アニメ「トニカクカワイイ」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「トニカクカワイイ」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 

中身ないのアニメでした。
ハヤテのごとく」の作者 畑健二郎の作品だからアニメ化したんだろうなぁ、という作品。

 

1話の強引な展開(主人公の設定説明やヒロインとの出会い(交通事故)~結婚を誓うまでの展開)から「二人が結婚した事から始まる物語」なんだろうなと考えていました。

 

トラックに撥ねられても無事なヒロイン、そしてどこか浮世離れした言動などからこのヒロインには何か秘密があるんだろうなという感じでしたが、なかなかその秘密が明らかにならない…
その秘密が明らかになって初めて話の方向性が見える作品だと思っていたので1~3話の内には明らかになるだろうと想像していました。

 

しかし、なんと!結局最後(12話)まで観終わっても秘密が明らかになる事はありませんでした。

 

ただ二人がイチャイチャするだけ、そして二人の関係者が周りで騒ぐだけという目的、ゴールが見えない話が序盤から最終話まで続く展開となります。
(…かと言って「日常系アニメ」という訳でもないし)
いつ話が大きく転換するのか期待していたのですが、中身のない話が延々と続き最終話まで行ってしまい凄い肩透かしの空気の様なアニメでした。

一番印象に残ったのは11話の「ハイスコアガール」な回でしたね(話の内容的な意味ではなく)。

 


ヒロインに秘密がある・普通の人間ではないのは明らかなのですが…その正体や目的が詳しく語られる事はありませんでした。

 

ヒロインの語りの端々から想像される設定(平安京の時代から生きている?)や
第1話の竹取物語の挿話や月への憧憬なのか望郷を念を抱いている事から
おそらくはかぐや姫本人かもしくは竹取物語の帝がかぐや姫から貰った不老不死の霊薬を飲んだ人間かといったところだろうと思われます。

 

が、
ただこのどちらの場合の設定でも疑問なのが、
こういった(不老不死or不老長寿/人間の寿命をはるかに超える生物・種族の)設定で
よくあるのが「自分(この作品の場合ヒロイン・司)より確実に早く死んでしまう種族(人間)を愛した場合、
確実に訪れる愛する者との「別れ」が辛くという考えから、誰も愛さない・他人と関わらない~みたいな性格・キャラクターになる」のが常です。

 

そこを敢えて?外したキャラクターを描いている事に果たしてに「納得」が作れるのか、疑問なのです。

 

1000年以上生きてきたヒロイン・司は何を思って主人公・星空を愛したのか?
なぜ星空だったのか?
1000年以上の間に他に愛した者は他に一人もいなかったのか?
存在したとしたらその者との別れ・死別についてどう思ったのか?
やがて訪れる?星空との別れ・死別をどう考えているのか?

 

などこの辺りについて「納得」のある物語が作れるのか怪しいのです。

 

…なんとか納得出来る展開を考えるなら、
ヒロイン・司の不老長寿の霊薬の効果がちょうど切れる頃合だったという設定で
恋愛・結婚をしたいと考えていたときにたまたま出会ったのが主人公・星空であった~というところでしょうかね。


アニメ感想から話が逸れましたが
アニメ作品としての感想は、物語がなにも展開・進展しない起承転結の起のみを描いて1クールが終わった、シリーズ構成というものが何もない中身のない作品でした。