のやる事だと思っているのですよね。

 

悪役を配置して悲劇を作る事だけが物語を盛り上げる/ドラマを作る方法ではないでしょうに…、次のエピソードに移ってもまた嫌な感じの悪役が出て、更に次のエピソードに移ってもまた別の悪役が出て、という展開ばかりでもうイラっとしてましたからね。
純粋に砂糖菓子職人としての技術を競う話や悪人が出てこない(観ていて嫌な感じならない)感動系の話でも挿入すれば良いのに悪役悪役悪役の連投でしたからね、もう少し観ていてヘイトが溜まらない物語構成にして欲しかったわ。。。

 


あとは観ていて気になった点、納得が足りないと感じた点について。

 

あの公爵家での肖像画を見て砂糖菓子を作るお話において、
主人公は途中というかそのエピソードの終盤で肖像画について疑問を公爵にぶつけるのですが、
いやいやいやもっと早くにそれこそ最初に聞けよ…今更なにを聞いてんだよと思ったけどね。
俺が主人公の立場だったら絶対に最初の内に聞くよ。そういう当たり前の行動がないことに納得がないと感じたのよね。

 


他には細かいところですが、OP映像について。
そのOP映像から逆ハーレム物かなとも思ってたのだけど、
なにあの幼馴染の金髪、下衆じゃん…、主人公の作品を盗むまではまだしも野犬をけしかけて殺そうとするなんて…、そこまで落ちちゃダメだろ、ただの外道だよ。
主人公のハーレム要員の一人だと考えていただけに早期退場(ハーレム要員からの脱落)に驚きましたね。


あとOP映像ついでに…、
終盤に登場する令嬢キャラは主人公の事を理解し友達になるキャラだと考えていたら
…ホントこの作品は悪い奴しか出てこない、良い奴が滅多に出ないね。あまりヘイトを溜めさせないでよね。

 


で、続いて細かいところで気になったのが、主人公と戦士妖精の関係。
最初、主人公が妖精を求めたのは砂糖菓子職人になるために妖精との契約が必要なのだろうと考えていたのですがただの護衛要員だったみたいですね。
そして主人公が次第にその戦士妖精に惹かれていくみたいな展開になるのですが、よく中身を知らない内に/関係性も大して深くない内に主人公が惹かれていくのがなんか、
やっぱ顔が良いからなんだろうなぁ、と感じられてしまうのよね。
羽を早い段階で返して主従の関係ではない二人がお互いの内面を深く知る、みたいなエピソードが早々に描かれていればお互いに惹かれあう展開にも納得が生まれたと思うのですが…。

 

 

そして問題なのはあの最終話。
品評会みたいなのがまだ終わらない内から、おいもう第12話の残り時間ないぞ、どう収めるつもりだと思っていたら…投げっ放し。。。
2機が決まってはいるみたいだけどさぁもう少しきれいな終わり方をしようや…それでなきゃ分割2クールではなく連続2クールやってくれ。

 


と最初の出だしはマシだったのですが、段々と残念になっていた感のある作品で
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上