アニメ「おかしな転生」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「おかしな転生」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


結構なかなかに駄目だった・問題ありだった作品。

なにが駄目かというと、「おかしな転生」というそのタイトルと主人公の転生設定…前世がパティシエ・菓子職人であるという『お菓子』という要素が機能していないという点になります。
お話・物語が『お菓子』を中心に展開しない、のですよね。。。

 

『お菓子』というキーワードで類似性・共通項のある直近のアニメ作品として「シュガーアップル・フェアリーテイル」がありますが(こちらの作品の主人公は砂糖菓子職人という設定)、「シュガーアップル~」の方はちゃんとお菓子/砂糖菓子作りがお話の中心になっているのですよね。


翻って今作「おかしな転生」はというと、権謀術数渦巻く貴族社会での応酬が中心となっているのですよね…。
そこに『お菓子』が絡んでくることはない…、正確に言えば『お菓子』が中心となってお話が展開するようなことはないのですよね。申し訳程度に、取って付けた様に『お菓子』が出てくるに過ぎません。

 


いやね俺が最初想像していたのは、ファンタジー世界には存在しない現代のお菓子を作って名声を得ていきその内に宮廷お抱えの菓子職人となる、みたいなストーリーを考えていました。
が、始まってみると全くお菓子が中心となっていない。。。たしか第3話くらいになって初めてお菓子を作ってたよ…なんだよそれお菓子がおまけみたいになってるじゃないか…。

作品タイトルや主人公の転生設定(前世がパティシエ)という『お菓子』要素が作品・物語の根幹にありながらお話/物語展開の中心になっていないというかなり酷い作品構成なのですよね。。。
なんだろ?この作者はただ主人公の貴族社会での成り上がりを描きたくてこの作品を描いて言えるのかね…『お菓子』要素は他の作品との差別化を図るためだけの取って付けた様な~前世がパティシエの転生モノを誰も書いてないな、じゃあパティシエにしようみたいな感じで独自色を出すためだけの~もっと言えばユニークであればパティシエ、お菓子要素でなくてもよかった、という感じで作者は描いているのではないでしょうか…。

 

 

次に、主人公が手に入れる魔法の力…転写能力について。
いやいやいや他人が持つ魔法の能力まで転写できるってなんだよそれ…、もはや何でもありじゃねえか。そんな何でもありみたいにするからますます『お菓子』が物語の中心にならない、遠のいていくんだよ。。。

あと、父親の魔法の能力が瞬間移動って…、なんか都合よく強く便利な能力がそろってんなぁ、と感じる。

 


他には、ヒロインについて。
主人公と運命的な出会いをするみたいな話があったと思うのですが、俺はてっきりあのヒロインはお菓子作りのライバル的な存在・主人公と互いに高め合う存在みたいなキャラになると思っていたのですが…、お菓子作りが物語の中心となって展開しないのでそんな事になるはずもなくただ主人公に寄生するだけのヒロインとなりましたとさ残念というお話。

 

 


物語の根幹となるタイトルや主人公の設定、魔法の設定、ヒロインのキャラ設定とホント色々とかなりダメダメな問題ありありな作品でしたよ。

 


作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 

 

以上