録り貯めしていたアニメ「となりの妖怪さん」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。
最初(第1話)を観て感じたのは「ぺとぺとさん」と同じ世界観かな、でした。
妖怪が当たり前に隣に居て学校にも通っているという世界観から人間の男の子に恋する河童少女という関係も同じでしたね(河童少女の性格(キャラ)は違うけど)。
あとは妖怪に対する「おとなりさん」という表現が水上悟志さんの「散人左道」を思い出しましたね。
と、序盤は人間と妖怪が共存する世界観で描かれた少し不思議ファンタジーな作品なのだなと考えていたのですが、中盤(5、6話辺り)で明かされたパラレルワールド設定を見て…、
なるほど「となりの妖怪さん」の「となり」の意味は、自分たちが今いる現実世界の「となり」のパラレルワールドに居る「妖怪」のこと…、、、人間と妖怪が共存する並行世界のことなのだなと面白く感じましたね。
この中盤~終盤手前(9話くらいまで?)が物語的に一番面白かったかな…序盤はそれほどでもないかなという感じだったので中盤以降の展開を見てスロースターターだけど面白い作品かもなと考えていましたよ。
が、終盤の主人公の父親の展開や最終盤の急展開・超展開についてはちょっと納得がないという感じ。
まず、父親の件について。
いやね、並行世界設定を見て俺が思ったのは、父親は並行世界へ飛ばされて行方不明になっているのかなと考えたのですよね。
それが…、何の脈絡もなく影に飲み込まれて記憶や人格も失くし妖怪になったとか…。
いやいやいやそれはダメだろ、妖怪の様な不思議存在が当たり前に隣に居る世界・共存している世界観を描いておきながら、何の理由もなく(なにか罰当たり的なことをした訳でもなく)急に人を襲う影(虚無というらしい)という恐怖の存在・通り魔的、誘拐犯的なともすれば怒り・憎悪の対象となる存在として描いては…。
そんな言葉も理屈も道理も通じない様な相手と共存なんてできる訳ないだろ、なぜ受け入れてんだ、成り立つわけないだろと世界観設定が揺らぐのですよね。
で、最終盤の展開についても。
一旦、妖怪の様な不思議存在が消えて、その後こどもたちの言霊で世界が復活したみたいな超展開。
正直、何だこの展開…これは最終回を盛り上げるために無理やり用意したドラマティック展開なのかな?原作にはないアニメオリジナル展開なのかなと考えたのですがwikiを見ると原作通りみたいですね。
ちょっと超展開で納得がないかな…、中盤くらいまでは面白いと思ったのになぁ、残念。
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。
以上