アニメ「忘却バッテリー」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「忘却バッテリー」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


「ジャンプ+」で連載中の作品(原作未読)でアニメ放送中も話題になってた気がするのでちょっと期待していたのですが俺的にはあまりハマれなかった作品でした。

 

まず主人公バッテリーの凄さがよう分からん。
例えば仮に主人公・ピッチャーが投げる球の速度が160キロだったとして、それで(160キロの球を投げる投手を見て/対峙して)野球を辞めようと思うものなのか?というのが納得がない。
ただ球が速いだけというので果たしてそれまで何年もリトルでやってきた選手がモノが違うと絶望して野球を辞める様なものなのだろうかね?と疑問に感じるのですよね。
(そして作中で主人公が160キロの球を投げるとか、説明・設定がされていないのがまた、なにが凄いのだろう?本当はどれくらいの球を投げるのだろう?その辺りの説明がないから速い球を投げられる(150~160キロくらいでしょうかね)というだけで果たして選手は絶望して野球を辞めるほどのものなのかにますます納得がなくなるのですよね…もし仮にこれが180キロとか200キロの球を投げるというのなら絶望するというのもあるかなとは考えるのですがそんな訳ないですからね)

 

 


そして次に引っかかったのが主人公・キャッチャーの記憶喪失設定。
一流プレイヤーが記憶喪失なるという設定で思い出したのはアニメ「RE-MAIN」ですね。
で、アニメ「RE-MAIN ~感想」でも書いたのですが、俺が好きくない展開…「記憶喪失」から「記憶が戻る」展開、「都合よく一度失われた記憶が戻る話」なのですよね。

「記憶喪失」という実在の病状・症状をドラマティックな展開を作るためのギミックにするというのが好きくないのですよね。
面白展開・エンタメ展開のためだけに病状・症状を面白おかしく利用すんなよ、と感じるのですよね。。。
実際にそんな都合よく記憶が戻ったり再度記憶喪失になったりと物語展開によってコロコロ変わるもんじゃないだろ?記憶障害って…。

 

別に「記憶喪失・記憶障害」をエンタメ作品で扱うなということではないよ、扱うのならシッカリどメインで作品のテーマとして扱えよ、物語を盛り上げるためのアイテム・ギミック的に安易に扱うなよ、というお話。
「記憶喪失」設定にしたのならそれはもう二度と戻らないというくらいの覚悟で(物語の展開に合わせて戻ったりまた忘れたりする展開にはするなよ、と)描けよと思うのですよね。

(それか「記憶喪失・記憶障害」とは異なる存在しない架空の病気・症状を創作するか、ですね)
と、「記憶喪失」設定の扱い方・描き方に納得がないと感じるのです…。

 

(いやね、最初俺はこの主人公・ピッチャーは記憶喪失のふりをしているだけなのかなと考えていたのですよね…。EDの映像で~主人公・ピッチャーに群がる大人達…だけどその大人たちは消えて(主人公・ピッチャーは群がってきた大人たちを置いて)主人公・キャッチャーを選ぶ…みたいな映像を観て~主人公・キャッチャーは自分が主人公・ピッチャーと一緒に居ることは良くないことなのではないか、と感じて野球を忘れたふりをして主人公・ピッチャーの自立を促すみたいな想いなのかなと考えたのですよね…。

が、作中で主人公・キャッチャーのモノローグがありそこで本当に野球を忘れてる感じだったので、あぁ…フリではなく「記憶喪失」を面白ドラマギミックに使ってるんだなぁとガッカリしたのですよね)

 

 

 

また最終回での主人公と仲間たちのやり取りで主人公・キャッチャー(旧・記憶喪失前)を持ち上げて主人公・キャッチャー(新・記憶喪失後)を下げるみたいな流れになっているのですが、この流れはどうよ…と感じる。
ギャグ的な流れの中の話ではありますが「主人公・キャッチャー(旧・記憶喪失前)の方が良い」と本人を目の前に今の主人公・キャッチャー(新・記憶喪失後)は要らない子(ただでさえ自分の記憶がなくて不安で仕方ない情緒であるだろうに…)ということを直接伝えるみたいな流れがちょっとモヤモヤ感じたのですよね。

 

 

 

あと作画面で気になった点を一つ。
これは原作漫画のデザインの問題なのかアニメのキャラクターデザインの問題なのかわからないのですが、なんかキャラクターの顔のパーツが中心に寄ってる様に見えるのよね…。
顔の輪郭・頭の大きさ(髪型含む)に対しての目鼻口のパーツの大きさの問題なのかわかんないけど顔のパーツが中心に寄り過ぎてるように感じるのよね、なんか見ていて違和感。。。

 

 

まぁそれ以外の作画面についてはさすがはMAPPAという感じで細かいところまでよく動いてた良い作画でしたね。

 

 

色々と書きましたが酷く貶すほどではないので
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 

 

以上