アニメ「俺は全てを【パリイ】する~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「俺は全てを【パリイ】する~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


なろう系でよくあるワンアイディア(今回で言えば「パリイ」)だけで物語を作りその結果、中身がスカスカになっちゃうパターンですね。
(この「パリイ」って10年以上前にニコニコとかネット中心に流行ったやつなのかな、そんな気がする・覚えがある…、作者はそれに触発されてというか流れに乗ってというかウケるかもと考えてこれを創作したのかね?)

 

いやね、最初・最序盤の内は主人公が独りで「パリイ」を鍛えて極めて「パリイ」しかできないけど最強になった、みたいな話かと思って面白く観れるかもと思っていたのですよね。
作画も悪くなかったので(なろう系でよくある最低限作画ではなかったので)ホント最初の内はちょっとは期待していたのですが…、、、観ていく内に納得のないことがゴロゴロ出てくる、ある意味安定のなろう系クオリティ、でしたとさ。。。

 

 

 

まず、パリイが物理攻撃以外もなんでも受け流す効果なのが納得がない…。いや、せめて物理攻撃用のパリイと魔法攻撃用のパリイを使い分けているとか言う設定であるとかならまだ納得できるのですが、そんな設定・描写はありませんし、そんな器用なことが出来る訳でもない(様々なスキルが自在に使えるという訳でもない)らしいし、と主人公の代名詞でもあるパリイの設定に納得がないのですよね。

 

 

 

で次に、主人公は回復魔法や攻撃魔法、その他の技能も基礎レベルのものなら使えるらしいのですが…、実はこれらの技能レベルも普通ではありえないものであったとか…。
いやいやいや、タイトルのパリイだけで充分だろ…、何でもかんでも最強でしたはさすがに萎えるよ…。
何なの?主人公は全てにおいて才能があったということなの?主人公の努力の賜物という訳ではないよね?いや、努力はしてるんだろうけどさ努力だけで最強レベル(各技の師匠を超えるクラス)になれる訳ないよね?
この作品世界では主人公ではなくても誰でも才能/才覚ではなく努力だけで最強になれるという設定であるのなら、主人公以外の他の人間が努力していないだけ/努力が足りていないだけ…誰もが主人公と同じだけ努力すれば主人公と同じ最強になれる、ということになるのだよね…。
だから(誰もが最強という訳が分からない状態にならないために)何かしらのスペシャルが主人公には必要になると思うのだけど、そこの説明・設定がないから納得がないのですよ。

 

 

 

で、これが一番の問題なのですが、主人公がアホすぎ問題。。。
最初のゴブリンとの戦闘はまだしも、それ以降は周りの反応~敵の強さに絶望している様子、その敵を圧倒している主人公の強さに驚いている様子などから~自分の強さが分かりそうなものなのに一向に自覚しようとしない主人公、というアホ設定。
それが最後(最終話)まで続くことになるのですが…そのあまりのアホっぷりに観ていてイライラしてくるほどだったのですよね、ホント酷い納得のなさ。。。

 

いや、別に主人公を必要以上に賢く天才設定にする必要はないのですが…、せめて常人、並の知能は持たせようや…。あそこまで納得のないアホだとあのアホを誰かに利用されて騙されて/唆されて味方陣営を攻撃して死者が出てもおかしくないレベルのアホだぞ…。
まぁなろう系の特有のご都合展開・ストレスフリー展開(鬱展開がない、少ない展開)ではそんな展開にはなることはないのでしょうが、それだとますます納得がない物語展開となるのですよね。
主人公が普通の/一般人並の思考力でも持っていればすぐに自分の強さを自覚できそうなものなのに、いつまで経っても成長・進歩・認識を改めることがないアホのままの主人公の設定に納得がなくイライラいするのですよね。

 

 

 

せめて作中のシリアス設定を全て除去すれば主人公のアホっぷりも含めてなんでもかんでも全てをパリイするギャグ作品となったかもなのですが、そうはなれなかった残念作品。
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 

 

以上